ありがとうございます。
もう一点、証拠開示について質問をいたします。
五月三十日、朝日新聞の記事にこのようなことが記されていました。
関連性を狭く捉えて開示範囲が限定され、無罪につながる証拠が埋もれる恐れが指摘されている。
新制度のもとで、袴田巌さんの再審無罪の決め手となった「五点の衣類のカラー写真」が開示されるか問われ、次のような趣旨の答弁をした。
これは佐藤刑事局長が答弁をされたということですね。
弁護側が、犯行時の着衣と認定された衣類に付着していた血痕の色が不自然だという証拠を出し、犯人ではないと主張しているような場合は、衣類そのものだけでなく写真も提出命令の対象になり得る――。
「衣類の色」に関する新証拠を出して無罪を主張していれば、写真も再審請求理由と関連性があるとみなされ、開示され得るという意味だ。
袴田さんの弁護団は、第一次再審請求中の一九九〇年に「五点の衣類のカラー写真」の開示を申し立てたが、検察側は拒否した。弁護団は当時、衣類のサイズを問題にしており、「色」は問題にしていなかった。
刑事局長の答弁を踏まえれば、新制度のもとでも、一次請求では写真が開示されない可能性がある。衣類についた血の色に関する実験結果を証拠として出し、「色」を問題にした二次請求でやっと写真が開示されるなら、従来の実務運用から改善しないことになる。
最高検は二〇二四年末、袴田さんの再審無罪を受け、検証報告書をまとめた。弁護団が一次請求では「色」に関する証拠を提出しておらず、写真との「関連性」などが判然としなかったと指摘。九〇年の時点で写真を開示することが「相当であったとまではいえない」と総括している。
という記事です。
いわゆる袴田事件の五点の衣類のカラー写真の開示は、新制度の下でも同様に開示されない可能性の方が高いのか、それとも開示される可能性が高いのか、端的にお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
25佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
再審請求者は捜査機関側が保管している証拠の全容が分からないというのは、御指摘のとおりだと思います。その一方で、仮に犯人でない人が有罪判決を受け再審請求をする場合には、確定審の証拠や判決の内容から、その判決のうちどの部分が誤っているかを把握していると考えられるところでございまして、検察官に提出を命ぜられるべき証拠としてどのような証拠があり得るかについては想定することが可能であると考えられるところでございます。
この点、大事なのは、提出命令の対象となる証拠の特定でございますが、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるということでご…
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26保保岡宏武(自民)
御丁寧な答弁、ありがとうございます。
個別具体的な事案に関しては、裁判所によって適切かつ柔軟に判断されるものという理解でよろしいでしょうか。はい、ありがとうございます。
加えて、質問いたします。
再審請求において、弁護側が、例えば、Aという新事実があるはずだと主張をして証拠開示を求めたとします。しかし、検察が証拠を調べた結果、Aを直接裏づける証拠はなかったけれども、そもそも有罪の決め手となった検察側の見立てが間違えていたかもしれないと疑わせるような別の証拠Bが見つかるケースがあります。
弁護側のピンポイントの主張Aとは直接関連しなくとも、確定判決…
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27佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
関連性というのは、やはり再審請求の理由との関連でその判断に資するかどうかという意味でございますので、関連性がなかった場合であるものの、それが無罪を示す証拠であるというものが検察官の手元に存在する場合ということで受け止めて御答弁申し上げますと、無罪を示す証拠というのが証拠の旧証拠と新証拠の総合判断の中でなかなか判断が一義的にできないというものであることも御理解はいただきたいと思いつつも、罪を犯していない人が処罰されることはあってはならないのは当然でございまして、再審請求審において検察官が再審請求者が罪を犯していないことを明らかに示すよ…
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- (上の発言)
28保保岡宏武(自民)
ありがとうございます。
もう一点、証拠開示について質問をいたします。
五月三十日、朝日新聞の記事にこのようなことが記されていました。
関連性を狭く捉えて開示範囲が限定され、無罪につながる証拠が埋もれる恐れが指摘されている。
新制度のもとで、袴田巌さんの再審無罪の決め手となった「五点の衣類のカラー写真」が開示されるか問われ、次のような趣旨の答弁をした。
これは佐藤刑事局長が答弁をされたということですね。
弁護側が、犯行時の着衣と認定された衣類に付着していた血痕の色が不自然だという証拠を出し、犯人ではないと主張しているような場合は、衣類そのものだけでなく写真も提出命令の対象になり得る――。
「衣類の色」に関する新証拠を出して無罪を主張していれば、写真も再審請求理由と関連性があるとみなされ、開示され得るという意味だ。
袴田さんの弁護団は、第一次再審請求中の一九九〇年に「五点の衣類のカラー写真」の開示を申し立てたが、検察側は拒否した。弁護団は当時、衣類のサイズを問題にしており、「色」は問題にしていなかった。
刑事局長の答弁を踏まえれば、新制度のもとでも、一次請求では写真が開示されない可能性がある。衣類についた血の色に関する実験結果を証拠として出し、「色」を問題にした二次請求でやっと写真が開示されるなら、従来の実務運用から改善しないことになる。
最高検は二〇二四年末、袴田さんの再審無罪を受け、検証報告書をまとめた。弁護団が一次請求では「色」に関する証拠を提出しておらず、写真との「関連性」などが判然としなかったと指摘。九〇年の時点で写真を開示することが「相当であったとまではいえない」と総括している。
という記事です。
いわゆる袴田事件の五点の衣類のカラー写真の開示は、新制度の下でも同様に開示されない可能性の方が高いのか、それとも開示される可能性が高いのか、端的にお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
29佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
結論から申し上げて、開示される可能性が高いということでございます。
先ほどの五月二十九日の委員会における私の答弁は、あくまでも、確定判決において犯行時の犯人の着衣であると認定された衣類のカラー写真やそのネガフィルムといったものが証拠提出命令制度の対象となる場合の一例を示したものにすぎませんで、それに限られるといった趣旨ではございません。
今御指摘のあったように、例えば、再審請求者が自分が犯人でない旨を主張している殺人事件におきまして、確定判決の内容で、犯行時の犯人の着衣である、被告人のものであるといった衣類について、犯行時の犯人…
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30保保岡宏武(自民)
ありがとうございます。
今までの審議の中で、国民の税金で収集した証拠は検察のものではなく公共財であるというような御指摘もありました。検察は、単なる当事者ではなくて、公益の代表者でもあります。これは何度も、刑事局長からも自民党の部会で聞いたワードでもあります。無罪方向の証拠についても適切に開示するように、是非現場への徹底をこれからも図っていただけたらというふうに思います。
また、迅速性に資するためにも証拠リストというのは必要なのではないかというふうに個人的には思いますが、ちょっとこの問題は割愛をして、また次の機会に質問させていただければというふうに思い…
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31佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
刑事手続のデジタル化につきましては、令和七年五月に情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律が公布されたところでございまして、書類のデータ化などといった主な規定につきましては、令和九年三月三十一日までの間に政令で定める日から施行するものとされております。
今現在、施行に向けまして、裁判所などの関係機関と緊密に連携しつつ、新たなシステムの開発を行うとともに、運用に向けた検討を行うなどの準備を進めているところでございます。委員の御指摘のようなものも踏まえつつ、例えば再審請求手続を含む刑事手続の円滑化、迅速化に…
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