御質問ありがとうございます。
今御指摘いただきましたとおり、実はオランダにおきましては、この二月に、中道改革といいますか、改革中道的な政党が選挙で第一党となった結果として政権を発足させております。
それに関しましてですけれども、これ皆様にお配りした資料の中にも、実は改革中道の話はこちらに載っておりまして、ちょっとこの話は一種の応用編というところがあるので、先ほどのお話ではしなかったんですけれども、実は、先ほど皆様にお示ししましたように、旧来の中道右派、中道左派、そして急進右派、急進左派の二掛ける二の四つどもえ状況が近年生じてきているんですが、ただ、更に新しい動きとして、旧来の政治では飽き足らないけれども、しかし、急進的な右派ないし急進的な左派にも、何といいますか、親しみを覚えないという、言わば有権者の中間部分が改革中道に活路を見出すということが出てきております。元々、マクロン大統領もある意味ではその流れではありました。
特にオランダでは、近年、昨年までの政権がいわゆる急進右派を含んでおり、かなり移民政策、難民政策を厳しくやっていたんですが、そのあつれきも強かったために様々な混乱も生じていた。それに対する一種の嫌気といいますか、反動的なものもあり、穏健な改革中道に支持が集まったということがございました。
ですので、新しい勢力が出てきて、でも、そこはやはりいろいろ急進的でやり過ぎる、それに対する反発が、じゃ、今度は旧来の政党に行くかというと意外とそうでもなくて、むしろ旧来の政治からの脱却を言いながら、かつ右や左には余り偏らないという、いわゆる改革中道ですね、ここにオランダでは支持が集まって第一党となり、首相を出したということであります。
ですので、私、こちらの日本経済新聞の「経済教室」の記事においては、本年の一月の上旬に、改革中道は政治の鍵になるんじゃないかという記事を書かせていただきまして、そのときは余り日本のことはそんなに考えていなくて、ヨーロッパで最近こういった動きもあるから、ヨーロッパが分極化して激しい分断が起きているというだけでは捉えられないということを申し上げたんですが、結果的にはこちらの記事が出た翌週に中道改革連合という政党が結成されて、何か関係あるんじゃないかみたいな問合せもいろいろいただきましたが、一切関係はございません。ありがとうございます。
それから、二番目の脱炭素化でございます。
こちらも、大枠としての脱炭素化の方針は、少なくともEUに正面から聞けば変わっていませんって絶対言うと思います。絶対言っています。実際、今回の若干の修正も割合を若干減らすぐらいの話なので、それほどインパクトがあるのかどうかに関しては、専門家の中でも意見は分かれているようであります。
ただ、全体の雰囲気として、私から見た場合、今後更に、EV車をめぐる様々な国際情勢、トランプ政権の情勢、中国EV車の進出など、更に進んだ場合には、EUが更にまた軌道修正していく可能性はあると思います。そこは一種、機を見るに敏なところもあります。何といいますか、旗は掲げるんだけれども、やることは少しずつ修正する、でも、旗を下ろしたとは絶対言わないのがEUという感じがいたします。
ですので、日本においても、これ、もうむしろ皆さんも御存じのとおり、EVに全振りの自動車メーカーというのはやっぱりちょっと厳しいものがある。むしろそこは、EUがあれだけ旗を掲げているけれども修正もあり得るということを見た上で、やはりある程度こちらの、何といいますか、手駒を用意していく方式の方がよろしいかと思いますし、最近の自動車メーカーの動向の中でも、そちらの方がうまくいっているということはよく御存じかと思いますので、様々な可能性を残していく、もし向こうの方針が変わったらこちらが全部潰れてしまうようなことは避けた方がいい、これが日本として構えるべき姿勢ではないかと思っております。
ありがとうございます。
5下下斗米伸夫神奈川大学特別招聘教授/法政大学名誉教授
参議院国際問題調査会の鈴木宗男会長、調査会の議員の皆様、この度は、現下の国際問題、とりわけ欧州が直面する課題と日本の役割という調査会にお招きいただき、感謝申し上げます。貴委員会が、定期的に学者、研究者の意見を取り入れていただいているということに、改めて深い敬意を申し上げたいと思います。
本日いただいた課題は、私にとっては端的に、ロシア・ウクライナ戦争をめぐる展開とインパクトをどう理解するかということだろうと思います。この戦争をきっかけに、現在が、冷戦後だけでなく戦後史、否、文明史の転換点となり始めているということは疑いの余地のないことになってまいりまし…
この発言のページ
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鈴木宗男(自民)
ありがとうございました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑は答弁時間を含め、お一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
脇雅昭君。
この発言のページ
7脇脇雅昭(自民)
参議院議員の脇雅昭でございます。
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
まずは、欧州が直面する課題と日本外交の在り方につきまして、丁寧かつ専門的に御教示いただきまして、お二人の参考人に感謝申し上げます。ありがとうございます。
その上で何点か、水島先生、下斗米先生それぞれにお伺いできたらと思っているところでございます。
まず、水島参考人にお伺いさせてください。
二点ございます。
まず一点目は、先生のレジュメの中にもございましたけれども、欧州でポピュリズムが台頭していくという中で、先生の御専門であるとおっしゃっていましたけれども、オ…
この発言のページ
- (上の発言)
8水水島治郎千葉大学大学院社会科学研究院教授
御質問ありがとうございます。
今御指摘いただきましたとおり、実はオランダにおきましては、この二月に、中道改革といいますか、改革中道的な政党が選挙で第一党となった結果として政権を発足させております。
それに関しましてですけれども、これ皆様にお配りした資料の中にも、実は改革中道の話はこちらに載っておりまして、ちょっとこの話は一種の応用編というところがあるので、先ほどのお話ではしなかったんですけれども、実は、先ほど皆様にお示ししましたように、旧来の中道右派、中道左派、そして急進右派、急進左派の二掛ける二の四つどもえ状況が近年生じてきているんですが、ただ、更に新しい動きとして、旧来の政治では飽き足らないけれども、しかし、急進的な右派ないし急進的な左派にも、何といいますか、親しみを覚えないという、言わば有権者の中間部分が改革中道に活路を見出すということが出てきております。元々、マクロン大統領もある意味ではその流れではありました。
特にオランダでは、近年、昨年までの政権がいわゆる急進右派を含んでおり、かなり移民政策、難民政策を厳しくやっていたんですが、そのあつれきも強かったために様々な混乱も生じていた。それに対する一種の嫌気といいますか、反動的なものもあり、穏健な改革中道に支持が集まったということがございました。
ですので、新しい勢力が出てきて、でも、そこはやはりいろいろ急進的でやり過ぎる、それに対する反発が、じゃ、今度は旧来の政党に行くかというと意外とそうでもなくて、むしろ旧来の政治からの脱却を言いながら、かつ右や左には余り偏らないという、いわゆる改革中道ですね、ここにオランダでは支持が集まって第一党となり、首相を出したということであります。
ですので、私、こちらの日本経済新聞の「経済教室」の記事においては、本年の一月の上旬に、改革中道は政治の鍵になるんじゃないかという記事を書かせていただきまして、そのときは余り日本のことはそんなに考えていなくて、ヨーロッパで最近こういった動きもあるから、ヨーロッパが分極化して激しい分断が起きているというだけでは捉えられないということを申し上げたんですが、結果的にはこちらの記事が出た翌週に中道改革連合という政党が結成されて、何か関係あるんじゃないかみたいな問合せもいろいろいただきましたが、一切関係はございません。ありがとうございます。
それから、二番目の脱炭素化でございます。
こちらも、大枠としての脱炭素化の方針は、少なくともEUに正面から聞けば変わっていませんって絶対言うと思います。絶対言っています。実際、今回の若干の修正も割合を若干減らすぐらいの話なので、それほどインパクトがあるのかどうかに関しては、専門家の中でも意見は分かれているようであります。
ただ、全体の雰囲気として、私から見た場合、今後更に、EV車をめぐる様々な国際情勢、トランプ政権の情勢、中国EV車の進出など、更に進んだ場合には、EUが更にまた軌道修正していく可能性はあると思います。そこは一種、機を見るに敏なところもあります。何といいますか、旗は掲げるんだけれども、やることは少しずつ修正する、でも、旗を下ろしたとは絶対言わないのがEUという感じがいたします。
ですので、日本においても、これ、もうむしろ皆さんも御存じのとおり、EVに全振りの自動車メーカーというのはやっぱりちょっと厳しいものがある。むしろそこは、EUがあれだけ旗を掲げているけれども修正もあり得るということを見た上で、やはりある程度こちらの、何といいますか、手駒を用意していく方式の方がよろしいかと思いますし、最近の自動車メーカーの動向の中でも、そちらの方がうまくいっているということはよく御存じかと思いますので、様々な可能性を残していく、もし向こうの方針が変わったらこちらが全部潰れてしまうようなことは避けた方がいい、これが日本として構えるべき姿勢ではないかと思っております。
ありがとうございます。
9脇脇雅昭(自民)
ありがとうございました。非常に参考になりました。
下斗米先生にも一点。
最後、六者協議の再開が現実的になってきていて、これをやっていくべきじゃないかという御提言だったと思うんですけれども、これ実際やっていくとしたときに、その最大の課題であったり留意点をどんなふうに考えていらっしゃいますでしょうか。教えていただければと思います。
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10下下斗米伸夫神奈川大学特別招聘教授/法政大学名誉教授
どうもありがとうございます。
前回のこの六者協議というのは、朝鮮半島の非核化だったのか、北朝鮮の非核化だったのかの議論はございますけれども、もう一つは、やはり朝鮮半島の統一という枠組みの中での議論でもあったかと思います。
ただ、今年三月に、朝鮮民主主義人民共和国はもう統一を諦めるということを憲法上も書き込みました。そして、ウクライナ戦争に、ロシア側の対テロ作戦に参戦したわけでございます。したがってロシア寄りになりました。言葉を換えて言いますと、この二つの朝鮮という問題に我々は、まあ長期はともかく、短期、中期には当面せざるを得ない、この問題が大きくなる…
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11脇脇雅昭(自民)
ありがとうございました。
その非核国が望ましいと言っているところを、改めてどういった観点からと補足いただけますでしょうか。
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