北村晴男 (日本保守党)

2026年4月23日・第221回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 128 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 139 発言)

現在もめにもめている再審に係る刑訴法の改正、これについても法制審の委員の選定の仕方が大問題となっております。法務省は改正法の在り方をあらかじめ決めた上でそれに沿う委員を選任しているのではないかという疑念が生じており、結局のところ、結論ありきの法制審との批判を免れないものと考えています。

念のため申し上げますが、私は、法制審の議論自体を批判しているものではなく、その委員の選定方法を問題としているものです。

共同親権をめぐる法制審の部会の諮問についても、政治的な実態としては、国際結婚が破綻した際の主に日本人の母親による子の連れ去り問題、これが日本に対する国際的批判を招き、共同親権の導入を海外からも強く求められていたという経緯がありました。日本は、北朝鮮からの拉致被害者の救済を求めるが、親権者からの子の拉致、誘拐を解決しようとしないという批判でございます。

ですから、共同親権の導入を目指す方向でスタートするはずでしたが、家族法制部会の委員には、共同親権に強硬に反対する方が五名選ばれました。これに対し、共同親権に前向きな方は三名、うち原則共同親権を主張する方はたったの一名、それ以外は比較的中立な方々という状況でした。

そこで、原則共同親権とすべきと考える者たちが、すなわち子供に対する虐待のおそれがあるなど例外的な場合を除き原則共同親権とすることが子の福祉、子の幸せにとって最重要であると考える有志は、法務省の意図が共同親権を導入しましたよというポーズをつくってお茶を濁すことにあると、これでは子の幸せにつながらないんだという危機感を持って、民間法制審という異例の組織を立ち上げ、欧米諸国の専門家の多数の意見も聞くなどして、法制審の答申が出る前に意見表明をしました。

その後、予想どおり、法制審では議論が紛糾して結論が出ず、両論併記の答申となり、結局、法務省案は、共同親権の要である共同養育の重要性、子との交流の重要性という重要な視点を欠いた、著しく欠いた、言わば骨抜きの共同親権案となり、ほぼそのまま成立しました。

今後も法制審で議論してもらわないといけない重要な議題はたくさんあると思います。そういう中で、法制審が出した結論であれば尊重しよう、もちろんその結果を絶対視するわけではないですが、少なくともその結論をベースにして国会でも議論していきましょうというふうになるためには、やはり委員の選定も十分納得感のあるものにしていただく必要があるというふうに考えています。先ほど申し上げたような疑念が生じないような、これ、それまで委員の方が述べてこられたこと、あるいは論文、文献などを検討すれば、どのような立場の方かはこれ一般的に見当できますので、そういった疑念が生じないような委員の選定を今後していただいて、法務省の行政に対する信頼を損なわないように是非ともしていただきたいというふうに考えています。

付け加えますと、私の実務経験で申し上げますと、親権争いが極めて不毛で、費用も掛かるというふうに考えてまいりました。他方で、安達委員が先ほどおっしゃった、親子交流の問題と親権が誰にあるかという問題は理論的に別であると、これはそのとおりであります。そのとおりでありますが、これまで、親権を持った方は、親権を持っていない方と子供との交流を阻害してきたという実情があります。なので、ここで共同親権をどうしても原則にするべきだというのは、まさに親子交流の重要性を裁判所が全く認識してこなかったと、この実務の実態があるからでございます。

裁判所のマインドチェンジを、先ほども御質問ありましたが、是非ともしていただいて、裁判官が自分の視点ではなくて、子の視点に立って本当に実務が運営できるような、そういった方策を是非講じていただきたいというふうに考えています。

以上です。

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