東野篤子筑波大学教授

2025年3月13日・第217回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 173 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 231 発言)

臼井先生、再び貴重な質問をどうもありがとうございます。

ロシアの継戦能力あるいは経済状況につきましてですが、やはりインフレが非常に高くなっているということ、そして国民生活にも多くのひずみが来ているということですね。

日本を始めとしてG7の国々やEUの国々が掛けている経済制裁は、必ずしもロシアの市民生活を対象としたものではございません。ただ、そうであっても、やはり戦争が三年間続くと様々なところで苦しくなっていることは事実であろうかと思いますけれども、まだ数年間は今のペースで戦えるというような報告もあります。ですので、必ずしも今ロシアにとって戦争をやめるその誘因が高いかどうかというと、そうではないように思います。

経済的にたとえ苦しくても、経済的な合理性で判断していない。先ほども申し上げましたように、ウクライナを属国化するとか、ウクライナを勢力圏に入れるとかということが仮にその戦争の目的であるとしましたならば、やはりそこは経済的な合理性を超えたその動機付けがあるということだと思います。

ただ、停戦をする、一旦休むというインセンティブ自体はあろうかと思いますけれども、そのときに気を付けなければならないのが、ロシアがもう一度体力を蓄え直して、軍事力を蓄え直して再侵攻するおそれがあるということでして、どうも今考えられている停戦の交渉の内容というのは、どうやって再侵攻を強力に防いでいくのかというところがまだまだ脆弱なように私は懸念しております。

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