お答えいたします。
先ほど申し上げたとおり、袴田さんの五点の衣類のカラー写真の提示を支援者が受けたことで実験をして、ただし、その実験結果だけが公表されたとしても、その実験結果の有する意味というのは伝わらない。元々の開示されたカラー写真の色調とその実験結果とを比べることでしか、この実験結果の証拠価値というのは測れない。
その意味で、やはり、そういった一人の冤罪被害者が救われるかどうかという極めて重要な問題が、報道もされず、国民の知る権利に資されることもないまま決められていくというのは、それ自体が非常に大きな問題、これは報道の自由とか知る権利という問題にも関わってくる問題であろうかと思います。
まして、裁判がなぜ公開原則が適用されるのかといえば、やはり人が見ている、人の目があるというところできちんと公平公正というものが担保できるという、極めてこれは基本的な憲法の原則なわけですね。ところが、再審請求が、いわゆる決定手続というライトな、軽い手続だからという理由で、必ずしも公開しなくていいということになったために、まさにブラックボックス化という状況が生じているわけです。
しかも、このことが、今回の政府案の附則によると、附則の十条で、施行前請求事件の再審の請求の手続において、つまり、施行前の再審請求事件で、裁判所が検察官から提出を受けた証拠が謄写、弁護人等によってコピーされたときの、このコピーに対しても適用されるとあります。罰則は適用されないということになっているんですけれども、この違法であるという評価は遡って適用されるということになると、これは本当に、いわゆるドキュメンタリーとか検証とか、あと、学問、学術の研究対象となったときにどうなるんだろうということを非常に懸念しておりますので、是非この点は国会の審議で明らかにしていただきたいと思います。
70鴨鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)
通常審の方の目的外使用禁止規定にも問題があるという意見については、先ほど申し上げたとおりです。
さらに、その前のそもそも論というところで、証拠は誰のものかということを確認しておきたいと思います。
証拠は、国民の税金を使って、また国民が負託した権力を用いて収集された公共の財産である、このことに異を唱える人も多分いないと思います。その公共の財産であって、真実を発見するということのために国民はそれを利用することができなければならない、そういう考えをやはり根底に置くべきだと思います。
その上で、被害者の名誉やプライバシー、そういった弊害が生じる場合にはこれ…
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和田政宗(参政)
まさに、鴨志田さんから、証拠は公共の財産ということがございました。これについても対政府質疑でしっかり問うていきたいというふうに思っております。
報道、出版のことなんですけれども、袴田事件、福井事件に限らず、過去の再審無罪事件では報道や出版などが行われてまいりました。再審請求審が非公開の手続であるために、このような報道や出版によって審理の内容をうかがい知ることができました。
目的外使用禁止規定が設けられますと、審理がブラックボックスになってしまって、再審請求者や弁護人の主張や証拠、検察官の主張、証拠の内容を知ることができなくなってしまうのではないかとい…
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72池池田公博京都大学大学院法学研究科教授
お答え申し上げます。
請求審が非公開であるために、証拠の目的外使用を禁止されるとおよそその中身をうかがい知ることができなくなるという御批判があることは承知しておりますが、公開の法廷で審理をするということが証拠を目的外使用で許すということを含むものではございませんので、公開の有無と目的外使用の禁止の適否という判断は連動しないというふうに考えております。
その結果として、報道機関に情報が渡らない、国民の知る権利が果たされないということについては、それはそのとおりだというふうに考えておりますけれども、他方で、それは目的外使用を許す、全面的に許すことによって…
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- (上の発言)
73鴨鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)
お答えいたします。
先ほど申し上げたとおり、袴田さんの五点の衣類のカラー写真の提示を支援者が受けたことで実験をして、ただし、その実験結果だけが公表されたとしても、その実験結果の有する意味というのは伝わらない。元々の開示されたカラー写真の色調とその実験結果とを比べることでしか、この実験結果の証拠価値というのは測れない。
その意味で、やはり、そういった一人の冤罪被害者が救われるかどうかという極めて重要な問題が、報道もされず、国民の知る権利に資されることもないまま決められていくというのは、それ自体が非常に大きな問題、これは報道の自由とか知る権利という問題にも関わってくる問題であろうかと思います。
まして、裁判がなぜ公開原則が適用されるのかといえば、やはり人が見ている、人の目があるというところできちんと公平公正というものが担保できるという、極めてこれは基本的な憲法の原則なわけですね。ところが、再審請求が、いわゆる決定手続というライトな、軽い手続だからという理由で、必ずしも公開しなくていいということになったために、まさにブラックボックス化という状況が生じているわけです。
しかも、このことが、今回の政府案の附則によると、附則の十条で、施行前請求事件の再審の請求の手続において、つまり、施行前の再審請求事件で、裁判所が検察官から提出を受けた証拠が謄写、弁護人等によってコピーされたときの、このコピーに対しても適用されるとあります。罰則は適用されないということになっているんですけれども、この違法であるという評価は遡って適用されるということになると、これは本当に、いわゆるドキュメンタリーとか検証とか、あと、学問、学術の研究対象となったときにどうなるんだろうということを非常に懸念しておりますので、是非この点は国会の審議で明らかにしていただきたいと思います。
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和田政宗(参政)
私は、証拠に基づいて正々堂々やればいいと思っていますので、この点についても対政府質疑で明らかにしていきたいというふうに思っております。
最後、お聞きいたします。
福井事件の通常審、確定審で、検察官は「夜のヒットスタジオ」の放映日に関する捜査報告書を開示していませんでしたが、判決が確定すればこのような証拠は開示しなくてよいということにはならないわけであります。裁判所から開示を命じられなければ開示しなくていいということにもならないと考えます。もしこれらを許容するということになれば、証拠隠しはなくならず、冤罪被害者が救済されないことになるというふうに考えま…
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75池池田公博京都大学大学院法学研究科教授
お答え申し上げます。
御指摘はそのとおりだと考えております。発見したのであれば、それを速やかに適切に共有を図るということは、検察官の責務としても適切ではないかというふうに考えております。
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76鴨鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)
お答えします。
言うまでもないことですよね。やはり検察官というのは、先ほども申し上げたとおり、公益の代表者ですから、自らが無罪方向の証拠を発見したら、客観義務という言い方をすることもありますけれども、まさに真実を発見するためにその証拠をつまびらかにするということは当然の義務だというふうに思います。
以上です。
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