お答えいたします。
現行法上、通常審及び再審公判における検察官開示証拠につきましては、証拠の複製の適正管理及び目的外使用の禁止に関する規律が設けられておりますが、再審請求審に関してはそのような規律が設けられていないところでございます。もっとも、通常審と再審請求審とで関係者の名誉、プライバシーの保護等の必要性に違いはなく、現状の取扱いは不均衡であると考えられます。
また、本法律案において新設する証拠の提出命令制度によって提出された証拠の複製等につきまして、管理の適正を欠いたり本来の目的以外にも使用できるとなりますと、関係者の名誉、プライバシーの侵害等の弊害が生じるおそれがあり、その結果、そうした事態を懸念して提出命令が適切に活用されないことにもなりかねないということでございます。
一方で、被害者団体からは、例えば、犯罪被害者が捜査に被害を届けた後に、その後何度も警察の取調べを受けたり、あるいは公判に行って証言しなきゃいけなくなったり、様々な負担が生じることで、多くの被害者が泣き寝入りすることもあるわけでありますが、そういう心理的な負担でですね。しかしながら、例えば、自らが取られた供述調書であるとか、自らが提出したスマホのデータであるとか、そういったものが、場合によっては、裁判のためなら我慢するとは思うんですけれども、対外的に公表される、報道される、もしそういうことがあると思ったならば、やはり被害を届けられないという方もおられるというふうに聞いているところでございます。
そういった全体のバランスの中での話になりますが、本法律案におきましては、再審請求審において謄写した証拠の複製等が適正に管理され、本来の目的にのみ使用されることを担保するために、検察官から提出を受けた証拠の複製等の適正管理を弁護人に義務づけるとともに、その複製等を再審請求者等が再審手続やその準備等の目的以外で使用することを禁止し、一定の違反行為に罰則を設けることとしております。
その上で、今御質問にありました通常審における証拠の目的外使用禁止に係る罰則の適用例について、統計が存在しているわけではありませんので網羅的に把握しているわけではございませんが、例えば、強制わいせつ事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の捜査報告書等の内容をインターネットに掲載したことにつき有罪判決が確定した事案がありましたり、児童ポルノ法違反事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の供述調書の抄本に関する複製の一部が閲覧可能となるURLをインターネットサイトに掲載したことにつき有罪判決が確定した事案があるものと承知しているところでございます。
133
金村龍那(維新)
今の御答弁、御説明を踏まえると、既に確定した有罪判決が存在することを前提に、裁判所が主体的に、再審請求者側が主張する再審請求理由があるかどうかを判断する職権主義なわけですね。手続構造が根本的に異なるということだと理解をいたしました。
本法律案の証拠の提出命令制度は、そうした違いを踏まえた制度設計であると思います。その上で、そうした手続構造の違いを踏まえて制度設計がなされていることは理解をしましたが、本法律案における証拠の提出命令制度の下で再審請求者側は証拠を閲覧することができるのか、教えていただけますか。
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134佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
証拠の提出命令により裁判所に提出された証拠につきまして、弁護人は、刑訴法四十条一項によりまして閲覧、謄写することが可能でございます。
また、再審請求者については、この閲覧の権利というものはないわけでありますが、裁判所の判断によりまして閲覧をすることが可能でありまして、裁判所におきまして、個別の事案に応じて適切に判断されるものと考えているところでございます。
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135
金村龍那(維新)
再審請求者本人が証拠を閲覧できるかどうか、裁判所において個別の事案に応じて適切に対応されるということだと思うんですけれども、これは制度の趣旨が実際の運用において適切に実現されることが重要だと思っておりますので、引き続き運用状況を注視していく必要があることは申し上げておきたいと思います。
次に、目的外使用の禁止について質問をさせていただきます。
本法律案が新設する証拠の複製等に関する適正管理義務、目的外使用禁止規定について伺います。
この規定に対して、日本新聞協会が反対声明を出しているほか、冤罪の社会的救済や国民の知る権利の観点から、マスコミの報道等…
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- (上の発言)
136佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
現行法上、通常審及び再審公判における検察官開示証拠につきましては、証拠の複製の適正管理及び目的外使用の禁止に関する規律が設けられておりますが、再審請求審に関してはそのような規律が設けられていないところでございます。もっとも、通常審と再審請求審とで関係者の名誉、プライバシーの保護等の必要性に違いはなく、現状の取扱いは不均衡であると考えられます。
また、本法律案において新設する証拠の提出命令制度によって提出された証拠の複製等につきまして、管理の適正を欠いたり本来の目的以外にも使用できるとなりますと、関係者の名誉、プライバシーの侵害等の弊害が生じるおそれがあり、その結果、そうした事態を懸念して提出命令が適切に活用されないことにもなりかねないということでございます。
一方で、被害者団体からは、例えば、犯罪被害者が捜査に被害を届けた後に、その後何度も警察の取調べを受けたり、あるいは公判に行って証言しなきゃいけなくなったり、様々な負担が生じることで、多くの被害者が泣き寝入りすることもあるわけでありますが、そういう心理的な負担でですね。しかしながら、例えば、自らが取られた供述調書であるとか、自らが提出したスマホのデータであるとか、そういったものが、場合によっては、裁判のためなら我慢するとは思うんですけれども、対外的に公表される、報道される、もしそういうことがあると思ったならば、やはり被害を届けられないという方もおられるというふうに聞いているところでございます。
そういった全体のバランスの中での話になりますが、本法律案におきましては、再審請求審において謄写した証拠の複製等が適正に管理され、本来の目的にのみ使用されることを担保するために、検察官から提出を受けた証拠の複製等の適正管理を弁護人に義務づけるとともに、その複製等を再審請求者等が再審手続やその準備等の目的以外で使用することを禁止し、一定の違反行為に罰則を設けることとしております。
その上で、今御質問にありました通常審における証拠の目的外使用禁止に係る罰則の適用例について、統計が存在しているわけではありませんので網羅的に把握しているわけではございませんが、例えば、強制わいせつ事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の捜査報告書等の内容をインターネットに掲載したことにつき有罪判決が確定した事案がありましたり、児童ポルノ法違反事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の供述調書の抄本に関する複製の一部が閲覧可能となるURLをインターネットサイトに掲載したことにつき有罪判決が確定した事案があるものと承知しているところでございます。
137
金村龍那(維新)
まさに時代の変化とともに、そういったインターネット上に証拠を開示してしまうという事件が実際に起きている、それで有罪が確定している。これは被害者側の立場に立てばあってはならないことなので、そこは強く注視していかなければならない点だなと思います。
その上で、まさに犯罪被害者を、どうプライバシーを守っていくのかということと、まさに知る権利とのある種のバランスが必要であり、それを網羅的にどう担保していくのかという課題だと思いますので、そこはもう少し議論が必要なんじゃないかなと思っています。
次いで、いわゆる検察官抗告の在り方について少しお尋ねさせてください。…
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138佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
憲法三十九条は、何人も、既に無罪とされた行為については刑事上の責任を問われないと規定しておりまして、その趣旨に基づいて、現行の刑訴法におきましては、再審請求は有罪判決を受けた者の利益のためにのみでき、その者の不利益となる再審請求はできないこととされております。
したがいまして、本法案の後も、御指摘のような場合に検察官が再審請求をすることはできません。
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139
金村龍那(維新)
分かりました。
その上で、いわゆる不利益再審を認めていないのは諸外国でも同じなのか、お答えください。
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