田岡直博香川県弁護士会弁護士

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 48 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

まず、東電事件で検察官がどういう対応を取ったかということを確認しておきたいと思います。

東電事件の弁護団が法制審にも意見書出しています。裁判所は検察官に対して、現場遺留物などをDNA鑑定をしたいので明らかにせよと言ったところ、新証拠との関連性、必要性がなく、かつ弊害がないなど相当性を満たさない証拠は出さないということで拒否し、その証拠の存否すら明らかにしなかったわけです。裁判所がそれに対して、いや、今、平成十六年改正刑事訴訟法で証拠開示制度というものができましたと、だから今だったら当然出さなきゃいけないものなんでしょうと、だから勧告出しますよと強く迫った結果、実はこれだけありますと言って出してきたんですね。

つまり、検察官は関連性、必要性、相当性がないと言ってやはり拒否していたわけで、今、先ほど義務付けしますと言いましたけど、関連性、必要性、相当性がないと思ったら義務付けなんかされませんと、うちは出しませんと言うわけです。裁判所が命令すれば確かに義務付けられますけど、即時抗告して争うわけです。

こうやっていつまでたっても、なぜ、客観的な証拠で現場にあったということを明らかにして誰の弊害もないのに、それを拒否し続けるのかということで時間が掛かっているから明確にしましょうというのが私どもの発想なんです。

成瀬さんはそれで安定すると言うんですけれども、むしろ安定した結果狭くなるんだと意味がないわけですね。積極的に証拠開示を求めて、現場遺留物をちゃんと出させて、DNA鑑定して、無罪になりました、検察官でさえ無罪論告しますというような事例があるのにもかかわらず、その検察官の裁量に委ねたままにしておくことが安定するというのは、結果的に、こういう人は無罪にならなくてもよいという形で安定させようとしているのではないかと私は危惧します。

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