例を一つ挙げますと、シングルマザーが自分の手元で小さな子供を育てている、しかし、若くして自分は不治の病に罹患して世を去らなければいけないかもしれない、自分が世を去った後、この子のケアは誰がしてくれるんだろうかということを考えた際に、未成年後見人にはこの人がなってほしいというようなことを遺言に記すことが、議員御存じのとおり、可能であります。
それから、我が子であるというふうに認める、認知をするとか、それから、一旦は相続人として認めないということを自分の子供なんかにして裁判所の手続を取ったような事例におきましても、しかし、遺言に、やはり許す、裁判所で手続を取ってくださいというようなことを記すということも可能でございます。
遺言といいますと、何か財産のことでしょうというふうなイメージが強いかもしれません。もちろん、財産のプランを示すということは重要でございますけれども、しかし、先ほど申し上げたようなことというのも遺言で行われるというしつらえになっておりまして、これは今議員がお挙げになった梅謙次郎先生が起草者としてお作りになったときから骨格があった話でありまして、その後、またお挙げになったような先達によって脈々と今日に引き継がれてまいりました。
遺言制度は、民事法制の重要な制度装置でございます。それとともに、今日、私たちはパソコンやスマホを手にしているわけでありますから、その先達たちがここが大事だというふうに考えた本質のところを受け止めながら、しかし、情報機器を利用して、どういうふうに申し上げたらよろしいんでしょうか、遺言の制度を実質化する、あるいは現代化するというような観点からの改正が提案されているのが本日の議案でございます。
もちろん、遺言制度の生命は、改ざんを防ぎ、本人の真意を確保するということでありますから、デジタルを用いたときにそこのところは大丈夫ですかということについては、なお対政府質疑等において明らかにしていただきたいというふうに望むものでございます。
158
金村龍那(維新)
時間になりました。本当にありがとうございました。
この発言のページ
159井井上英孝(維新)
次に、井戸まさえ君。
この発言のページ
160
井戸まさえ(国民)
国民民主党の井戸まさえです。
法制審議会に御参加をいただいたお三方に今日は御意見をいただいた、非常に貴重な時間でありました。ありがとうございます。
まず、山野目参考人に伺いたいと思います。
先ほど阿部委員からもありましたけれども、参考人は、私たちが今手にしている民法というのは、ヨーロッパの民法などを参考にして明治の時代に作られて、そして今に至っているというふうに言及なさいました。また、二〇二一年のニースにおける公証人の大会において、一八〇四年に立法された方たちの賢慮を受け止めようということが言われたということも非常に印象的なエピソードでもございまし…
この発言のページ
- (上の発言)
161山山野目章夫早稲田大学法学学術院教授
例を一つ挙げますと、シングルマザーが自分の手元で小さな子供を育てている、しかし、若くして自分は不治の病に罹患して世を去らなければいけないかもしれない、自分が世を去った後、この子のケアは誰がしてくれるんだろうかということを考えた際に、未成年後見人にはこの人がなってほしいというようなことを遺言に記すことが、議員御存じのとおり、可能であります。
それから、我が子であるというふうに認める、認知をするとか、それから、一旦は相続人として認めないということを自分の子供なんかにして裁判所の手続を取ったような事例におきましても、しかし、遺言に、やはり許す、裁判所で手続を取ってくださいというようなことを記すということも可能でございます。
遺言といいますと、何か財産のことでしょうというふうなイメージが強いかもしれません。もちろん、財産のプランを示すということは重要でございますけれども、しかし、先ほど申し上げたようなことというのも遺言で行われるというしつらえになっておりまして、これは今議員がお挙げになった梅謙次郎先生が起草者としてお作りになったときから骨格があった話でありまして、その後、またお挙げになったような先達によって脈々と今日に引き継がれてまいりました。
遺言制度は、民事法制の重要な制度装置でございます。それとともに、今日、私たちはパソコンやスマホを手にしているわけでありますから、その先達たちがここが大事だというふうに考えた本質のところを受け止めながら、しかし、情報機器を利用して、どういうふうに申し上げたらよろしいんでしょうか、遺言の制度を実質化する、あるいは現代化するというような観点からの改正が提案されているのが本日の議案でございます。
もちろん、遺言制度の生命は、改ざんを防ぎ、本人の真意を確保するということでありますから、デジタルを用いたときにそこのところは大丈夫ですかということについては、なお対政府質疑等において明らかにしていただきたいというふうに望むものでございます。
162
井戸まさえ(国民)
ありがとうございました。
それでは、成年後見制度について、お三方に伺いたいと思っています。
実は私、今日はダブルヘッダーで、午前中も質疑をさせていただいたんですけれども、その際に、成年後見制度をより周知を図るために何をしたらよいのかということを当局に質問をいたしました。
そして、そこで一つ提案をさせていただいたんですけれども、二十六万人、今利用されている方たちにこの制度が変わるんだというようなことを周知徹底をしていくためには、裁判所へ年一回報告をしている、この制度を利用して周知を図り、そして、周知するだけではなくて、制度の改正に関しての変更の説明を…
この発言のページ
163小小澤吉徳日本司法書士会連合会会長
井戸先生、ありがとうございます。
まずは、周知ということでございますが、非常に大事なことだというふうに思っています。まずは、司法書士会においては、内部での研修を当然十分に行って、その司法書士が各地域の中核機関や自治体と連携し、講演などにより、利用者や関係者、さらには市民の皆様にこの制度改正を知っていただくということを考えています。また、まだ検討段階ではありますが、本や冊子やインターネット動画など、今回の法律改正を分かりやすくまとめたものを作成をしまして、これを配布するということも考えられると思っています。
幸い、改正法の施行まで二年以上の期間がござい…
この発言のページ
164根根本雄司日本弁護士連合会日弁連高齢者・障害者権利支援センター成年後見制度利用促進法対応プロジェクトチーム座長/弁護士
お答えいたします。
まず一点目につきましては、今、小澤会長からありましたように、日弁連としましても同様に、会員に対しての周知、広報及び研修というのを今後行ってまいる予定でございます。
あわせて、自治体への周知というのも非常に重要かというふうに思っておりまして、現在においても地域福祉計画等の各委員等に弁護士が就任しているケースというのもございますので、そういった自治体との連携を図りながら周知をその中でも図っていく、自治体を通じて市民の方にお伝えしていくということも重要かというふうに思っております。
二点目の、定期報告の際にそういったことを行っているか…
この発言のページ