そして、新四百四十四条の二第二項二号では審判開始の決定に至る理由について規定があるわけですけれども、再審請求に理由があることが明らかであればそもそも再審開始決定しますというふうになっています。再審請求の理由としては、現行法で考えますと、四百三十五条のうち特に第六号を根拠とすることが多いかと思います。新証拠が出る前の段階で、基礎的資料を検討しただけで請求に理由があることが明らかと判断されるのはどういう場合を見込んでいるのかということと、他方で、同項の一号ハでは、明らかに四百三十五条各号に該当しないと認めるときには再審請求を棄却することとなっていて、そしてそれ以外の場合に同項三号で審判開始の決定がされるという規定になっています。
何をもって請求の理由があるかないかを明らかとするのか、その考慮要素がそもそも不明であれば判断のしようがないと思います。こうした手続過程がそもそも手続保障の充実化や審理の円滑、迅速化に資するものとなるのか、かえって不明瞭になるのではないか、かえって遅滞するのではないかという懸念を持ちます。この点についての所見を伺います。
130
伊藤孝江(公明)
休憩前に引き続き、刑事訴訟法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
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131佐佐々木雅文(公明)
公明党の佐々木雅文でございます。
多くの先生方がこの再審に関する刑事訴訟法の改正で御指摘をされていらっしゃいますとおり、今回の改正におきましては、請求人への直接の証拠の開示、また証拠一覧表の作成、目的外使用禁止の部分など、証拠へのアクセスがどこまで可能となるかというところが一番の問題だと認識をしております。他方で、新設される制度もございまして、そこの点も不明瞭な部分があると思っておりますので、その点も含めまして改めてお伺いをしていきたいというふうに思います。
まず、スクリーニングに関する調査手続規定についてであります。予定をされている新四百四十四条の…
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132佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
改正後の刑事訴訟法四百四十四条の二第一項におきましては、再審の請求を受けた裁判所は、遅滞なく、その請求について調査しなければならないこととしているところでございます。この同項の遅滞なくとは、具体的な期間を念頭に置いたものではなく、正当な理由に基づかない遅滞を許さないという趣旨でございます。
また、調査手続における調査とは、再審請求理由についての審理を経た上で、終局決定をすべき事件とそれ以外の事件とを早期にかつ的確に選別するために必要な基礎的な資料の収集や収集した資料の確認、検討を行うことを意味しているところでございまして、その基礎…
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- (上の発言)
133佐佐々木雅文(公明)
そして、新四百四十四条の二第二項二号では審判開始の決定に至る理由について規定があるわけですけれども、再審請求に理由があることが明らかであればそもそも再審開始決定しますというふうになっています。再審請求の理由としては、現行法で考えますと、四百三十五条のうち特に第六号を根拠とすることが多いかと思います。新証拠が出る前の段階で、基礎的資料を検討しただけで請求に理由があることが明らかと判断されるのはどういう場合を見込んでいるのかということと、他方で、同項の一号ハでは、明らかに四百三十五条各号に該当しないと認めるときには再審請求を棄却することとなっていて、そしてそれ以外の場合に同項三号で審判開始の決定がされるという規定になっています。
何をもって請求の理由があるかないかを明らかとするのか、その考慮要素がそもそも不明であれば判断のしようがないと思います。こうした手続過程がそもそも手続保障の充実化や審理の円滑、迅速化に資するものとなるのか、かえって不明瞭になるのではないか、かえって遅滞するのではないかという懸念を持ちます。この点についての所見を伺います。
134佐佐藤淳法務省刑事局長
本法律案におきましては、いわゆるスクリーニングといたしまして、再審請求審における調査手続を設けて、再審請求理由についての審理を経た上で、終局決定をすべき事件とそれ以外の事件を選別することとしているところでございます。
その上で、裁判所は、調査の結果、再審請求が理由のあるものであることが明らかであると認める場合には再審開始決定をしなければならないとしているところでございますが、これに該当する場合といたしましては、例えば、有罪判決が確定した事件について、真犯人を名のる者が現れ、捜査の結果、その者が真犯人であり、有罪の言渡しを受けた者は犯人でなかったことが判…
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135佐佐々木雅文(公明)
今の答弁を踏まえてお聞きしますけれども、そうしますと、この予定されている四百四十四条の二第二項の一号のハに該当する場合というのは、要するに、一〇〇%明らかにこれは棄却すべきだというときには棄却されるんでしょうけれども、少しでもこれは理由があるなというふうに考えられる場合は審判は開始されるという理解でいいですか。
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136佐佐藤淳法務省刑事局長
御指摘の書面に記載された再審請求の理由が明らかに四百三十五条各号、四百三十六条一項各号に掲げる場合に該当しないと認めるときとは、再審請求者の主張が全て真実であると認められたとしても再審開始事由に該当しない場合、すなわち、いわゆる主張自体失当の場合を意味するものでございます。
いわゆる主張自体失当に該当するか否かは個別の事案ごとに裁判所において判断されるべき事柄であると考えておりますが、例えば、再審請求者の主張が捜査手続や犯罪被害者に対する不満を述べているだけで、再審開始事由を明らかにせずに確定判決の見直しを求めている場合や、確定判決後に更生したことのみ…
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