佐藤淳法務省刑事局長

2025年11月27日・第219回国会 参議院 法務委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 107 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 154 発言)

お答えいたします。

まず前提といたしまして、一般に、秘密漏えい事件の刑事裁判におきましては、いわゆる外形立証の方法が取られておりまして、秘密の内容そのものを明らかにすることなく実質秘性を、実質秘密性を立証することが通例でございます。

ここで、外形立証というのは、秘密の種類あるいは性質、当該秘密文書の立案、作成過程などを明らかにすることによって実質的秘密性を立証する方法を指すものでございます。

その上で、刑事訴訟法第二百九十五条の第一項の規定に基づきまして、裁判長は、訴訟関係人のする尋問又は陳述が相当でないときは、訴訟関係人の本質的な権利を害しない限りこれを制限することができることとされておりまして、被告人に対する供述を求める行為についても同様とされております。

そのため、弁護人が被告人質問において被告人に対し秘密の内容に係る供述を求めた場合には、裁判長において弁護人の質問を制限することが考えられます。さらに、被告人が被告人質問において秘密の内容に係る供述をしようとした場合には、裁判長においてその供述を制限することも考えられるところでございます。

なお、もとより、犯罪の成否というのは、個別具体の事案ごとに収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄であるということでございますが、あくまで一般論として申し上げれば、被告人が被告人質問においてみだりに特定秘密の内容を供述することは特定秘密の漏えい罪に当たり得るものと考えられ、こうしたことも被告人が公判において特定秘密の内容を漏えいしないための抑止力として機能し得るものと考えているところでございます。

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