畑野君枝 (日本共産党)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 267 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

再審開始決定が出ても、本来公益の代表者であるべき検察官が有罪判決維持に固執し、再審開始決定後も七年も争い続けるという異常な事態が構造として続いてまいりました。

政府答弁によれば、検察官の抗告禁止規定は、検察官の行為規範にすぎません。裁判規範でなく行為規範では、抗告を縛ることなどできるはずがありません。長年司法実務を担ってきた、裁判実務を知り尽くした元裁判官たちが、この制度では冤罪救済ができないと言っています。検察官抗告を全面禁止すべきだと申し上げます。

次に、今回の政府案の証拠提出命令には重大な問題があります。

法務省に伺います。

袴田事件では、五点の衣類に関するカラー写真やネガフィルムが重要な意味を持ちました。布川事件でも、捜査段階の供述や証拠の問題が後に明らかになりました。福井女子中学生殺害事件では、第一次再審では九十五点しか展示されなかった証拠が、第二次再審になってから二百八十七点も開示され、その中から明白性のある新証拠と認定された決定的な証拠が発見されました。

再審が開始され、無罪になった事件の多くにおいて決め手になったのは、捜査機関の下で眠っていて、弁護人の度重なる求めによってようやく開示された証拠です。ところが、政府案は、裁判官が関連性、必要性、相当性があると考えた場合に検察官に裁判所へ提出を命じる制度です。弁護側が無罪を証明するために必要な全ての証拠を得ることを保障する証拠開示制度ではありません。

再審請求人側は、そもそも何が存在するか分からない、検察がどんな証拠を持っているのか分からない、一覧表もない、全体像が分からない中で再審請求理由との関連性、必要性、相当性を示せと言われる。五月雨式の開示では、的確な主張を組み立てることは困難です。

一覧表の開示を義務づけていない政府案は、再審請求人に証拠への直接のアクセスを保障していないのではありませんか。

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