小野田紀美 (自由民主党)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)

2026年5月27日・第221回国会 参議院 本会議 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 19 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 42 発言)

梅村みずほ議員から、まず、経済安全保障法制の完成度と今後優先的に強化すべき分野及び今後の法整備の方向性についてお尋ねがありました。

安全保障の裾野が経済分野へ急速に拡大する中で、国家及び国民の安全を経済面から確保することが喫緊の課題であると捉え、二〇二二年に経済安全保障推進法を制定しました。

経済安全保障の推進については、本法の成立をもって完成するものではなく、そのときの状況に応じて必要な措置について不断に見直すことが重要であるとの認識に立ち、二〇二四年には本法を改正し、基幹インフラ制度に港湾分野を追加するとともに、重要経済安保情報保護活用法を制定し、経済安保、経済安全保障法制を拡充してまいりました。こうした法整備等を通じ、必要な施策を政府一体となって推進することで、我が国の平和と安全や経済的な繁栄等の国益を経済上の措置を講じ確保してきたところであります。

今般においても、経済安全保障推進法の成立から四年が経過し、この間、ウクライナ侵略やガザ情勢を始めとする国際情勢の急速な変化や、AI、量子等の先端技術の開発競争の激化等、経済安全保障をめぐる課題が一段と複雑化する中で、官民連携を強化する必要性が高まっており、こうした現状を踏まえ、我が国の平和と安全、繁栄を経済面から確保するための更なる措置を講ずるため、本法案を提出したところであります。

本法案が成立した暁には、まずは、改正後の本法に基づく各施策を迅速かつ強力に推進してまいります。

そして、先ほど申し上げたとおり、経済安全保障の推進については、状況に応じて不断の見直しを行うことが重要であることから、経済安全保障法制の完成度について一概に申し上げることは困難ですが、今後につきましては、現下の中東情勢を含む国際情勢や、AIの高度化を始めとする技術開発の進展、データセキュリティーの重要性等、我が国の経済安全保障をめぐる状況が刻々と変化していることを踏まえ、経済安全保障政策を一層推進していく観点から、必要な措置の在り方について検討していくことが必要であると考えております。

次に、基幹インフラ制度における事業者支援についてお尋ねがありました。

基幹インフラ制度は、既に各基幹インフラを規制する事業法等により役務の安定提供の責務を負っている事業者に対する上乗せ規定であることから、経済安全保障推進法上で基幹インフラ制度の対象として必要な措置を講じることについて財政支援は行っておりません。

その上で、基幹インフラ制度については、国家及び国民の安全と自由な経済活動のバランスに留意し、規制対象を真に必要なものに限定するとともに、事業者からの意見の十分な聴取を行うこと、相談窓口を通じた個別相談を行うこと等により、それぞれの事業の実態等を十分に踏まえた運用を行うこととしております。

引き続き、関係事業者の負担にも配慮しながら、制度の運用改善と実効性確保に向けた不断の見直しを行ってまいります。

最後に、総合的な経済安全保障シンクタンクの位置付けや、重要技術戦略研究所との連携、司令塔機能についてお尋ねがありました。

令和四年の経済安全保障推進法成立以降、経済安全保障をめぐる課題が複雑化しており、技術のみならず、様々な課題に対して、幅広い専門知識を総合的に結集して対応することが重要となっています。総合的な経済安全保障シンクタンクは、こうした状況を踏まえ、独立行政法人内に設置される公的機関として、政府の要請への即応も含め、外交、情報、防衛、経済、技術の専門性を有する調査研究を実施し、政策提言を行うために設立するものです。

一方、いわゆる重要技術戦略研究所は、一般財団法人として設立される民間機関であり、技術に特化し、アカデミアも巻き込む形で、産学官連携による科学技術戦略の推進等に加え、大学等と連携した人材育成を行うことが期待されています。

このように、二つのシンクタンクの設立が目指されているのは、それぞれ役割や組織体制が異なることによるものです。また、経済安全保障法制に関する有識者会議において、総合的な経済安全保障シンクタンクは、国内の官民の調査研究機関と政策立案部局の結節点になるべきとの御提言もいただいているところであり、この提言も踏まえて、二つのシンクタンクの連携の在り方について今後検討を進めてまいります。

その上で、総合的な経済安全保障シンクタンクに対し、国家安全保障局が司令塔となり、関係府省とも密に連携を取りながら、実りのある調査研究や政策提言を進めてまいります。(拍手)

〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕

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