最後に、遺言書保管官が不相当と判断するとウェブ会議の利用は認められないということになります。そういう場合、遺言者側がこれを不服として当該判断を争うこと、これは可能なんでしょうか。
北村晴男 (日本保守党)
2026年6月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 170 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 185 発言)
前後のやりとり
お答え申し上げます。
先ほど述べた通知の仕組みは遺言書の存在を相続人等に速やかに知らせるために設けられたものでありまして、相続人の中に長期不在などの方がいらっしゃると郵便が到達しないということになります。そのような方がいらっしゃったとしても遺言の効力に影響を及ぼすものではございませんが、御指摘のような場合が生ずることを可能な限り防止するため、遺言者の相続人等が遺言書情報証明書の交付等を請求するに当たっては、相続人の住所を証明する書類を添付しなければならないこととしているところです。
更に細かい、若干細かい話になります。ただ、実務上問題となり得るのではないかなと懸念される事項についてお聞きします。 改正法案の附則第五条第一項の遺言に関する経過措置によりますと、施行日より前に作成した自筆証書遺言、こちらは施行日前ですから当然押印が必要となりますが、その自筆証書遺言の内容を施行日以後に変更する場合、その場合には、なお従前の例によるとなりますので、押印を要することになるかと思います。 この結論自体は相当だと考えますが、一方で、押印要件の廃止が施行されますと、一般に、遺言についてはもう押印が必要なくなったんだよねという、そういう理解が進む…
お答え申し上げます。 御指摘のとおり、施行日前にした自筆証書遺言について加除等の変更をした場合には、仮にその変更した日が施行日以後であるときでも旧法が適用され、その変更の場所への押印が必要となり、押印を欠いたときはその変更が無効となります。 これは、遺言者は遺言をする時点における規律が適用されることを前提に遺言をすると考えられることから、遺言の効力については遺言をした時点における規律によって決することが相当であると考えられること、自筆証書遺言について加除等の変更をしても、遺言をした日自体には変動を生じないと考えられること、仮に加除等の変更した日が施行…
- (上の発言)
最後に、遺言書保管官が不相当と判断するとウェブ会議の利用は認められないということになります。そういう場合、遺言者側がこれを不服として当該判断を争うこと、これは可能なんでしょうか。
お答え申し上げます。 ウェブ会議利用の申出の相当性は、保管申請の手続において、遺言が遺言者の真意に基づくものであることを適切に担保することができるかという観点から判断されるものですが、ウェブ会議の利用を相当と認めないとの判断自体は、遺言者の権利義務に直接具体的な効果を及ぼす行為ではなく、事実上の不利益を生じさせるにすぎない行為であることから、遺言書保管官の処分には該当しません。したがって、遺言者は、当該判断に不服がある場合であっても審査請求をすることはできず、争うことはできないと考えております。 もっとも、遺言者があくまでウェブ会議の利用を求め、遺言…
ありがとうございました。以上で終わります。
他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
これより両案について討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。