佐藤淳法務省刑事局長

2026年6月12日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第20号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 68 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 175 発言)

お答えいたします。

通常審における証拠開示のルール、それから再審請求審における本法案で用意している証拠の提出命令のルールというのは、検察官が手持ち証拠あるいは警察の保管証拠を裁判所、弁護人に提出、開示するに当たりまして、検察官にとって損か得かということは全く関係ないルールであります。有罪方向を示すのか、無罪方向を示すのか、そういうことによって証拠の内容を決めるものではない。むしろ、関連性があるという主張があって、そういうものの証拠の範囲を定めていただければ、それは関連性がある限り提出し、開示するというものであるということでございます。

そういう意味で、現に通常審におきましても、それから再審請求審におきましては近時のルールになってから、検察官にとって有利か不利かを問わずそういう証拠が開示されて、そういったものが再審開始の理由となって、このような事件が再審無罪に至った。こういうことを重く受け止めて、今回、証拠提出命令制度を設けるほかに、様々な再審制度に関するルールを作ろうとしているわけでございます。

その上で、福井事件で無罪方向を示す証拠が出されないままだったのかということにつきましては、御指摘の事件で、現在検証して関係者のヒアリングなどを行っているわけでありますが、テレビ番組の放送日に関する捜査報告書が開示されなかったことについては、その時点で、検察当局においては、確定審の検察官は従前の主張、立証を維持しようとして当該捜査報告書の開示等の是正措置を行わなかったものと判断せざるを得ないというふうに認識しているものと承知しております。

加えまして、そういうこともありまして、また様々な御指摘もありまして、この事件に関与した検察官のヒアリングなどの調査を進めているところでございまして、再審請求審での対応を含めて、御指摘の点がこの調査の中で可及的に明らかにされるものと承知しているところであります。

具体的に、ではどのような対応をすべきであったかということでございますが、検察当局におきましては、お尋ねの事件の再審無罪判決を受けて、再審請求審も含めた再発防止策として、検察官の従前の主張や証拠に誤りがあることが判明したならば、速やかにそれを撤回し、必要に応じて裁判所や弁護人に関係証拠の開示を行うなど適切な是正措置を行う必要があることなどに関する通知を発出しておりまして、その内容を全国の検察官に向けて周知したところであるというふうに承知しているところでございます。

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