お答え申し上げます。
今先生が御指摘のとおり、今回の標目一覧表の提示命令というのは、裁判所は、何人にもそれを閲覧、謄写させることはできないとなっておりまして、弁護人にも見せられないということであります。ただ、先ほど来強調しておりますように、証拠提出命令というのは再審請求審や弁護人の請求に基づいて行われることも可能でありまして、実務における柔軟なコミュニケーションの中で弁護人がどのような意図を持っているのかということは裁判所が十分確認できるだろうと思います。
さらに、この標目の一覧表というのは、いわゆる三百十六条の十四で出される弁護人に渡される一覧表と異なりまして、その証拠の表題とか作成年月日、氏名に加えて、その供述内容等の証拠の内容も書かれるがゆえに弁護人に見せることができないわけですが、もし弁護人の請求内容が十分裁判所側で理解できないのであれば、そういう証拠の内容を一部削るような形で、特定の範囲の一覧表というんですかね、を検察官から出させて、弁護人にそれを見せて、運用の中で請求人の主張を十分に理解して証拠提出命令を発動すると、そういうことは可能ではないかというふうに思っております。
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北村晴男(保守)
日本保守党の北村晴男です。
私の方からは、恐らく田岡参考人と高平参考人とは前提の立場が違うかもしれませんが、私は、死刑制度の維持をすべきだという立場から、であればなおさら、この再審で万が一にも無罪の方が死刑執行されるというようなことがないように、そういったリスクを最小化するべきであるという立場を取っております。その立場からお聞きします。
まず、成瀬参考人にお聞きしたいんですけど、先ほど田岡参考人が、成瀬参考人の御意見自体は積極的かつ誠実な裁判官像を前提としておられるのではないかという御指摘がありました。実は私も、どんな職業にも、弁護士にも裁判官にも検…
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101成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
先生がおっしゃるとおり、裁判官も検察官も弁護人も個性があり、それぞれに能力差もあり、誠実さにも差があるんだろうと思います。
ただ、これだけ再審制度の在り方が国民の注目を集める中で、法曹三者全員がこの問題に襟を正して取り組まないといけないという意識は確実に高まっているものと思います。そのように考えた場合、たとえ能力差があるとしても、このように明確な根拠規定も設けられた以上、裁判官は、その再審請求理由に関連するというふうに疑われるような段階でも、その標目の一覧表や証拠の提示命令を出して、きちんと確認をし、必要な範囲では全部提出させる…
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北村晴男(保守)
ありがとうございます。
続いて、成瀬参考人、恐縮です。
今は能力差とか誠実さの観点からお聞きしましたが、別の観点で、証拠の重要性とか関連性などについては、請求人であったり弁護人でなければなかなかその判断に行き着かないということも多く指摘されていて、私もそうだよなと思っておりますと。その観点から、いわゆるインカメラ制度として提示命令あるいは証拠の標目の提示命令、それをインカメラ、つまり裁判官だけが見てその提出命令につなげられるのか、適切な提出命令につなげられるのかという疑問、これも強く指摘されていますが、これについてはいかがお考えですか。
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- (上の発言)
103成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
今先生が御指摘のとおり、今回の標目一覧表の提示命令というのは、裁判所は、何人にもそれを閲覧、謄写させることはできないとなっておりまして、弁護人にも見せられないということであります。ただ、先ほど来強調しておりますように、証拠提出命令というのは再審請求審や弁護人の請求に基づいて行われることも可能でありまして、実務における柔軟なコミュニケーションの中で弁護人がどのような意図を持っているのかということは裁判所が十分確認できるだろうと思います。
さらに、この標目の一覧表というのは、いわゆる三百十六条の十四で出される弁護人に渡される一覧表と異なりまして、その証拠の表題とか作成年月日、氏名に加えて、その供述内容等の証拠の内容も書かれるがゆえに弁護人に見せることができないわけですが、もし弁護人の請求内容が十分裁判所側で理解できないのであれば、そういう証拠の内容を一部削るような形で、特定の範囲の一覧表というんですかね、を検察官から出させて、弁護人にそれを見せて、運用の中で請求人の主張を十分に理解して証拠提出命令を発動すると、そういうことは可能ではないかというふうに思っております。
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北村晴男(保守)
ありがとうございます。
ちょっと時間の関係もありますので、今の成瀬参考人のお話について、田岡参考人、何か御意見があればお聞かせください。
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105田田岡直博香川県弁護士会弁護士
標目一覧表というものを、裁判所しか原則見られないんですが、そこから内容を削ったものを見せますという話がありました。であれば、最初から証拠一覧表の制度を設ければ足りるわけですよね。あくまで運用でやりたいようなんですけれども、その証拠一覧表という制度をつくることにしないと、実際には運用として機能しないと思います。
なぜかというと、通常審では、公判前整理手続に付された事件について、平成二十八年から証拠一覧表制度を設けられたんですが、これ僅か三%の事件にとどまっておりまして、それ以外の九七%の事件では、任意の一覧表交付というのはなされておりません。つまり、任意…
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北村晴男(保守)
先ほど成瀬参考人がおっしゃった、今、法曹三者共に大変その無辜の救済について盛り上がった状況にあると、そのとおりだと思います。
これは、私が、長年刑事裁判に携わった刑事裁判官と意見交換したときに言われたことなんですが、今盛り上がっているから、まあ数年はそういう状況で裁判官も熱心にやるかもしれない。しかし、これ裁判官、元裁判官がおっしゃっているんです、まあ五、六年したら結局その盛り上がりも鎮静化して、結局法律に基づいた、つまり法律に根拠があるものだけやればよかろうという発想になっていくのではないかという裁判官の意見を私も聞いておりまして、その点については、…
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