皆さん、おはようございます。
経団連の副会長、科学技術立国戦略特別委員長と、長いですが、産業競争力強化委員長、そしてアメリカ委員長を務めさせていただいております澤田でございます。
工藤委員長を始め、経済産業委員会の先生方におかれましては、日頃より経済界の考え方に御理解を賜りまして、誠にありがとうございます。本日もこのような意見陳述の機会を頂戴し、厚く御礼申し上げます。
今、我々は、将来世代に明るい未来を残せるか否か、この分岐点に立っているのではないかと考えております。経済界といたしましても、企業自らがマインドを変えまして、設備投資、研究開発投資、人材への投資、これを拡大していくことがかつてないほど重要な状況になっていると理解しております。
経団連は、現在、投資牽引型経済、この実現、ひいてはこれは日本の経済競争力の強化ということでございますが、これに向けまして、七つの基本課題を設定して注力を続けております。一つは、科学技術立国の実現、二つは、税、財政、社会保障の一体改革の推進、三つは、地域経済社会の活性化、四つは、労働改革、第五に、自由で開かれた国際経済秩序の維持強化、第六に、安価で安定的なグリーンエネルギー供給の維持とGXの推進、そして、七つ目に、持続的な成長に向けたコーポレートガバナンス。
経団連はこの辺りを注力しているのでございますが、投資牽引型経済、この実現を通じまして、特に現在、高市内閣が責任ある積極財政あるいは新技術立国、競争力強化、この明確な姿勢を出していただいておりまして、これは経済界としても全面的に賛同いたしております。
とりわけ今回の産業競争力強化法、貿易設置法等の改正は極めて時宜を得ており、これらの法案が果たす役割は極めて重要である、このように認識をいたしております。本日は、経団連としての期待も込めまして、発言を続けさせていただきます。
まず、緊密な官民連携の下、国内投資を促進していくことに当たりましては、民間企業の自発的な投資を支援いただくとともに、本法改正の趣旨にあるとおり、政府が投資の予見可能性、これを高めていただきまして、実効性の高い投資環境の整備に取り組んでいただく、これが非常に我々が期待しているところでございます。
成長投資や危機管理投資を軸に、我が国の潜在成長率の向上を目指した新たな投資枠、さらに、当初予算でこれらを措置しようと、現在、高市内閣はされています。これは、単年度主義からの脱却、予見可能性の向上、双方に資すると経団連としては認識をしております。
具体的には、日本成長戦略の実行、これに当たりまして、予算の確保、大胆な税制措置をお願いしたいと考えています。今回の法改正によりまして、大胆な投資の促進税制が創設されること、これは画期的であると考えております。中小事業者も含めまして、全ての業種、企業規模を対象とした措置、国内投資の拡大にこれらが寄与するものと高く評価しております。
米国においては即時償却措置、ドイツにおける法人税率の引下げ、各国が投資の促進政策を推進する中、今回の税制は我が国の立地競争力、この維持にも資すると認識をいたしております。
企業といたしまして、設備投資の実施に当たりましては、本税制を積極的に活用していく所存です。実施に際しまして、設備計画の確認、これを受けることとなります。従前は大臣認定手続ということでございますので、比べまして、かなり簡素な仕組み、業務上、実務上、使い勝手がいいというふうに想定をしております。
また、現在、工事が相当長期化しております。人手不足の問題等々でございますが、これは、令和十年、二〇二八年度まで計画申請期間が認められておりまして、計画の確認を受けた日から五年間、設備の取得に、事業の用に供する設備を対象にしている。かなり幅が広く設定をいただいておりますので、企業としては予見可能性が非常に高まる、そういう構造であるということも特筆すべきと考えております。
一方、厳しい国際情勢に目を転じますと、経済安全保障上重要な分野におきまして、同盟国や同志国と連携する必要性が高まっています。とりわけ唯一の同盟国である米国とは、既に投資を通じて我が国と密接に結びついており、今後ともサプライチェーンの強靱化に両国の官民が連携して取り組むことが重要です。
今般の日米戦略的投資イニシアチブ、これにおきまして、NEXIによる保険の引受けなど、これを通じまして、我が国企業のサプライチェーンの強靱化に資する、この貿易保険法の改正、これも時宜を得たものであると考えておりまして、大いに賛同をいたしています。
改正貿易保険法による公的支援の下、バンカブルなプロジェクトの組成、実施を通じて、我が国企業にとって様々なビジネスチャンスが創出されることを歓迎いたしております。
他方、民間金融機関はドル調達を行わねばなりません。つまり、為替変動、円安へのリスクという点が実は内在しておりまして、是非とも、例えばでございますが、米国の銀行も参画できるような、そのような仕組みづくりが重要な鍵を握るのではないかと考えております。
投資に当たりましては、安定的かつ予見可能な投資環境が不可欠です。経団連といたしましても、これまで、訪米ミッション、三十州ほどに伺っておりますが、連邦政府や州政府との間で米国におけるビジネス環境整備の重要性を訴えてまいっております。
特に、州政府が実質的には規制あるいは対応していくことから、知事との対応を重視しておりまして、アメリカ委員長といたしましても、米国に経団連ミッションで伺う際は、議員の先生方のみならず、特に全米知事会への出席等を行っております。
今後、日米双方の利益となる投資案件の実現及びその環境整備に向けて取り組んでまいりたいと考えています。
折しも一月、私が委員長の経団連産業競争力強化委員会で、我が国の勝ち筋となり得る分野の一つ、ロボットですね。これはAIロボットではないです。私どもはロボットAIプラスという言い方をしています。つまり、本体は製造業のロボットであるという考え方です。これに関する提言を出させていただきました。
これは、時間軸に応じた優先順位づけを含む、社会実装推進の重要性を訴えております。加えて、製造業の現場に長年蓄積されてきました、暗黙知、現場知、現場の知恵ですね、これが日本の競争力の源泉であるという考え方をいたしておりまして、今後は、その資産化への取組が不可欠である、このように考えております。
また、来月、五月には、科学技術立国の実現に向けた提言を取りまとめたいと動いており、公表する予定でございまして、今後、従来の人間中心、この一方的な認識から、人間とAIが相互に作用し合い、その関係自体が絶えず組み替えられていくというような、新たな技術観、人間観への転換、これが求められてくると考えています。暗黙知、現場知と言われるノウハウ全てをデータ化し、AIに組み込んでいくのではなく、人間にそのノウハウを残しておくことが、AIと人間が相互に作用する社会並びに日本の競争力強化につながるのではないかと考えております。
以上、るる申し上げましたが、工藤委員長を始め、経済産業委員会委員の先生方におかれましては、こうした経団連の考え方や取組に御理解をいただき、今後とも御指導賜れましたら幸いに存じます。
御清聴どうもありがとうございました。(拍手)
1
工藤彰三(自民)
これより会議を開きます。
内閣提出、経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的な発展を図るための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、東京大学副学長・経済学研究科教授大橋弘君、一般社団法人日本経済団体連合会副会長・産業競争力強化委員長澤田純君、一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所上席研究員、北海道大学公共政策大学院客員教授峯村健司君、神戸大学経済経営研究所教授濱口伸明君、日本商工会議所産業政策第一部長宮澤伸君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に…
この発言のページ
2大大橋弘東京大学副学長・経済学研究科教授
おはようございます。御紹介いただきました大橋弘と申します。経済学を専門としておりまして、本法案の関わりですが、産業構造審議会の新機軸部会に所属をしております。
本日、貴重な機会をいただきましたので、本法案に関連して、我が国の産業政策が直面する課題とその対応について述べさせていただきたいと思います。
我が国の産業政策が国際的に注目された最初のきっかけは、一九六二年九月に発刊された英国エコノミスト誌の記事だと思われます。日本を考えるという特集記事において、戦後の廃墟から、我が国が脅威的な資本投資を行うことで高い実質経済成長を成し遂げた点に触れています。戦…
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3
工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、澤田参考人にお願いいたします。
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- (上の発言)
4澤澤田純一般社団法人日本経済団体連合会副会長・産業競争力強化委員長
皆さん、おはようございます。
経団連の副会長、科学技術立国戦略特別委員長と、長いですが、産業競争力強化委員長、そしてアメリカ委員長を務めさせていただいております澤田でございます。
工藤委員長を始め、経済産業委員会の先生方におかれましては、日頃より経済界の考え方に御理解を賜りまして、誠にありがとうございます。本日もこのような意見陳述の機会を頂戴し、厚く御礼申し上げます。
今、我々は、将来世代に明るい未来を残せるか否か、この分岐点に立っているのではないかと考えております。経済界といたしましても、企業自らがマインドを変えまして、設備投資、研究開発投資、人材への投資、これを拡大していくことがかつてないほど重要な状況になっていると理解しております。
経団連は、現在、投資牽引型経済、この実現、ひいてはこれは日本の経済競争力の強化ということでございますが、これに向けまして、七つの基本課題を設定して注力を続けております。一つは、科学技術立国の実現、二つは、税、財政、社会保障の一体改革の推進、三つは、地域経済社会の活性化、四つは、労働改革、第五に、自由で開かれた国際経済秩序の維持強化、第六に、安価で安定的なグリーンエネルギー供給の維持とGXの推進、そして、七つ目に、持続的な成長に向けたコーポレートガバナンス。
経団連はこの辺りを注力しているのでございますが、投資牽引型経済、この実現を通じまして、特に現在、高市内閣が責任ある積極財政あるいは新技術立国、競争力強化、この明確な姿勢を出していただいておりまして、これは経済界としても全面的に賛同いたしております。
とりわけ今回の産業競争力強化法、貿易設置法等の改正は極めて時宜を得ており、これらの法案が果たす役割は極めて重要である、このように認識をいたしております。本日は、経団連としての期待も込めまして、発言を続けさせていただきます。
まず、緊密な官民連携の下、国内投資を促進していくことに当たりましては、民間企業の自発的な投資を支援いただくとともに、本法改正の趣旨にあるとおり、政府が投資の予見可能性、これを高めていただきまして、実効性の高い投資環境の整備に取り組んでいただく、これが非常に我々が期待しているところでございます。
成長投資や危機管理投資を軸に、我が国の潜在成長率の向上を目指した新たな投資枠、さらに、当初予算でこれらを措置しようと、現在、高市内閣はされています。これは、単年度主義からの脱却、予見可能性の向上、双方に資すると経団連としては認識をしております。
具体的には、日本成長戦略の実行、これに当たりまして、予算の確保、大胆な税制措置をお願いしたいと考えています。今回の法改正によりまして、大胆な投資の促進税制が創設されること、これは画期的であると考えております。中小事業者も含めまして、全ての業種、企業規模を対象とした措置、国内投資の拡大にこれらが寄与するものと高く評価しております。
米国においては即時償却措置、ドイツにおける法人税率の引下げ、各国が投資の促進政策を推進する中、今回の税制は我が国の立地競争力、この維持にも資すると認識をいたしております。
企業といたしまして、設備投資の実施に当たりましては、本税制を積極的に活用していく所存です。実施に際しまして、設備計画の確認、これを受けることとなります。従前は大臣認定手続ということでございますので、比べまして、かなり簡素な仕組み、業務上、実務上、使い勝手がいいというふうに想定をしております。
また、現在、工事が相当長期化しております。人手不足の問題等々でございますが、これは、令和十年、二〇二八年度まで計画申請期間が認められておりまして、計画の確認を受けた日から五年間、設備の取得に、事業の用に供する設備を対象にしている。かなり幅が広く設定をいただいておりますので、企業としては予見可能性が非常に高まる、そういう構造であるということも特筆すべきと考えております。
一方、厳しい国際情勢に目を転じますと、経済安全保障上重要な分野におきまして、同盟国や同志国と連携する必要性が高まっています。とりわけ唯一の同盟国である米国とは、既に投資を通じて我が国と密接に結びついており、今後ともサプライチェーンの強靱化に両国の官民が連携して取り組むことが重要です。
今般の日米戦略的投資イニシアチブ、これにおきまして、NEXIによる保険の引受けなど、これを通じまして、我が国企業のサプライチェーンの強靱化に資する、この貿易保険法の改正、これも時宜を得たものであると考えておりまして、大いに賛同をいたしています。
改正貿易保険法による公的支援の下、バンカブルなプロジェクトの組成、実施を通じて、我が国企業にとって様々なビジネスチャンスが創出されることを歓迎いたしております。
他方、民間金融機関はドル調達を行わねばなりません。つまり、為替変動、円安へのリスクという点が実は内在しておりまして、是非とも、例えばでございますが、米国の銀行も参画できるような、そのような仕組みづくりが重要な鍵を握るのではないかと考えております。
投資に当たりましては、安定的かつ予見可能な投資環境が不可欠です。経団連といたしましても、これまで、訪米ミッション、三十州ほどに伺っておりますが、連邦政府や州政府との間で米国におけるビジネス環境整備の重要性を訴えてまいっております。
特に、州政府が実質的には規制あるいは対応していくことから、知事との対応を重視しておりまして、アメリカ委員長といたしましても、米国に経団連ミッションで伺う際は、議員の先生方のみならず、特に全米知事会への出席等を行っております。
今後、日米双方の利益となる投資案件の実現及びその環境整備に向けて取り組んでまいりたいと考えています。
折しも一月、私が委員長の経団連産業競争力強化委員会で、我が国の勝ち筋となり得る分野の一つ、ロボットですね。これはAIロボットではないです。私どもはロボットAIプラスという言い方をしています。つまり、本体は製造業のロボットであるという考え方です。これに関する提言を出させていただきました。
これは、時間軸に応じた優先順位づけを含む、社会実装推進の重要性を訴えております。加えて、製造業の現場に長年蓄積されてきました、暗黙知、現場知、現場の知恵ですね、これが日本の競争力の源泉であるという考え方をいたしておりまして、今後は、その資産化への取組が不可欠である、このように考えております。
また、来月、五月には、科学技術立国の実現に向けた提言を取りまとめたいと動いており、公表する予定でございまして、今後、従来の人間中心、この一方的な認識から、人間とAIが相互に作用し合い、その関係自体が絶えず組み替えられていくというような、新たな技術観、人間観への転換、これが求められてくると考えています。暗黙知、現場知と言われるノウハウ全てをデータ化し、AIに組み込んでいくのではなく、人間にそのノウハウを残しておくことが、AIと人間が相互に作用する社会並びに日本の競争力強化につながるのではないかと考えております。
以上、るる申し上げましたが、工藤委員長を始め、経済産業委員会委員の先生方におかれましては、こうした経団連の考え方や取組に御理解をいただき、今後とも御指導賜れましたら幸いに存じます。
御清聴どうもありがとうございました。(拍手)
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工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、峯村参考人にお願いいたします。
この発言のページ
6峯峯村健司一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所上席研究員/北海道大学公共政策大学院客員教授
皆さん、おはようございます。峯村です。よろしくお願いいたします。
私は、十年以上にわたり、ジャーナリストとしてワシントン、北京で最先端で取材をしてまいりました。そして、今はシンクタンクの方で米中関係を研究しております。こうした知見を基に、本日は、米中関係の現状、そして日本が取るべき戦略とは何かという辺りの私見を述べさせていただきたいと思っております。
まず、米中関係の簡単なおさらいで、今この一枚目の資料をちょっと見ていただければと思います。これは、特に対立を軸に、フォーカスに、ちょっとおさらいをしているものです。
どうしても、対中強硬のアメリカの政…
この発言のページ
7
工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、濱口参考人にお願いいたします。
この発言のページ