そもそも論として、通常審における証拠の目的外使用禁止規定の合理性というものも議論されなければならないと思っております。
とりわけ、国家賠償請求訴訟において、今、取調べの録音、録画を、まさに警察や検察の違法を争うために刑事事件で開示された録音、録画を民事である国家賠償請求訴訟の証拠として提出するということが目的外使用の禁止に当たるということで、両当事者が、要は、元被告人側も取り調べた警察や検察も、みんな当事者はその証拠を知っているにもかかわらず、民事裁判の証拠として原告は提出できない、こういう問題が現実にあります。
これをやるためには、文書提出命令という別の申立てをして、その決定にもまた不服申立てがされたりとかして最高裁まで争われて、証拠を提出するということだけに民事訴訟で一年以上かかっているというような、こういう現実がありますので、目的外使用禁止規定が通常審にあるから再審にも取り入れていいのだという前に、通常審の規定がこれでいいのかということを是非とも一緒にお考えいただきたいと思います。
その上で、通常審の規定が仮にそのままであったとしても、大きく再審と違うのは、審理の公開の有無です。通常の裁判は公開の法廷で裁判が行われますから、証拠物は、展示といって、現物が法廷で出ます。そこには、傍聴席に一般の方もいらっしゃいますし、マスコミの方もいます。しかし、再審請求の手続は、ほぼ非公開で行われます。公開しちゃいけないというルールはないのですけれども、実際には、公開を要しないということで、証人尋問であっても法廷に鍵をかけてわざわざ行うような運用がされております。
となると、そもそもブラックボックスで請求手続が行われている、さらに、証拠も、開示証拠も見ることができないとなったときに、この再審請求がどのように進んでいるのか、この開始決定が妥当かどうかということを外から検証する機会が全くもって奪われてしまうということは、通常審と大きく異なります。
今回、政府案の四百五十条の二に、政府は、抗告をした場合には、抗告をしたこととその理由を公表するという規定が置かれたと承知しております。しかし、これは、理由が公表されても、その新証拠が明白性があるかどうかということを一般の目で吟味をする、そういう趣旨で公表するんだと思うんですけれども、その明白な新証拠と認定されたものが開示証拠だったら見ることができないわけですから、公表されても何の判断もできないということになります。
このような観点、公開というところとの関係で、是非、再審のところはお考えいただきたいと思います。
以上です。
54上上谷さくら桜みらい法律事務所弁護士
正当な活動という解釈は非常に難しいと思います。それぞれの正義がありますので、冤罪を主張する方と被害者の方とは、その正当なの意味が違うと思います。そういった正当な活動をしているというふうに冤罪被害者と主張する方の弁護人が判断するのであれば、その人が直接見ていなくても、こういったものがあるんだと口頭で説明することで足りるのではないかと思います。
そして、例えば、不当に目的外使用をしたというときに、仮に罰則をつけたとしても、余り罰則は意味がないんです。先ほど言ったように、ネットに出てしまうと、もう罰則は意味がないんですね。
ですから、ここは厳しくする必要が…
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55鴨鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)
ありがとうございます。お答えします。
私も弁護士でございまして、被害者参加の代理人をした経験も、また性犯罪の被害者側の代理人をやったことももちろんあります、複数あります。そのような中で、被害者の名誉やプライバシーの保護の必要性があるということは、本当に身にしみて私自身が実感するところではあるのです。
ただ、何が問題かというと、それを理由として一律に目的外使用というものを禁止してしまう、目的外が何なのかということも、どうもおとといの答弁を聞いていると曖昧かもしれないというふうに、非常に危惧しています。供述調書を、要旨であれば当たらない、全部を朗読すれば…
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56小小竹凱(国民)
ありがとうございました。
もう一問、鴨志田参考人に聞きたいと思います。
今言われたように、個別に列挙して、積極要件化といいますか、具体的に書かれた上で、そういった場合に、修正をされたとしても、法務省の答弁の中で、通常審とのバランスを度々説明されております。この通常審との整合性が問われるという点に関しては、どのような理解をすればいいと思いますでしょうか。
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- (上の発言)
57鴨鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)
そもそも論として、通常審における証拠の目的外使用禁止規定の合理性というものも議論されなければならないと思っております。
とりわけ、国家賠償請求訴訟において、今、取調べの録音、録画を、まさに警察や検察の違法を争うために刑事事件で開示された録音、録画を民事である国家賠償請求訴訟の証拠として提出するということが目的外使用の禁止に当たるということで、両当事者が、要は、元被告人側も取り調べた警察や検察も、みんな当事者はその証拠を知っているにもかかわらず、民事裁判の証拠として原告は提出できない、こういう問題が現実にあります。
これをやるためには、文書提出命令という別の申立てをして、その決定にもまた不服申立てがされたりとかして最高裁まで争われて、証拠を提出するということだけに民事訴訟で一年以上かかっているというような、こういう現実がありますので、目的外使用禁止規定が通常審にあるから再審にも取り入れていいのだという前に、通常審の規定がこれでいいのかということを是非とも一緒にお考えいただきたいと思います。
その上で、通常審の規定が仮にそのままであったとしても、大きく再審と違うのは、審理の公開の有無です。通常の裁判は公開の法廷で裁判が行われますから、証拠物は、展示といって、現物が法廷で出ます。そこには、傍聴席に一般の方もいらっしゃいますし、マスコミの方もいます。しかし、再審請求の手続は、ほぼ非公開で行われます。公開しちゃいけないというルールはないのですけれども、実際には、公開を要しないということで、証人尋問であっても法廷に鍵をかけてわざわざ行うような運用がされております。
となると、そもそもブラックボックスで請求手続が行われている、さらに、証拠も、開示証拠も見ることができないとなったときに、この再審請求がどのように進んでいるのか、この開始決定が妥当かどうかということを外から検証する機会が全くもって奪われてしまうということは、通常審と大きく異なります。
今回、政府案の四百五十条の二に、政府は、抗告をした場合には、抗告をしたこととその理由を公表するという規定が置かれたと承知しております。しかし、これは、理由が公表されても、その新証拠が明白性があるかどうかということを一般の目で吟味をする、そういう趣旨で公表するんだと思うんですけれども、その明白な新証拠と認定されたものが開示証拠だったら見ることができないわけですから、公表されても何の判断もできないということになります。
このような観点、公開というところとの関係で、是非、再審のところはお考えいただきたいと思います。
以上です。
58小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
次に、池田参考人に一問お伺いしたいと思います。
先ほどの陳述の中で、証拠提出命令制度については、再審制度の構造上、裁判所主体でありまして、今回のつくられ方というか、インカメラ方式で足りる、適切に運用されればこれで事足りるというような説明を伺いました。
後に、葛野参考人からは、福井事件を引用されて、「夜のヒットスタジオ」の放映日との違いであったりとか、請求人が唯一の当事者であるというような意見がありました。また、鴨志田参考人からは、布川事件のテープが編集をされており、本人は例えば三十分しゃべったテープが短くなっていたらそれは気…
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59池池田公博京都大学大学院法学研究科教授
お答え申し上げます。
再審請求審の審理が、裁判所が主体になって再審理由の存否を判断する手続であることから、証拠の提出は一義的に裁判所に対してなされるべきだという考え方に変わりはありません。
その上で、インカメラ審理に際しては、関連性が認められないかもしれない証拠も含めて点検した上で、そこで関連性の判断をするということで、一覧表の範囲も裁判所の指定する範囲とされていますけれども、それは関連性の係る範囲に限られずに、ある程度幅広な指定をされるはずですし、その上で、この範囲でということが分かれば、提出させたものは請求人に見せられる、審理の対象となる以上請求…
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60小小竹凱(国民)
ありがとうございました。
次に、もう一問、池田参考人、鴨志田参考人にお伺いしたいと思います。
再審開始決定に対する検察官抗告の在り方について、お二方の意見が相反しているというか、対立しているように感じました。
池田参考人からは、全て禁止となれば再審請求審が公判に場所を移すだけであって、判決にまた控訴をすれば、また結果として迅速化というか期間が短縮化されることにはつながらないというような意見を承りました。仮に期間としては同じだったとしても、期間という軸だけで見れば一緒だとしても、公開と非公開という違いがあるというふうに思います。
鴨志田参考人からは…
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