ここはもう押し問答しても先はつながりませんので、一旦引かせていただきます。
次は、今回のこの法案、今までずっと議論してきましたけれども、この法律が実際に無実の罪で苦しむ方が救済される、まさに法の運用が大事でございますけれども、今回、特に裁判所の体制、裁判官の実務について質問したいと思います。
再審請求は言わば裁判官ガチャと言われていましたけれども、再審請求審が個々の裁判官の職権に委ねられている中で、裁判官の中でも再審事件に対する個々の熱意、知見は大きな差があります。熱心な裁判官に当たるかどうかで結果が大きく変わるということはよく言われております。
毎回、私自身がなじみの滋賀のケースで恐縮ですが、湖東記念病院事件では、大阪高裁の再審開始決定が出た背景には、当時の、もう具体的に名前を申し上げますが、後藤眞理子裁判長が大変な熱意を持たれておりました。裁判長自ら確定審の裁判記録を詳細に読み込み、司法解剖鑑定書の記載から死因が致死性不整脈による自然死だった、つまり人為的に殺人ではなく自然死だったというところに注目をし、積極的な起訴指導を、指揮を執られました。当初、弁護団は死因について別の主張をする予定だったんですが、訴訟指揮を受けて戦略を転換し、裁判長の求めに応じて致死性不整脈に関するデータを集め、追加証拠を提出してきました。このように、積極的な訴訟指揮があってこそ、西山さんは再審無罪を勝ち取ることができたわけです。
逆に言えば、今回の法改正で導入する諸規定も、適切に機能するかどうかは最終的にかなり個々の裁判官の力に懸かっています。今回の議論でも裁判所の職権主義ということが強調されておりますけれども、再審請求審における裁判官の役割の重要性は一層高まっているわけですが、これまでの再審事件では個々の裁判官によって積極性にもばらつきがあり、裁判官ガチャと言われるような実態があったとする指摘に対して最高裁判所さんはどのような見解をお持ちでしょうか。
312佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
今の田岡参考人の御意見も含めまして、法制審議会刑事法(再審関係)部会の構成につきまして様々な御意見があることは承知しているところでございます。
その上で、個別の人事に係る検討の過程に関する事柄についてはお答えを差し控えますけれども、法制審議会のこの部会の委員、幹事を務めていただいた刑事法研究者は、刑事訴訟法学界、我が国の刑事訴訟法学界を代表する方々であると認識しているところでございます。その上で、個別の論点についてどのような御意見を持っているかといったことで判断して選定したといったものではないというふうに考えておりまして、法務省と…
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313
嘉田由紀子(維新)
類似の視点ですけど、あのときの研究者のメンバーで、高平参考人も言っていらっしゃいましたけれども、再審の部分で長年取り組んできた研究者は、選ばれた方以外におられたのではないかと。その方の専門性が言わば配慮されずに、このメンバー選定における専門性をどのような範囲で担保するべきなのか、見解をお伺いいたします。
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314佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
再審制度の改正といいますのは、基本法である刑事訴訟法の改正の根幹に関わるものでありまして、刑事裁判実務に、全体に非常に大きな影響を及ぼすものであると考えているところでございます。
そのため、刑事法に関する基本的な事項をつかさどる法制審議会におきまして、様々な立場の専門家の方々に、再審請求事件の実情を踏まえつつ、幅広い観点から議論していただくこととしたものでございまして、そのような意味で、今御指摘がありましたように、裁判所側、弁護、日弁連側、警察、検察、そういったところに加えて、日本を代表する学者の方々に入っていただいたということで…
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- (上の発言)
315
嘉田由紀子(維新)
ここはもう押し問答しても先はつながりませんので、一旦引かせていただきます。
次は、今回のこの法案、今までずっと議論してきましたけれども、この法律が実際に無実の罪で苦しむ方が救済される、まさに法の運用が大事でございますけれども、今回、特に裁判所の体制、裁判官の実務について質問したいと思います。
再審請求は言わば裁判官ガチャと言われていましたけれども、再審請求審が個々の裁判官の職権に委ねられている中で、裁判官の中でも再審事件に対する個々の熱意、知見は大きな差があります。熱心な裁判官に当たるかどうかで結果が大きく変わるということはよく言われております。
毎回、私自身がなじみの滋賀のケースで恐縮ですが、湖東記念病院事件では、大阪高裁の再審開始決定が出た背景には、当時の、もう具体的に名前を申し上げますが、後藤眞理子裁判長が大変な熱意を持たれておりました。裁判長自ら確定審の裁判記録を詳細に読み込み、司法解剖鑑定書の記載から死因が致死性不整脈による自然死だった、つまり人為的に殺人ではなく自然死だったというところに注目をし、積極的な起訴指導を、指揮を執られました。当初、弁護団は死因について別の主張をする予定だったんですが、訴訟指揮を受けて戦略を転換し、裁判長の求めに応じて致死性不整脈に関するデータを集め、追加証拠を提出してきました。このように、積極的な訴訟指揮があってこそ、西山さんは再審無罪を勝ち取ることができたわけです。
逆に言えば、今回の法改正で導入する諸規定も、適切に機能するかどうかは最終的にかなり個々の裁判官の力に懸かっています。今回の議論でも裁判所の職権主義ということが強調されておりますけれども、再審請求審における裁判官の役割の重要性は一層高まっているわけですが、これまでの再審事件では個々の裁判官によって積極性にもばらつきがあり、裁判官ガチャと言われるような実態があったとする指摘に対して最高裁判所さんはどのような見解をお持ちでしょうか。
316平平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長
お答え申し上げます。
再審請求事件を含めた事件の審理の進め方は、事案の内容や再審請求者等の主張の内容等に応じて各裁判体が行使する訴訟指揮権に関する事項です。最高裁事務当局としてその評価にわたる事項について所見を述べることは差し控えさせていただきます。
一般論として申し上げれば、裁判官は手続の主宰者として適正かつ迅速な裁判を実現する職責を負っており、本法律案が成立した場合には再審請求事件における手続規定が整備されることになりますので、これらの規定及び趣旨に従って適正かつ迅速な裁判を実現していくことが重要であると考えているところでございます。
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317
嘉田由紀子(維新)
ありがとうございます。
一般論レベルでしかもちろん答えられないと思うんですが、この裁判官の経験というのは非常に重要です。そもそも、この再審事件を担当すること自身が大変数が少ないと。例えば令和六年のデータでは、地方裁判所に提起された刑事事件約七万件ありますが、再審請求は百四十一件。つまり、七万件のうちの百四十一件、僅か〇・二%しかありません。
元裁判官で法政大の法科大学院の水野智幸教授によれば、これまで裁判官が再審に関わる機会も研修などで学ぶプログラムもなく、そもそも知識がないと指摘をしておられます。そんな中で、今年一月及び二月には司法研修所が裁判官を…
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318平平城文啓最高裁判所事務総局刑事局長
お答え申し上げます。
司法研修所におきまして、令和六年度及び令和七年度に再審に関する研究会を開催いたしました。これは、昨今の再審開始決定事件等を受けて、再審事件の審理の長期化等について、もうこれは再審請求事件も含めてですけど、様々な御指摘がある中で、手続を主宰する裁判所として再審請求事件についても迅速に手続を遂行していく責任がある一方で、再審請求事件数は必ずしも多くなく文献も乏しいため、裁判所内でその知見や経験が蓄積、共有されにくい状況にあったことを踏まえて開催されたものでございます。
このうち令和七年度、本年一月ですかね、令和七年度に開催された研究…
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