九日の答弁とかなり食い違っているんですけれども、実は、事前協議に関する政府の答弁というのは、今みたいにごまかしと変節の連続なんですよね。
六〇年代の前半は、事前協議の申出は日本からもできる、こういう答弁をしていました。ところが、六〇年代後半から七〇年代には、アメリカ側の義務であって、アメリカ側がイニシアチブを取る、日本側から言うことはできないというふうに答弁が変わっていくんです。じゃ、アメリカが義務違反をしたらどうするのかという追及に対しては、第四条の随時協議権、これに基づいて、米軍の行動について解明を求める、こういうふうに説明するようになりました。
ところが、八〇年代になると、この答弁も覆されています。八八年二月二日、衆議院予算委員会で、核兵器の持込みの疑念がある場合に日本から協議を申し入れることができるのかということをめぐって審議が中断をし、外務省がまた統一見解をまとめて、斉藤条約局長が読み上げるということになりました。
事前協議についての説明の後、このときの統一見解、結論部分です、「政府としては、米側がこの義務を履行することに何ら疑いを有しておらず、事前協議制度のもと、米側の義務とされている事項について、米側の義務不履行を前提として日本側より四条協議のもとでこれを提起することは、想定されていない」と。
どういう意味か。戦闘作戦行動を行うための基地の使用とか核兵器の持込みとか、アメリカ側が事前協議をせずに行うなどということは疑うことをしない、米国は条約上の義務を守っていることが前提なので、日本側から協議を米国に提起することはないと。日本側からの協議というのを完全に封じ込める統一見解というのが示されているんですよ。
外務大臣、これが今の政府の見解ということなんじゃないですか。イラン攻撃についても、アメリカ側からの事前協議の申入れがないから、だから、戦闘作戦行動には参加していないんだ、それを疑うこともないんだ、そういう立場だということじゃないんですか。
68
茂木敏充(自民)外務大臣
委員もよく御案内だと思いますが、事前協議とは、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に基づきまして米国から申入れがなされるべきものでありまして、我が国に対して、事前協議の申入れ、これが行われていない以上、我が国の施設・区域から作戦行動が行われることはない、そのように考えております。
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69
田村智子(共産)
九日の質疑で、一九七五年、衆議院内閣委員会での外務省アメリカ局長の事前協議についての答弁を紹介しました。何が戦闘行動なのか、事前協議の対象となるのか、それは任務などを見極めるという答弁で、じゃ、見極めたんですかという質問をしたわけです。
この答弁は、一九七二年六月七日、衆議院沖縄北方特別委員会で、外務省高島条約局長が答弁した政府統一見解を踏まえたものです。ベトナム戦争に日本から米軍が出撃していることに批判が沸き起こって、国会は事前協議をめぐって度々紛糾をし、政府が文書で統一見解を国会に提出する事態になったんですね。正確を期すために読み上げます。
(一…
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70
茂木敏充(自民)外務大臣
決して変更したわけではありません。
先日の質疑で、田村委員から、一般論としてではなく、具体的なケースについて御質問があったわけであります。その点は田村委員もよく御案内だと思いますが。そこで、私の答弁では、現下のイラン情勢についての御質問が田村委員の方からあったので、それについては、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に言う戦闘作戦行動が行われていない以上、委員が引用された答弁にあるようなケースではない、こういう趣旨で申し上げました。
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- (上の発言)
71
田村智子(共産)
九日の答弁とかなり食い違っているんですけれども、実は、事前協議に関する政府の答弁というのは、今みたいにごまかしと変節の連続なんですよね。
六〇年代の前半は、事前協議の申出は日本からもできる、こういう答弁をしていました。ところが、六〇年代後半から七〇年代には、アメリカ側の義務であって、アメリカ側がイニシアチブを取る、日本側から言うことはできないというふうに答弁が変わっていくんです。じゃ、アメリカが義務違反をしたらどうするのかという追及に対しては、第四条の随時協議権、これに基づいて、米軍の行動について解明を求める、こういうふうに説明するようになりました。
ところが、八〇年代になると、この答弁も覆されています。八八年二月二日、衆議院予算委員会で、核兵器の持込みの疑念がある場合に日本から協議を申し入れることができるのかということをめぐって審議が中断をし、外務省がまた統一見解をまとめて、斉藤条約局長が読み上げるということになりました。
事前協議についての説明の後、このときの統一見解、結論部分です、「政府としては、米側がこの義務を履行することに何ら疑いを有しておらず、事前協議制度のもと、米側の義務とされている事項について、米側の義務不履行を前提として日本側より四条協議のもとでこれを提起することは、想定されていない」と。
どういう意味か。戦闘作戦行動を行うための基地の使用とか核兵器の持込みとか、アメリカ側が事前協議をせずに行うなどということは疑うことをしない、米国は条約上の義務を守っていることが前提なので、日本側から協議を米国に提起することはないと。日本側からの協議というのを完全に封じ込める統一見解というのが示されているんですよ。
外務大臣、これが今の政府の見解ということなんじゃないですか。イラン攻撃についても、アメリカ側からの事前協議の申入れがないから、だから、戦闘作戦行動には参加していないんだ、それを疑うこともないんだ、そういう立場だということじゃないんですか。
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茂木敏充(自民)外務大臣
先ほどの御質問に対する答弁で、私は、一般論ではなく個別のケースについて御質問があったので、それについてお答えをしたということであります。
その上で、一般論について申し上げますと、事前協議とは、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に基づいて、米側から申入れがなされるべきものであります。我が国に対して事前協議の申入れが行われていない以上、我が国の施設・区域から作戦行動が行われたことはない、このように考えております。
そして、米国は、事前協議に関わるものも含め、日米安全条約及びその関連取決めに基づく日本に対する義務を誠実に遵守する…
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田村智子(共産)
いや、事前協議というのは極めて具体的な問題ですよね。一般論を具体的に当てはめなければ、事前協議なんてあり得ないということになってしまうじゃありませんか。
指摘したとおり、アメリカ側は、イラン攻撃に在日米軍が参戦しているということをアメリカ側から発表しているんですよ、米軍の様々な資料で。これは事前協議の義務違反ではないのか、それを確認することが必要ではないのかというふうに質問すると、いやいや、事前協議の申出がないんだからそのような使われ方はしていませんという答弁しか返ってこない。私が指摘したとおりのことなんですよ。(茂木国務大臣「違うよ」と呼ぶ)いや、そ…
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茂木敏充(自民)外務大臣
昭和四十七年の政府統一見解につきましては、田村委員の方からも御説明がありましたので、私の方から繰り返すことはしないようにしたいと思いますが、この政府統一見解を踏まえた上で行いました、再三御指摘をいただいております一九七五年の政府答弁におきましても、当時の質疑の文脈の中で、単なる部隊の移動であれば事前協議の対象とはならない、こういう旨が述べられている、このように理解をいたしております。
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