ストーカー規制法との対比なんですけれども、ストーカー規制法の場合は、まず例示があります。汚物、動物の死体という例示があるんですけれども、本法案については例示というのがございません。
また、ストーカー規制法の場合には、対象が物ということになっておりまして、本法案が、方法と比べますと、不快又は嫌悪のような情を催すような物というのは、割と想像できるものではないかなと思います。
他方で、方法といいますと、不快な方法というのは直感的にはちょっとよく分かりにくいですし、また例示もありません。最高裁の調査官とかあるいは最高裁判決とかによりますと、やはり例示がある場合にはやはり例示が望ましいということが言われております。ですので、なぜその、本法案では例示がないこと、それ自体によってまた不明確性が上がっておりまして、憲法上の要請とは反する事態に生じているのではないかと思います。
また、実際、ストーカー規制法の文脈と本法案の文脈は全然異なりますので、ストーカー規制法に同じ文言があったからといって本法案の明確性が担保されるわけでもないかと思います。逆に、全然違う文脈で使っておりますので、逆に不明確性を上げていることになりはしないかというふうに思います。
31伊伊藤俊幸金沢工業大学大学院教授
ありがとうございます。
まず、日弁連の方々の反対意見というのは、いろんなことに対する懸念ですよね、これはこのままでは日本の民主主義が危ないんではないかと、こういうことに全部つながるんだと思うんですが、それはそのとおりだと思います。ですから、最終的に、例えば憲法審査とかそういったものでは裁かれることになるかもしれません。ただ、これは事後なんですね。
それよりも、ここでやっていただく、国会でやるべきことは、今の日本社会をどうつかさどるか。あるいは、皆さんが、皆さんは政治家ですから、まさに日本のかじ取りをされる方ですよね。この皆さんは、当然立法、司法の、あ…
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堂込麻紀子(国民)
ありがとうございます。
続きまして、三名の参考人の方に、伊藤参考人、木下参考人、橋本参考人の順でお伺いできればというふうに思っておりますが、国旗損壊罪法案では、人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者を処罰すると規定された上で、その分かりにくさというところを補う意味で、行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情を総合的に勘案して行うものとするとする規定も置かれております。
一方で、先ほど少し触れられたかもしれませんが、ストーカー規制法においては、構成要件において、汚物、動物の死体その他の著しく不…
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33橋橋本基弘中央大学法学部教授
今ストーカー規制法のお話が出たわけでありますけれども、ストーカー規制法が対象としているものというのはかなり具体的な個人の感情でございます。それに比べて、本法律案が対象としているものは国民感情という、全く比較できないものです。
例えば、ストーカーの被害に遭っている者が不快に感じるということは、かなり具体的な法益の侵害があるというふうに言っていいと思うんですけれども、国民感情というと一体誰なんだろうかと。こういうふわっとしたもの、それがどういうふうに侵害されているのかというのは、実は誰も分からない、誰も実証することができないですよね。
だから、これ単純に…
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- (上の発言)
34木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ストーカー規制法との対比なんですけれども、ストーカー規制法の場合は、まず例示があります。汚物、動物の死体という例示があるんですけれども、本法案については例示というのがございません。
また、ストーカー規制法の場合には、対象が物ということになっておりまして、本法案が、方法と比べますと、不快又は嫌悪のような情を催すような物というのは、割と想像できるものではないかなと思います。
他方で、方法といいますと、不快な方法というのは直感的にはちょっとよく分かりにくいですし、また例示もありません。最高裁の調査官とかあるいは最高裁判決とかによりますと、やはり例示がある場合にはやはり例示が望ましいということが言われております。ですので、なぜその、本法案では例示がないこと、それ自体によってまた不明確性が上がっておりまして、憲法上の要請とは反する事態に生じているのではないかと思います。
また、実際、ストーカー規制法の文脈と本法案の文脈は全然異なりますので、ストーカー規制法に同じ文言があったからといって本法案の明確性が担保されるわけでもないかと思います。逆に、全然違う文脈で使っておりますので、逆に不明確性を上げていることになりはしないかというふうに思います。
35伊伊藤俊幸金沢工業大学大学院教授
私は、この個人の感情という、国民感情というものを、これを個人に捉えると移ろいやすいですよね。移ろいやすい個々の、個々人の感情というものに絞ると、私はちょっと違う方向になるんだと思っています。
ですから、ここで、この法益で言われた国旗を大切に思う国民感情というものを私は明確化するためには、要するに、国旗への多様な思いですね。国民合わせて一億何千人いるので、皆さん違います、それから感情も違う。それから、対立を助長、この人たちが、この違う感情を持っている国民が対立を助長せずに共存できる社会の平穏です。これのためにあるというふうに解釈をすべきなのか、あるいは、…
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堂込麻紀子(国民)
ありがとうございます。大変参考になります。ありがとうございます。
続いての質問なんですけれども、国旗損壊罪法案は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行するというふうになっております。
公布から二十日で施行といった形での法案については、オウム真理教の問題で大きな課題となりました無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律など幾つかのものがあるというふうに思いますけれども、それほど多くないなというふうに思っております。
今回の法案について公布から二十日で施行という形とした点について、国会における質疑の中でも、法案の提出者からは、国旗を大切…
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37木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ガイドラインの作成なんですけれども、正直申し上げますと、ガイドラインというのは、あくまでも事実上のものですので、法律の委任もないですし、そのとおりに裁判所が適用されるという保証もありませんので、むしろ、何というか、明確なガイドラインを示すということ自体が、私はちょっと、法律の委任なきままに実質委任立法をやっているという側面もありますので、正直ちょっと懸念点があります。
実際、裁判例、判例でも警察がこれが処罰対象ですというふうに言ったものを無罪としたこともありますので、いかに明確なガイドラインを示したとしても、逆にそれ自体が、警察が地位的にその場で立法の…
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