根本雄司日本弁護士連合会日弁連高齢者・障害者権利支援センター成年後見制度利用促進法対応プロジェクトチーム座長/弁護士

2026年5月20日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 179 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 184 発言)

先生、ありがとうございます。

個人としてのお答えになりますけれども、まず一つは、やはり遺言といいますのは、今先生御指摘のとおり、まさに遺言者の自由な意思で御自分の財産をどう処分されていくかを決めるというものになりますので、その行き先を何らか民事基本法制である民法等で規律を設けていくというのは、これはできないことではないかというふうには思っております。

他方で、今まさに先生がおっしゃられたように、人が亡くなる前に、最後お世話になった方に自分の財産をお渡しされたいという、そのお気持ちというのもある種自然なお気持ちであるというふうにも言えるわけですが、それが本当にその御本人にとっての自然なお気持ちというふうに言い切ってしまってよいのかどうかというところには、非常に私個人としても迷いを感じるところです。

実際に、私個人としても、例えば私が今担当させていただいている方の中には、最後、先生にということをおっしゃる方がいないわけではありませんが、やはりそこは私どもの職業倫理の中で、御本人にきちっとサービス提供させていただいたものについては適正な対価を受け取るというのは、これは業務として行っていることですので必要なことであるというふうに考えます一方で、そのような、業務に乗じるという言い方がいいのかは分かりませんが、そのような業務に乗じて必要以上の対価を受け取るというのは、これはやはり少し違うのではないかというふうには思っております。

そのような中で、例えば名古屋高裁などの事例においては、対価を超えてそういったものを受け取る、しかも、かつ、受け取るということを条件にして何らか入所ですとかそういった契約を行っていくというのは、これは公序良俗に反するのではないかという指摘もあるところです。

そういったことを踏まえますと、やはりこれは、御本人がそういったお気持ちになるということは、それは自然なことであるというふうに思いますので、それを一事業者若しくは一民間の方がお受け取りになるということではなくて、何らかそこに公的な仕組みを入れていくということはあってよいのではないかというふうには思っています。

具体的には、例えばそういったところを基金にしていくですとか、そういった仕組みづくりを検討していただいてはどうかというふうに考えているところです。

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