高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 54 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

職権主義というのは裁判所の権限と責任を根拠付けるだけであって、ほかの目的の制度を入れることを否定する根拠になるという使い方はしないのではないかと私は思っています。

これ、目的が違うんですよ。意見陳述のときにも申し上げましたけれども、提出命令というのは裁判所が裁判のために必要な証拠の提出を命令するもので、開示というのは再審請求人の方がその再審請求理由の構築と新証拠の獲得のためにするもので、目的も範囲も違うんです。

なので、先ほど成瀬参考人は、提出命令と開示命令を両立させると混乱するのではないかということをおっしゃいましたが、これ目的が違うので、提出命令は裁判所が自ら判断のために必要だと思ったものを提出させればいい、開示命令については、請求人が、これは準備のために、再審請求理由の的確な構築と新規証拠の獲得のために見ておいた方がいいんだろうなと思ったものについて判断すればいいものであって、それぞれ混乱するということは起き得ないのではないかと思っています。

また、これ一本にする方が混乱すると私は考えています。提出命令に一本化すると、どうしてもここに、開示、請求人が必要なのではないかという考慮を裁判官はせざるを得なくなるのではないか。これ、目的が違うことを考慮して命令をする範囲を決めなくてはならないのではないかという混乱は、むしろ提出命令一本にしたときに生じると私は考えます。

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