佐藤淳法務省刑事局長

2026年6月3日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第17号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 119 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 163 発言)

お答えいたします。

目的外使用の禁止の下でも、謄写した証拠の複製等を再審手続やその準備に使用することはもとより許されるところでございます。それから、御指摘のように、再審請求者側が、再審手続の準備のために、証拠の複製等を実験や検証活動などに用いることは禁止されるものではございません。

もっとも、一般に、刑事手続の過程で収集される証拠といいますのは、関係者の名誉、プライバシーに踏み込むものでございまして、捜査上の秘密を含み得るものでもございます。これが本来の目的以外に使用されるとなりますと、関係者の名誉、プライバシーの侵害のほか、罪証隠滅や証人威迫、今後の捜査への協力確保の困難化等の様々な弊害が生じ得るところでございます。そして、これらの弊害は、一たび生じると回復困難なものでございます。

御指摘のような方策、様々御意見があるのは重々承知しておりますけれども、これらを防止するのはなかなか困難でありまして、本法律案においては、目的外使用を一般的に禁止することとしているところでございます。

もっとも、証拠の概要を伝達するなどの行為は禁止されておりませんし、また、弁護人による目的外使用が罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的であった場合に限られるところでございます。また、目的外使用の禁止に違反した場合の措置についても、複製の内容、行為の目的、態様等の個別の事情を考慮して判断することを求めているものでございます。

こうした規定の趣旨等については、周知を図るなどしてまいりたいと考えているところでございます。

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