先ほど申し上げたことの繰り返しになるかもしれませんけれども、憲法というのは、何かこういうことをしよう、ああいうことをしようということを定めているものではございませんで、それは旧憲法、大日本帝国憲法も私は同じだと思っております。ああしろこうしろということを定めているわけではなくて、高度の、高いレベルの政治の世界で、様々な主体がどういうふうに相互関係を築いて、いろいろな行動をしていくべきなのか、その基本的なルールを定めているというわけですので、そのルールの枠内でどのような施策をつくり、どのような公益を実現をし、個人の権利と公共の福祉のバランスをいかに取っていくべきなのか。これは、先生方を始めとする国会議員の先生方も含めて、そういったような高次の政治的なレベルにある方々がお決めになる話でございまして、現在の憲法はその障害になっているというふうにはちょっと私には思えないところがございます。
長谷部恭男早稲田大学法学学術院教授
2026年6月10日・第221回国会 参議院 憲法審査会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 60 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 121 発言)
前後のやりとり
参政党の安達悠司です。 今日は、両先生、ありがとうございます。 参政党は、憲法を一から作り直す創憲ということを言っていまして、今の参議院の緊急集会の規定だけではやはり不十分な点もあると思っています。ただ、そのためには、そもそも緊急事態を起こさせないというような、ふだんから食料、エネルギー、個人情報や外資規制も含む、総合的な国の守りの規定をきちんと作っていくということが必要ではないかと思っています。 ただ、その際に、憲法を変えるという選択肢を最初から除外していてはクリエーティブなものが生まれていかないし、国民生活も良くならないではないかと思っています…
具体的に憲法のどこがどういう問題を引き起こしているのかということをちょっと御指摘いただかないとなかなかお答えがしにくいところではございますけれども、憲法というものの役割は何かというと、これは、何か日々の暮らしについて具体的な政策を定めるとか、それを打ち出すとか、実施をするということよりは、むしろその日々の暮らしを良くするための高いレベルでの政治の在り方、ここで、様々な、先生方もそうですけれども、様々な主体なり、行動主体なり、いろいろな機関なりが相互作用を行いますので、その相互作用がスムーズにいくようにいろいろなルールを定めているというのはこれ憲法の役割で…
ちょっと分かりにくかったのかもしれないので補足しますと、要は、今、日本で問題が起きているのは、これは日本国憲法のとおりきちんと運用しない政府が悪いんだと、あるいは国会議員が悪いんだというふうな考え方が取られてきたかと思うんですけど、実はこれは日本国憲法にも原因があるんじゃないかと。 例えば、スポーツの試合で、選手がきちんと今まで決めた作戦のとおりにしないから悪いんだと、作戦のとおりにすれば勝っていたんだというのに対して、いや、実は作戦そのものが間違っていたんじゃないかと。戦争でも、例えば、いや、ちゃんと戦わなかったから悪いんだと、いや、でも、そもそも作…
- (上の発言)
先ほど申し上げたことの繰り返しになるかもしれませんけれども、憲法というのは、何かこういうことをしよう、ああいうことをしようということを定めているものではございませんで、それは旧憲法、大日本帝国憲法も私は同じだと思っております。ああしろこうしろということを定めているわけではなくて、高度の、高いレベルの政治の世界で、様々な主体がどういうふうに相互関係を築いて、いろいろな行動をしていくべきなのか、その基本的なルールを定めているというわけですので、そのルールの枠内でどのような施策をつくり、どのような公益を実現をし、個人の権利と公共の福祉のバランスをいかに取っていくべきなのか。これは、先生方を始めとする国会議員の先生方も含めて、そういったような高次の政治的なレベルにある方々がお決めになる話でございまして、現在の憲法はその障害になっているというふうにはちょっと私には思えないところがございます。
あと、最後一点、長谷部参考人にお尋ねしたいんですが、長谷部参考人は、平成二十七年六月四日の衆議院の憲法審査会、十一年前になりますが、その中で憲法の基本原理に関して、大規模で長期にわたる戦争はいかにして終結するかといえば、負けた側が勝った側の憲法の基本原理を採用することによって、そういった大規模な戦争は終結いたしますと、まさに日本は、あっ、日本はまさにそういう選択をしたということでございまして、そうした選択をして、憲法の基本原理は、これは変えられない、そこに改正の限界がある、そういうことになるだろうと思いますと述べておられます。 つまり、日本は戦勝国の基…
現在の憲法九条、それの特に第二項が規定をしておりますのは、戦争遂行能力は保持をしない、それから、戦争する権利は、これを国には認めないという、そういうことでございます。 だから、戦争というのは、一項にある国際紛争を解決する手段、つまり国と国、国家間の紛争を解決する決闘としての戦争はしないということを、それは一項が定めております。戦争というのはそういうものです。勝った方が正しいというのが決闘としての戦争であります。 そういう決闘としての戦争をする能力は持たないということを九条二項は言っているわけでありまして、これは日本に限ったことではございません。不戦条…
時間なので終わります。ありがとうございました。