先に私からお話しして、よりシャープなところは滝沢先生にお願いしたいと思いますけれども。
今回の八潮については、周りにざっと四十センチの厚さのコンクリートがあるわけですね。そこの中には鉄骨も入っていると。それが、これまでの研究結果をいろいろ伺うと、幾ら減ったって年に七ミリとか一センチですよと。それで、このトンネルは四十年前にできたんですよ。とすると、四十年掛かって年間に一センチずつ進んだとすると、ちょうどこのくらいになるねということでありまして、残念ながら三年前の結果では分からなかったかもしれないけれども、決してこの三年間で進んだんではなくて、四十年間に異常が進んだことをチェックできなかったことの方の問題であると。したがって、これはコンクリートに罪があるんではなくて、あるいは構造に罪があるんではなくて、マネジメントに罪があるというふうに言わざるを得ないと思っております。
一方で、大体の構造物は、例えば耐用年数五十年とか三十年とか言いますけど、これは会計処理上の問題であって、決してそれだけで壊れるわけではありません。したがって、適切な点検、チェック、モニタリング、必要な修繕をやれば、八十年でも九十年でも使っている橋は幾らでもあるわけですね。
一方で、もう一つ重要なことは、点検しやすいような、修繕しやすいような構造になっていたかというと、下水道については決してそんなことがないと。例えば鉄道線路ですと、点検と修繕を前提にして構造設計されていますので、何とかかんとかこの百年の歴史の中ではうまくやれたんですが、下水道はこの五、六十年間で一生懸命造ってきたから、そういうようなところまで、率直に言って知恵が及ばなかった面があります。そういうのを良くすることを、メンテナビリティーを上げると。つまり、メインテインしやすいような構造に設計しなきゃいけないと、例えば通路を造るとかですね。「レ・ミゼラブル」の中でジャン・バルジャンが下水道を歩きますけど、あれは通路があるんですよね。今回のは通路ありませんから、是非そういったような意味で、複線化なり、あるいは代替通路なり、あるいは分散化なり、メンテナビリティー強化するためでの、何というんですかね、改良なんてことは是非これからやらなきゃいけないことだと思っております。
以上です。
28平平戸航太(国民)
説明のみならず、その地域にお住まいの方が不利にならない制度を設計するということが大切だと認識しました。ありがとうございます。
最後に、足立参考人にお聞きしたいと思います。
資料の中でも、財政ということで五つの財源ポートフォリオがございました。この五つの財源、最適な在り方を構築すべきかと考えておりますが、この点についてお伺いしたいと思います。
この発言のページ
29足足立泰美甲南大学経済学部教授
御質問ありがとうございます。
今、実際に、老朽化対策を進めるための財源、この論点につきましては、国、地方公共団体、使用者の間でどのように分担するのか、これが一つ論点なのかなと思って、今の御質問聞いております。
重複することが多々ありますけれども、今回、明らかに、法改正につきましては、維持管理、改築の必要性を制度上明確化しました上で、安全性を最優先する下水道経営の転換を示してきております。この点が、まず本当に評価できる点になります。
そうなった場合に、老朽化対策、かなり巨額な投資が入ってくるのが皆さんも御推察されるかと思います。しかし、国庫補助だけで…
この発言のページ
30
三浦信祐(公明)
公明党の三浦信祐でございます。
三人の参考人の先生方には、大変貴重なお話をいただきましたことを心から感謝申し上げたいと思います。
最初に、家田参考人、そして滝沢参考人に、技術的な観点から質問させていただきたいと思います。
八潮の事故では、陥没をするという大変痛ましい事態を招いてしまいましたけれども、私の認識では、コンクリートが年間にそんなに、一センチも二センチも削れるようなことというのは余りないという認識がありました。もちろん、硫化水素の効果というのが相当大きかったんだというふうに思いますけれども、前回の点検、見れなかったということを現場で教えてい…
この発言のページ
- (上の発言)
31家家田仁政策研究大学院大学シニア・フェロー
先に私からお話しして、よりシャープなところは滝沢先生にお願いしたいと思いますけれども。
今回の八潮については、周りにざっと四十センチの厚さのコンクリートがあるわけですね。そこの中には鉄骨も入っていると。それが、これまでの研究結果をいろいろ伺うと、幾ら減ったって年に七ミリとか一センチですよと。それで、このトンネルは四十年前にできたんですよ。とすると、四十年掛かって年間に一センチずつ進んだとすると、ちょうどこのくらいになるねということでありまして、残念ながら三年前の結果では分からなかったかもしれないけれども、決してこの三年間で進んだんではなくて、四十年間に異常が進んだことをチェックできなかったことの方の問題であると。したがって、これはコンクリートに罪があるんではなくて、あるいは構造に罪があるんではなくて、マネジメントに罪があるというふうに言わざるを得ないと思っております。
一方で、大体の構造物は、例えば耐用年数五十年とか三十年とか言いますけど、これは会計処理上の問題であって、決してそれだけで壊れるわけではありません。したがって、適切な点検、チェック、モニタリング、必要な修繕をやれば、八十年でも九十年でも使っている橋は幾らでもあるわけですね。
一方で、もう一つ重要なことは、点検しやすいような、修繕しやすいような構造になっていたかというと、下水道については決してそんなことがないと。例えば鉄道線路ですと、点検と修繕を前提にして構造設計されていますので、何とかかんとかこの百年の歴史の中ではうまくやれたんですが、下水道はこの五、六十年間で一生懸命造ってきたから、そういうようなところまで、率直に言って知恵が及ばなかった面があります。そういうのを良くすることを、メンテナビリティーを上げると。つまり、メインテインしやすいような構造に設計しなきゃいけないと、例えば通路を造るとかですね。「レ・ミゼラブル」の中でジャン・バルジャンが下水道を歩きますけど、あれは通路があるんですよね。今回のは通路ありませんから、是非そういったような意味で、複線化なり、あるいは代替通路なり、あるいは分散化なり、メンテナビリティー強化するためでの、何というんですかね、改良なんてことは是非これからやらなきゃいけないことだと思っております。
以上です。
32滝滝沢智東京都立大学都市環境学部特任教授
平均耐用年数という考え方でございますけれども、これまで我々、平均耐用年数といった考え方をしばしば使ってまいりました。これは、下水道計画あるいは更新計画の中で、将来的に十年、二十年間にどれだけの下水道管を更新すべきかということを計画するときには、平均的な耐用年数と更新に掛かる費用を掛け合わせれば全体的な費用としては計算ができますので、更新計画の時点では適切なものだったかもしれません。しかし、今問題になっているのは、平均値ではなくて、平均よりもずっと早く、ずっと短い期間で腐食してしまう下水管があるという事実でございます。維持管理、それから点検、更新については…
この発言のページ
33
三浦信祐(公明)
まさに、点検の質と技術を上げる、またそれの予見性を共有するということが重要だということを教えていただきました。
その上で、今日お話をいただいた観点から見ますと、足立参考人と家田参考人にお伺いしたいんですが、下水道だけのインフラとしてのメンテナンスだけでは、この経営のガバナンスも含めた統合アセットガバナンスを利かせるというのはなかなか難しいんじゃないかなというふうに思います。すなわち、インフラは下水だけじゃなくて、よく道路で水が噴いたという、上水道も壊れる、また八潮の現場では、竣工図が基本的にはこれから義務化をされますけど、いろんな地中には線が入っている…
この発言のページ
34家家田仁政策研究大学院大学シニア・フェロー
じゃ、私から。
ごもっともだと思います。典型的な話ですけれども、市町村なり都道府県に行きますと、下水道を扱っている部局と隣に道路を扱っている部局があるんですが、例えば下水道ですと悪い方から一、二、三、四になっている、道路の方はいい方から一、二、三、四になっている。隣同士で何か話が合わないなんていうことは、やっぱり縦割りになり過ぎているからその矛盾を感じないんですよね。
でも、基本的には、地面の中あるいは地面の上にあるインフラをどういうふうにマネジメントしていくかという根本思想がそんな変わるわけじゃなくて、これからは人口減少ですからね、細かく分けて広げ…
この発言のページ