上山泰新潟大学法学部教授

2026年6月11日・第221回国会 参議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 85 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

お尋ねありがとうございます。

まず一つは、陳述の中でも少し触れたかもしれませんけれども、今回、新しい仕組みの中では、中核機関やその他支援者と家庭裁判所との間での情報共有を密にする、月一回の定期報告を通じて抽象的な形で家庭裁判所が情報をキャッチするのではなくて、必要に応じて家庭裁判所の方からも積極的に意見照会などを通じて御本人の状況の変化などをキャッチアップしていかなければいけないと。この意見照会というのは、何となく家庭裁判所からその関係者への一方通行に思えるわけですけれども、これはそうではなくて、双方通行の情報共有のチャネルを開いたという意味合いを持っていると私は思っています。ですから、このチャネルを積極的に活用するということがまずは法的な視点からは重要ではないかというふうに思います。

そして、委員最も御懸念の、保存行為についての責任の所在というものが極めて曖昧ではないかという御指摘です。

確かにそうした見方もできるのかなとは感じます。その一方で、現在の後見人もそうなんですけれども、法定代理人という職種には一定の裁量権限、代理権の行使あるいは財産の管理に伴って一定の裁量権限があるからこそ柔軟な対応がし得るという利点も一方では存在しているということになります。

これはもう個々の事案の最終的には状況に応じることになりますので、なかなか一刀両断にお答えすることは難しいのではございますけれども、ある種の批判的な見地から見れば曖昧さといったものが、むしろ後見人、補助人側から、補助人の支援という観点から見ると、一定の裁量性を保有することによって柔軟な対応を保障していると。それが適切に動いていくかどうかというのは、しかし、新補助制度が施行された後にきちんとフォローアップで調査していく必要性があるだろうというふうに感じております。

以上でございます。

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