最後に、地域社会との関係についてお伺いいたします。
成年後見制度や遺言制度は、個人の財産管理にとどまらず、空き家対策、所有者不明土地対策、地域コミュニティー維持など、地方自治体が直面する課題とも深く関わっております。特に、豊田市、みよし市のように、都市部と中山間地域の両面を持つ自治体では課題が複雑化しております。
今後は、法務行政だけで完結するのではなく、地方自治体、福祉部局、国土交通行政、地域包括ケア、地域づくり政策などとの連携も重要になってくると考えております。
法務省として、今後どのように関係機関と連携しながら地域社会を支える制度として実効性を高めていくのか、お伺いいたします。
50松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
先ほど申し上げたとおり、遺言制度については、近年のデジタル技術の進展、普及、手書きの機会の減少という社会状況に対応する必要があるなどの指摘がされており、民法等改正法案による遺言制度の見直しは、これらの指摘に応え、制度をより利用しやすくするものでございます。
遺言は、相続人全員による遺産分割協議を経ることなく、祭祀に関する権利の承継も含め、遺産に関する相続人等の権利義務関係を早期に確定させるものであり、遺言により不動産を承継したことは、相続人にとって相続登記を行うインセンティブになると考えられます。
これに加え、本改正法案により…
この発言のページ
51藤藤沢忠盛(自民)
お答えありがとうございました。
今回創設される保管証書遺言についてお伺いいたします。
パソコン等で作成した遺言データを法務局で保管できる仕組みは、遺言作成の負担軽減や紛失防止に大きく資するものであり、非常に意義のある制度であると考えております。
一方で、地方や高齢者の現場では、デジタル機器に不慣れな方も少なくありません。特に中山間地域では、家族や専門職へのアクセスが限られている場合もあります。制度をつくるだけでなく、実際に利用していただける環境整備が重要であります。
法務局による相談体制や自治体との連携、さらには高齢者への丁寧な周知をどのように進…
この発言のページ
52松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
新設される保管証書遺言については、現行の自筆証書遺言保管制度と同様に、全国の法務局のうち法務大臣の指定する法務局が遺言書保管所として遺言書の保管に関する事務をつかさどることとしております。
利用者への相談体制については、現在、自筆証書遺言書の保管の申請に際して、制度の一般的な説明や手続の進め方についての案内を行っているところですが、新設される保管証書遺言についても、遺言者が適切に手続を行うことができるよう、高齢者の方を含め、引き続き丁寧に案内を行うことを予定しております。
また、現在も、各地の法務局において、自治体と連携し、自…
この発言のページ
- (上の発言)
53藤藤沢忠盛(自民)
最後に、地域社会との関係についてお伺いいたします。
成年後見制度や遺言制度は、個人の財産管理にとどまらず、空き家対策、所有者不明土地対策、地域コミュニティー維持など、地方自治体が直面する課題とも深く関わっております。特に、豊田市、みよし市のように、都市部と中山間地域の両面を持つ自治体では課題が複雑化しております。
今後は、法務行政だけで完結するのではなく、地方自治体、福祉部局、国土交通行政、地域包括ケア、地域づくり政策などとの連携も重要になってくると考えております。
法務省として、今後どのように関係機関と連携しながら地域社会を支える制度として実効性を高めていくのか、お伺いいたします。
54松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
民法等改正法案は、高齢化の進展、単身高齢者世帯の増加などの家族の在り方の変化等を踏まえ、増加、多様化するニーズに対応する観点から、成年後見制度に関して、本人にとって、利用の範囲で、その利用を可能とすること、遺言制度に関して、電子データ等をもって作成し、法務局において保管するという保管証書遺言の方式を創設することなどを内容とし、成年後見制度及び遺言の制度をより利用しやすくするものでございます。
このような改正の内容については、地域社会を支える制度としても重要であり、実際に制度を利用する当事者に適切に理解される必要があると考えており…
この発言のページ
55藤藤沢忠盛(自民)
遺言をデジタル化するということに関して、非常に大切なものでございますが、デジタル機器に不慣れな方も多くいらっしゃると思います。そういった方に関して、一回り何か多くの工夫をされている点がございましたら、御説明いただけると大変にありがたく思います。
この発言のページ
56松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
昨今、スマートフォンの普及などもございまして、幅広い世代において電子機器を使えるようになってはまいりましたけれども、今なお、高齢者の方など、デジタルデバイドの問題があるものというふうに認識をしております。
また、日本全国を見ますと、大都市圏、また委員御指摘のような中山間地域における様々な様子というものも考えなければならないというふうに考えております。
今後、先ほど申し上げたような保管証書遺言の制度を創設する、実施するに当たりましては、そのような方々また地域の実情を十分に考慮した上で、利用を望む方が適切にそれを使うことができるよ…
この発言のページ