日本共産党の紙智子です。
会派を代表して、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律等改正案について質問いたします。
農政の焦点になっている米価の高騰についてお聞きします。
昨年の春先から、米不足が発生していると町のお米屋さんから訴えられました。私は昨年の六月に農水省に備蓄米の放出を求めましたが、米はあると言って応じませんでした。七月から深刻化しても、新米が出てくれば落ち着くと言い続けました。米価高騰に苦しむ国民の世論に押されて、備蓄米の放出を決めたのは今年に入って一月です。それでもスーパーや米穀店に出たのは三月末で、放出量の僅か一%、米価の高止まりは続いたままです。
政府に余りにも危機感がなかったと言わざるを得ません。小泉農林水産大臣の認識をお聞きします。
新たな政府備蓄米の売渡し方式についてお聞きします。
農林水産大臣は、米価を五キロ二千円に下げると宣言し、競争入札から随意契約に変えて、六月初旬には店頭に並べると発言しました。暮らしが悪化する下で、店頭価格の引下げは国民の願いに応えることであると思います。しかし、米穀店や業者から話を聞くと、疑問や不安が出されました。
一つは、公平感が保たれるかということです。既に入札で政府備蓄米を買った卸や小売店は自分たちでトラックを確保して配送していますが、随意契約の場合、輸送料は国が負担する、物流を無料にするといいます。不公平をどう克服するのでしょうか。
二つ目は、備蓄米をいかに消費者にスムーズに届けるのかという問題です。通常の物流に新たに備蓄米を流すための物流が必要になりますので、トラックと運転手を確保する必要があります。米のカビ検査や、玄米を精米するための精米機の確保、新たなパッケージ作りが必要となります。こうした新たな負担が生まれます。競争入札で購入した場合も含めて、これ支援するべきではありませんか。
三つ目は、随意契約米を二千円で出すことで全体の米価の高騰を抑えることができるのですか。農林水産大臣にお答えいただきたいと思います。
同時に、今必要なのは、米価の高騰に苦しむ経済的困窮者、子供食堂やフードバンク、さらには病院、高齢者施設、保育園など、社会福祉施設や学校給食に米を確実に届ける支援を求めます。文科大臣、農林水産大臣、お答えください。
次に、農政の根本問題で農林水産大臣に質問します。
なぜ米価が高止まりしたのでしょうか。昨年の夏以来、米の業者は、米不足の不安に駆られ、直接農家の庭先に高値で買い付けに行き、集荷競争が起こりました。米価が安定しないのは、流通を自由化した上、米価は市場で決まる、政府は価格に介入しないという考え方に固執したからです。
農業で生活できない状態に追い込んだことも問題です。生産者の年間所得は一万円、時給十円が続きました。農業で生活できないので、二〇一〇年から二〇二〇年に農家戸数は四十六万戸も減少しました。農地もこの十年間で二十六万ヘクタール減少、米の生産量は十年間で百三十五万トンも減少しました。生産者には減反を押し付けて、供給量の不足を招いたことが米価の高騰につながったのではありませんか。
政府の需給見通しにも問題があります。生産者には主食用の米が余らないようにぎりぎりの生産を求め、備蓄もぎりぎりの水準です。今の需給計画では、異常気象、温暖化や経済状況などの影響による僅かな需給の変動で米不足や価格高騰が起こる、そのことが今回明らかになりました。
米をめぐる危機的な状況を打開するには、ぎりぎりの需給計画から、ゆとりある需給計画に変えるべきです。そのためには、米の増産に踏み切るべきです。明言いただきたいと思います。今の備蓄量は一・八か月分、百万トンです。公的備蓄こそ増やすべきではありませんか。
生産者と消費者が安心できる政策が必要です。生産者をめぐる状況は厳しいままです。資材費が高騰し、米価が上がっても長年の赤字を埋める水準には至っていません。二千円が独り歩きしないか不安の声が上がっています。生産者にとって再生産可能な米価が保障され、消費者にとっても負担が重くならないようにするべきです。安定供給と価格の安定は国の役割だと考えます。そのためにも、農家が安心して増産に励めるように価格保障、所得補償を抜本的に充実すべきです。農業所得に占める補助金の割合は欧米並みに拡充すべきです。農林水産大臣、答弁を求めます。
トランプ関税について聞きます。
アメリカは、ミニマムアクセス米の輸入枠の拡大、大豆、トウモロコシなど、輸入拡大を求めていると報道されています。米通商代表部、USTRは、日本に農産物の更なる市場開放を迫っています。日本の農業を犠牲にしてはなりません。江藤拓前農水大臣は、日米貿易協定の交渉が乾いた雑巾を絞るようなものだった、これ以上の輸入自由化はできないと述べました。小泉大臣も同じ認識なのか、お聞きします。
日本政府は、これまで牛肉・オレンジの輸入自由化や米輸入などの圧力に屈して自由化を進めてきました。安心、安全な食料は日本の大地から。圧力に屈せず食料主権を守ることを求めます。
法案について、以下、農林水産大臣に質問します。
生産者は、農作物の価格を自分でコントロールできません。高騰する飼料、資材などの生産コストを販売価格に転嫁することを願っています。しかし、本法案は、農家経営の持続性ではなく、食品等の持続的な供給になりました。これで農家経営の持続性は保たれるのでしょうか。
政府が参考にしたというフランスの法律には明記されている農民の労働報酬の保護の文言が、本法案にはありません。昨年、岸田文雄首相は、人件費等のコストに配慮をした価格形成の仕組みの法制化をすると答弁をしました。ならば、そう明記すべきではありませんか。
農作物の買いたたきを防ぐことが必要です。法文の文言は、適正な費用ではなく、合理的な費用となっています。これで買いたたきは防げるのでしょうか。
生産コストは、品目や時期、地域によって変動します。生産コストはきめ細かく把握することが必要です。その役割を担う人員、特に減らされ続けた公的統計の人員を増やして体制を強化すべきではありませんか。
一方、加工、流通、販売に係るコストは企業秘密もあって明らかになりません。流通、販売業者は生産側より相対的に力が強いのが実態です。適正な価格形成を目指すには、法案で設置が明記されたコスト指標作成団体の役割が重要です。高い専門性や独立性を持たせる必要があるのではありませんか。コスト指標作成団体の実効性を確保するためには、変動する生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みが必要ではありませんか。
以上、お答えください。
日本共産党は、生産者に自己責任を迫る新自由主義的農政ではなく、人と環境に優しい農政の転換が必要だと考えます。農業を日本の基幹的産業と位置付け、食料自給率を高め、軍事費の拡大ではなく農業予算を増やすように求めて、質問といたします。(拍手)
〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎(自民)農林水産大臣
舟山康江議員の御質問にお答えいたします。
米価高騰の原因についてのお尋ねがありました。
六年産米については、生産量が前年より十八万トン増加する中で、集荷業者への生産者の出荷量が三十一万トン減少しました。他方、集荷業者以外への出荷量は前年より四十四万トン増加しました。
この結果、これまで大手集荷業者と取引していた卸、実需者においては、例年とは異なる調達ルートとして、業者間の取引市場からスポット的に高い価格で仕入れることが必要となりました。
また、米の不足感が継続する中で、生産者に支払われる概算金が前年と比べて高い中、集荷と卸の間の取引価格、相対取引…
この発言のページ
13
加藤勝信(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
舟山議員より、財政制度等審議会の建議や米などの輸入についての考えについてのお尋ねがございました。
財政制度等審議会の昨年十一月の建議では、昨年改正された食料・農業・農村基本法において、食料安全保障の確保の手段として国内の農業生産の増大を図ることを基本としつつ、安定的な輸入と備蓄の確保を図るとともに、海外への輸出により食料の供給能力を確保することも明記され、アプローチがより多角的なものとなっている、食料安全保障の確保においては、国内生産の増大を基本とするという新基本法の趣旨を踏まえつつ、各手段を比較較量して進めることが重要などの指摘がなされたところであり…
この発言のページ
14
関口昌一議長
紙智子君。
〔紙智子君登壇、拍手〕
この発言のページ
- (上の発言)
15
紙智子(共産)
日本共産党の紙智子です。
会派を代表して、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律等改正案について質問いたします。
農政の焦点になっている米価の高騰についてお聞きします。
昨年の春先から、米不足が発生していると町のお米屋さんから訴えられました。私は昨年の六月に農水省に備蓄米の放出を求めましたが、米はあると言って応じませんでした。七月から深刻化しても、新米が出てくれば落ち着くと言い続けました。米価高騰に苦しむ国民の世論に押されて、備蓄米の放出を決めたのは今年に入って一月です。それでもスーパーや米穀店に出たのは三月末で、放出量の僅か一%、米価の高止まりは続いたままです。
政府に余りにも危機感がなかったと言わざるを得ません。小泉農林水産大臣の認識をお聞きします。
新たな政府備蓄米の売渡し方式についてお聞きします。
農林水産大臣は、米価を五キロ二千円に下げると宣言し、競争入札から随意契約に変えて、六月初旬には店頭に並べると発言しました。暮らしが悪化する下で、店頭価格の引下げは国民の願いに応えることであると思います。しかし、米穀店や業者から話を聞くと、疑問や不安が出されました。
一つは、公平感が保たれるかということです。既に入札で政府備蓄米を買った卸や小売店は自分たちでトラックを確保して配送していますが、随意契約の場合、輸送料は国が負担する、物流を無料にするといいます。不公平をどう克服するのでしょうか。
二つ目は、備蓄米をいかに消費者にスムーズに届けるのかという問題です。通常の物流に新たに備蓄米を流すための物流が必要になりますので、トラックと運転手を確保する必要があります。米のカビ検査や、玄米を精米するための精米機の確保、新たなパッケージ作りが必要となります。こうした新たな負担が生まれます。競争入札で購入した場合も含めて、これ支援するべきではありませんか。
三つ目は、随意契約米を二千円で出すことで全体の米価の高騰を抑えることができるのですか。農林水産大臣にお答えいただきたいと思います。
同時に、今必要なのは、米価の高騰に苦しむ経済的困窮者、子供食堂やフードバンク、さらには病院、高齢者施設、保育園など、社会福祉施設や学校給食に米を確実に届ける支援を求めます。文科大臣、農林水産大臣、お答えください。
次に、農政の根本問題で農林水産大臣に質問します。
なぜ米価が高止まりしたのでしょうか。昨年の夏以来、米の業者は、米不足の不安に駆られ、直接農家の庭先に高値で買い付けに行き、集荷競争が起こりました。米価が安定しないのは、流通を自由化した上、米価は市場で決まる、政府は価格に介入しないという考え方に固執したからです。
農業で生活できない状態に追い込んだことも問題です。生産者の年間所得は一万円、時給十円が続きました。農業で生活できないので、二〇一〇年から二〇二〇年に農家戸数は四十六万戸も減少しました。農地もこの十年間で二十六万ヘクタール減少、米の生産量は十年間で百三十五万トンも減少しました。生産者には減反を押し付けて、供給量の不足を招いたことが米価の高騰につながったのではありませんか。
政府の需給見通しにも問題があります。生産者には主食用の米が余らないようにぎりぎりの生産を求め、備蓄もぎりぎりの水準です。今の需給計画では、異常気象、温暖化や経済状況などの影響による僅かな需給の変動で米不足や価格高騰が起こる、そのことが今回明らかになりました。
米をめぐる危機的な状況を打開するには、ぎりぎりの需給計画から、ゆとりある需給計画に変えるべきです。そのためには、米の増産に踏み切るべきです。明言いただきたいと思います。今の備蓄量は一・八か月分、百万トンです。公的備蓄こそ増やすべきではありませんか。
生産者と消費者が安心できる政策が必要です。生産者をめぐる状況は厳しいままです。資材費が高騰し、米価が上がっても長年の赤字を埋める水準には至っていません。二千円が独り歩きしないか不安の声が上がっています。生産者にとって再生産可能な米価が保障され、消費者にとっても負担が重くならないようにするべきです。安定供給と価格の安定は国の役割だと考えます。そのためにも、農家が安心して増産に励めるように価格保障、所得補償を抜本的に充実すべきです。農業所得に占める補助金の割合は欧米並みに拡充すべきです。農林水産大臣、答弁を求めます。
トランプ関税について聞きます。
アメリカは、ミニマムアクセス米の輸入枠の拡大、大豆、トウモロコシなど、輸入拡大を求めていると報道されています。米通商代表部、USTRは、日本に農産物の更なる市場開放を迫っています。日本の農業を犠牲にしてはなりません。江藤拓前農水大臣は、日米貿易協定の交渉が乾いた雑巾を絞るようなものだった、これ以上の輸入自由化はできないと述べました。小泉大臣も同じ認識なのか、お聞きします。
日本政府は、これまで牛肉・オレンジの輸入自由化や米輸入などの圧力に屈して自由化を進めてきました。安心、安全な食料は日本の大地から。圧力に屈せず食料主権を守ることを求めます。
法案について、以下、農林水産大臣に質問します。
生産者は、農作物の価格を自分でコントロールできません。高騰する飼料、資材などの生産コストを販売価格に転嫁することを願っています。しかし、本法案は、農家経営の持続性ではなく、食品等の持続的な供給になりました。これで農家経営の持続性は保たれるのでしょうか。
政府が参考にしたというフランスの法律には明記されている農民の労働報酬の保護の文言が、本法案にはありません。昨年、岸田文雄首相は、人件費等のコストに配慮をした価格形成の仕組みの法制化をすると答弁をしました。ならば、そう明記すべきではありませんか。
農作物の買いたたきを防ぐことが必要です。法文の文言は、適正な費用ではなく、合理的な費用となっています。これで買いたたきは防げるのでしょうか。
生産コストは、品目や時期、地域によって変動します。生産コストはきめ細かく把握することが必要です。その役割を担う人員、特に減らされ続けた公的統計の人員を増やして体制を強化すべきではありませんか。
一方、加工、流通、販売に係るコストは企業秘密もあって明らかになりません。流通、販売業者は生産側より相対的に力が強いのが実態です。適正な価格形成を目指すには、法案で設置が明記されたコスト指標作成団体の役割が重要です。高い専門性や独立性を持たせる必要があるのではありませんか。コスト指標作成団体の実効性を確保するためには、変動する生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みが必要ではありませんか。
以上、お答えください。
日本共産党は、生産者に自己責任を迫る新自由主義的農政ではなく、人と環境に優しい農政の転換が必要だと考えます。農業を日本の基幹的産業と位置付け、食料自給率を高め、軍事費の拡大ではなく農業予算を増やすように求めて、質問といたします。(拍手)
〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎(自民)農林水産大臣
紙智子議員の御質問にお答えいたします。
米の現状認識についてお尋ねがありました。
令和六年産米の生産量が前年よりも十八万トン多かった一方、流通の幹となっている集荷業者への出荷数量が三十一万トン減少しました。このため、これまでの入札で三十一万トン売り渡しましたが、残念ながら、流通関係者の間では引き続き強い不足感があり、スーパーでの店頭価格は依然として高止まったままです。
現在、昨年の二倍にもなっている米価は引き下げなければなりません。まずは八月までの緊急的な措置として、スピード感ときめ細やかな目配りを持って今回の随意契約による売渡しを行い、市場を落ち…
この発言のページ
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あべ俊子(自民)文部科学大臣
紙智子議員にお答えいたします。
学校給食に米を届ける支援についてお尋ねがありました。
文部科学省では、全国学校給食推進連合会を通じて今般の物価高騰などの影響を聞いたところ、主食である米については、各学校設置者において年間使用量を契約していることが多く、基本的には学校給食に必要な量が確保されていると伺っているところです。
文部科学省としては、現下の食材費の高騰が続く中でも学校給食が安定的に実施されるよう、教育委員会等に対して重点支援地方交付金の積極的な活用を促してきたところであり、引き続き、本交付金の活用を促すなど、学校給食用食材の調達に支障が生じな…
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関口昌一議長
これにて質疑は終了いたしました。
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