吉川里奈 (参政党)

2026年5月22日・第221回国会 衆議院 国土交通委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 191 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 205 発言)

ただいま議題となりました下水道法等の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表し、反対の立場から討論を行います。

埼玉県八潮市における道路陥没事故が突きつけたのは、下水道という見えないインフラを誰がどの責任で守り抜くかという問題です。

公共下水道は市町村、流域下水道は都道府県が管理主体となる公共インフラであり、使用料も条例を通じて議会の関与の下に定められております。国が制度と財政で基盤を支え、自治体が地域の実情を踏まえて管理責任を果たすという、この公の責任の連携によってこそ下水道の安全は守られるべきです。

一方、政府は、令和九年度以降、汚水管改築への国費支援について、ウォーターPPP、すなわち上下水道の維持管理と更新を一体的に官民連携で進める方式の導入を決定していることを要件化する方針を示しています。法的義務ではなくとも、国費がなければ改築が困難な自治体にとっては実質的な導入圧力となりかねません。安全対策に必要な予算を特定の官民連携手法と結びつけるべきではありません。

参政党は、行き過ぎたグローバリズムと新自由主義の下で、国民の命と暮らしを支える基幹インフラを市場原理に委ねることに反対いたします。

水道、下水道は単なる収益事業ではなく、国民生活、医療、産業、災害を支える命の基盤です。民間企業の技術活用を否定するものではありませんが、設備工事、調査、専門技術の提供など限定的、補助的な分野にとどめるべきであり、中核的な運営、更新判断、データ管理、災害時の対応まで営利企業に委ねることには極めて慎重であるべきであると考えます。

また、契約終了時の引継ぎ、再委託先を含めた監督、不服申立てへの対応、データの帰属先についても、議会と住民に見える形で明確化しておく必要があり、特に、データやノウハウを行政側に確実に残す仕組みや情報を厳重に管理する体制整備が不可欠です。

さらに、地方自治体の現場では、既に人材不足や事業継承の課題が深刻化しております。

本来であれば、国が、積極財政の旗振りの下、技術職員の育成支援や広域的な技術支援対策を強化し、自治体がインフラ事業を安全かつ安定的に維持管理できる環境にしっかりと予算を投じるべきであります。制度導入を急ぐ前に、まず公共側の実施能力を支えることが先手であります。

必要なのは、自治体任せでも民営化でもなく、国が主体性と責任を持って下水道事業を支えるべきであり、水を国民の共有財産として守り、次世代に安心、安全、そして安定した形で引き継ぐことが必要です。

参政党は、国民の命と暮らしを支える命のインフラである水道事業は、行き過ぎた民営化を見直し、必要に応じて再公営化を進める立場である、このことを申し上げ、私の反対討論といたします。

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