田岡直博香川県弁護士会弁護士

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 32 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

まず、先ほども説明しましたように、裁判所が提出を命じる証拠は裁判所が裁判をするために必要な証拠に限られます。ですから、例えば、五点の衣類のカラー写真やネガフィルムを裁判所が取り寄せる必要がないと判断すれば取り寄せられません。しかし、それを再審請求人が見せてもらえないとみそ漬け実験できないわけですから、裁判所が裁判のために必要な証拠と再審請求人が主張のために必要な証拠の範囲は当然異なるということになります。

さらに、確かに閲覧、謄写できるじゃないかと言われますが、これは弁護人がいないと駄目なんです。法制審の諮問事項に裁判所不提出記録の弁護人による閲覧、謄写と書いてあったので、私は、だったら、国選弁護制度つくるんですかと聞きましたら、つくらないと言うんですね。じゃ、弁護人がいないと閲覧できませんよ、どうするんですかと言ったら、運用でやります、裁量で見せることできるんですと最高裁の方おっしゃいます。いや、今までそんなの聞いたことないですけど、じゃ、見せるんですねと、そうしたら拘禁されている方どうなりますかと、死刑確定囚や受刑者の方は見られませんよと、それはしようがないと言うんですね。さらに、手続保障として、じゃ、証拠提出命令があって取り調べたら通知するんですかと言ったら、運用でやりますとおっしゃるんです。

先ほど言った榎井村事件では、次席検事は書記官通さずに担当裁判官に直接捜査報告書つづりを持っていきまして、それで裁判所は証拠調べをして結審しようとしたところ、弁護人からの抗議を受けて、実は証拠を受け取っておりますと認めたわけですよ。その結果、再審開始決定になったんですね。

証拠は、取り調べたら通知しなきゃ駄目ですよね。そうしないと、閲覧、謄写もあったもんじゃありません。我々は、ちゃんと通知を受けるから、じゃ、閲覧、謄写を申請しますとなるわけですし、裁判所が取り調べた結果を通知してもらえるから、それに基づいて意見が言えるわけです。裁判所だけが提出させればよいというのは、当事者の手続保障を全く無視した議論だと思います。

以上です。

前後のやりとり

28の発言を見る

36の発言を見る