成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 14 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

お答え申し上げます。

今先生、御質問の中で職権主義と当事者主義のことに触れられて、職権主義からすると、論理必然に一つの形が出てくるわけではないのではないかという御指摘をいただきました。

まず申し上げたいのは、職権主義の下でも、手続関与者に十分な手続保障をするということは極めて重要であります。

ただ、職権主義の構造の手続と当事者主義の構造の制度をごちゃ混ぜにいたしますと、冒頭の意見陳述で申し上げさせていただいたように、裁判官や手続関与者がどのように動けばよいのかということが分かりにくくなりますので、やはり、職権主義構造に整合的な形で手続関与者の手続保障を図っていく必要があるんだろうというふうに思っております。

その上で、古庄先生から御質問いただいた、その裁判官には分からないので請求人に直接開示してはどうかということなんですけれども、今回の証拠提出命令制度というのは、その再審請求者に請求権が与えられておりまして、再審請求者がこういう事情で欲しいからということを裁判官に訴えて、その事情を踏まえて裁判官が判断するということでありますので、再審請求者の主張内容等は十分に加味されるだろうと思われます。

さらに、裁判官の元には、提示命令を掛けることによって証拠そのものや一定の範囲の標目一覧表を出してもらうということもできますので、裁判官が審理に必要な証拠を選び出して提出を掛け、その上で弁護側に閲覧をさせるという制度は十分に機能するというふうに私は考えております。

以上です。

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