私よりも更に適切な回答をされる方がここにおられますけれども、私の個人の卑見を述べさせていただきたいと思いますが。
私の理解では、やはり安倍政権が行ったシンガポールでの交渉を含めて、あれは私の理解では中断している問題だと思います。二〇一九年、皆さん御案内のとおりだと思いますが、安倍首相時代に大胆な手をシンガポールで打って、それに対してどう反応すべきかということでもめ始めたわけですが、そこで結局何らかのことが起きてプーチン大統領はこの回答を控えたと、ブエノスアイレスの会議のことでございますが、そこで私は事実上凍結したというふうに見ております。だから、手打ちがもう既に行われたのか、日本は主権国家でないのではないか云々という話は、議論としてはあり得ますけれども、それぞれの首相のお考え、あるいは世論の動向が関係しているかと思いますが、依然として一九五六年の問題は続いていると。
私の理解は、北方領土というのは、一九五四年、五五年に当時の外務省の中で考えられた普通名詞なんですね。北方領土という固有名詞はないんです。ですから、島は四つあるわけですが、これ大変面白いんですが、実はウクライナというのもこれ普通名詞なんです。十一世紀にウクライナという言葉が時々実は出てきて、デンマークはウクライナだという、あるいはモスクワ郊外のリャザンという町もウクライナという、そういう使い方があったというふうに言われております。
クライというのは、ハバロフスク・クライ、それから極東クライ、あるいは、何とユーゴスラビアにはクライナ地方という正教の地域があります。ですから、クライというのは普通名詞。ウクライナというのはだからその延長で、国とかくねとか、日本でも国のことをくねって、垣根とかそういう言葉で言います。だから、元々普通名詞。
ですから、こういう問題、どこでも同時に、それがプライドに関わったり、それを解決すべき問題があるかどうか、ほかに解決すべき問題があったときにそれが解決されるわけですし、それがこれから非常に流動化する今後の世界でいつチャンスが来るか、これは分かりません。ウクライナだって、線は引くけれども国境線になるかどうかは分からないし、アラスカで仮にフィンランド方式で決めても、三十八度線はもう既に何十年とわたってずっと停戦ラインであって国境線ではないわけですから、今逆に北側から国境線をつくれと言うかもしれない。そうすると、世の中の考え方が更に変わって、どこか動きが出てくるかもしれない。チャンスはどこにあるかは、ええ。
51大大津力(参政)
ありがとうございました。
この発言のページ
52
鈴木宗男(自民)
伊勢崎賢治さんの番です。伊勢崎賢治君。
この発言のページ
53
伊勢崎賢治(れいわ)
どうも。下斗米先生、行きます。
まず最初は、去年八月にアラスカで開かれた米ロ首脳会議、プーチンさんとトランプさんが、これウクライナ戦争の終結が議題で、ドンバスをどうやって割譲するかとか、そういうことが話し合われたと報道されております。でも、当事者のゼレンスキーさんが行かなかったということで、本人も御立腹、ヨーロッパ諸国も御立腹、あのアラスカの会議でございます。
今日お聞きしたいのは、こういう、何というんですかね、当事者の意向が無視され、大国の都合で紛争地の未来が決められるこの頭越し外交なんですね。これ、いろいろ世界の世論もざわざわしましたけど、結構僕…
この発言のページ
- (上の発言)
54下下斗米伸夫神奈川大学特別招聘教授/法政大学名誉教授
私よりも更に適切な回答をされる方がここにおられますけれども、私の個人の卑見を述べさせていただきたいと思いますが。
私の理解では、やはり安倍政権が行ったシンガポールでの交渉を含めて、あれは私の理解では中断している問題だと思います。二〇一九年、皆さん御案内のとおりだと思いますが、安倍首相時代に大胆な手をシンガポールで打って、それに対してどう反応すべきかということでもめ始めたわけですが、そこで結局何らかのことが起きてプーチン大統領はこの回答を控えたと、ブエノスアイレスの会議のことでございますが、そこで私は事実上凍結したというふうに見ております。だから、手打ちがもう既に行われたのか、日本は主権国家でないのではないか云々という話は、議論としてはあり得ますけれども、それぞれの首相のお考え、あるいは世論の動向が関係しているかと思いますが、依然として一九五六年の問題は続いていると。
私の理解は、北方領土というのは、一九五四年、五五年に当時の外務省の中で考えられた普通名詞なんですね。北方領土という固有名詞はないんです。ですから、島は四つあるわけですが、これ大変面白いんですが、実はウクライナというのもこれ普通名詞なんです。十一世紀にウクライナという言葉が時々実は出てきて、デンマークはウクライナだという、あるいはモスクワ郊外のリャザンという町もウクライナという、そういう使い方があったというふうに言われております。
クライというのは、ハバロフスク・クライ、それから極東クライ、あるいは、何とユーゴスラビアにはクライナ地方という正教の地域があります。ですから、クライというのは普通名詞。ウクライナというのはだからその延長で、国とかくねとか、日本でも国のことをくねって、垣根とかそういう言葉で言います。だから、元々普通名詞。
ですから、こういう問題、どこでも同時に、それがプライドに関わったり、それを解決すべき問題があるかどうか、ほかに解決すべき問題があったときにそれが解決されるわけですし、それがこれから非常に流動化する今後の世界でいつチャンスが来るか、これは分かりません。ウクライナだって、線は引くけれども国境線になるかどうかは分からないし、アラスカで仮にフィンランド方式で決めても、三十八度線はもう既に何十年とわたってずっと停戦ラインであって国境線ではないわけですから、今逆に北側から国境線をつくれと言うかもしれない。そうすると、世の中の考え方が更に変わって、どこか動きが出てくるかもしれない。チャンスはどこにあるかは、ええ。
55
伊勢崎賢治(れいわ)
水島先生、済みません、せっかく特別な違った質問を用意してきたんですけど、下斗米先生が言われるので、今の僕の質問に何か答えていただければうれしいんですけれども。(発言する者あり)大丈夫ですか。じゃ、次へ行きますね。
水島先生、僕、東京外大で教えていた伊勢崎でございます、どうも。
水島先生、どこかで、今日言われたお話を日本の政局、政治に当てはめるコンテクストで、中抜き政治という言葉使われましたよね。僕、非常に感銘を受けたんですけど、言い得て妙かなと思ってですね。
今のこの北方領土の返還要求運動というのはまさにこの、何というんですか、中間組織、これが世論…
この発言のページ
56水水島治郎千葉大学大学院社会科学研究院教授
ありがとうございます。
今、伊勢崎先生から御指摘いただいた中抜き政治というのは、私は、今の特にヨーロッパにしてもそう、政治というものがかなり中抜き状態になっている。どういう中抜きかというと、先ほど御説明したような組織や団体、あるいは党組織にがっちり支えられた政治ではなくて、むしろ、政治家個人や政党リーダーが個々の有権者と特にインターネットなどを介してつながって、従来の党組織や団体といった中を抜いているという、そういったことで書いたことがあるんですね。
この中抜き現象というのは実は政治だけではなくて社会的にも経済的にも起きていることで、例えばメディアの…
この発言のページ
57
伊勢崎賢治(れいわ)
指針をありがとうございました。
終わります。
この発言のページ