後見人に対する報酬の付与は、個別の事案における裁判官の判断によるものでありますところ、最高裁判所が特定の事案における報酬の付与の判断についてその当否を問題とする観点から理由等の調査をすることは、裁判官の職権行使の独立に抵触するおそれがあり困難であると考えており、現に調査はしておりません。
馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長
2026年5月22日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 153 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 177 発言)
前後のやりとり
時間がやってまいりましたけれども、今回の成年後見人制度というのは、都市部だけではなくて、やはり地方の過疎の地域も含めて、その恩恵がひとしく届かなければいけないと思っています。弁護士会の皆さんや、また司法書士会の皆さん、本当に最前線で地道な活動をしてくださっている方々の連携、また、場合によっては、今検討課題として上がっている司法書士法の改正というものも検討課題に上がってくるのではないかというようなことも思っています。 参考人質疑で山野目参考人がおっしゃった、この法律案というのは、高齢者だとか障害者のみならず、その家族、あるいは同僚、知人、周囲にあるこの国…
次に、鈴木美香君。
参政党の鈴木美香でございます。 本日もお時間をいただき、ありがとうございます。 本日も引き続き成年後見についてお伺いさせていただきます。 前回の質疑では、成年後見を廃止することによる、個別手続が必要となるため負担が増える可能性、契約の有効性をめぐる紛争や訴訟が増える可能性、新たな権利擁護支援制度に伴う国費負担の問題といった弊害が生じるのではないか、安易に国連の勧告に従うべきではないという観点から質問させていただきました。 本日の質疑では、成年後見を実際に利用されている方が感じている制度のデメリットが解消されていないのではないかという観点から御質問…
- (上の発言)
後見人に対する報酬の付与は、個別の事案における裁判官の判断によるものでありますところ、最高裁判所が特定の事案における報酬の付与の判断についてその当否を問題とする観点から理由等の調査をすることは、裁判官の職権行使の独立に抵触するおそれがあり困難であると考えており、現に調査はしておりません。
調査できないということでございましたが、御本人や親族のお立場からは、報酬が高いと思われる場合には、その報酬の額に合理性があるのかどうか、相当と言えるかどうかについて確認したいというお声を聞いております。
通常の裁判は三審制であり、判断に不服があれば上級審に対して不服申立てができるのが通常でございます。しかし、後見人の報酬を決める裁判については、現行法では不服申立て手段がないと承知していますが、改正法でも不服申立て手段が新設されておりません。それはどうしてでしょうか、お尋ねいたします。法務省にお尋ねします。
お答え申し上げます。 法制審議会の部会では、報酬付与の審判に対する不服申立ての規定を設けるかについて検討がされました。 しかし、判断能力が低下した御本人にとっては適切に不服申立てをすることが困難であるため補助人との間で均衡を失すること、一方で、本人の親族に不服申立てを認めることは、本人の親族は本人の財産について権利を有するものではないことから相当でないことなどから、報酬の付与の審判に対して不服申立てを認めない現行法の規律を維持することとされました。 このような部会での議論を踏まえ、民法等改正法案では、報酬の付与の審判に対して不服申立てをすることがで…
ありがとうございました。 今御説明いただいたように、双方の不均衡という問題があるということと思います。 しかし、上級審に対して不服申立てをするということは、その不服申立てによって望ましい結果が得られるというメリットだけではないと思います。たとえ不服申立てされなくても、上級審による審査を受ける可能性があるということ自体が、裁判官に対して一定の緊張感や抑制に働き、判断が慎重になったり理由づけが丁寧になったりするという意味で、裁判の公平さを担保する機能を持っているのではないかと考えます。 しかし、先ほどの御答弁にもあったとおり、個別の報酬の合理性は裁判官…