それで、この点について、五月八日の参考人の質問をしたときに、法制審議会のメンバーであった成瀬参考人がこういうふうに言っているんですね。
今回の電磁的記録提供命令というのは、むしろその現場に対する捜索差押えを行うよりも更に前の段階で、事前にある程度情報を把握しておきたいという場面でも用いられ得るものですから、そのような段階で情報主体に提供命令が発令されたことが伝わるという事態を避ける必要性がより高いというふうに考えられると、こういうふうに成瀬さんは言っているわけですわ。
これ、どういうことかというと、通常の捜索差押えよりも前の段階でやって、提供された情報に基づいて更に突っ込んだ捜索差押えをやっていくんだと、こういう趣旨だと思うんですが、そうすると、捜索差押えをやるには、罪証隠滅、逃亡のおそれという、こういう要件が必要ですよね。それについて裁判所が判断して令状発付すると、そういう仕組みになっておりますが、それよりも前の段階ということは、裁判所が令状発付する要件である証拠隠滅、逃亡のおそれというのは、捜索差押えを認める場合のその罪証隠滅、逃亡のおそれよりももっと緩い罪証隠滅、逃亡のおそれでも足りると、そういう理解でいいのかどうかということを検察庁はどういうふうに考えているのか、その辺りを教えてください。
5森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
まず、捜査関係事項照会、先生今おっしゃられた捜査関係事項照会につきましては、裁判官の令状に基づく強制処分ではなく、報告を求められた公務所、団体は原則として報告すべき義務を負うこととなるものの、これを直接的に強制する方法はないということから、相手方の協力が得られない場合にはこれにより捜査目的を達成することが困難であるという事情がございました。現に、時代の変遷とともに、捜査関係事項照会には応じませんという業者が増えてきているのが実情でございます。
また、現行の差押えと、それから、先生が今言及なさらなかった範囲で今回廃止することとしてお…
この発言のページ
6
古庄玄知(自民)
次の質問はもう省略いたします。
前回の続きなんですけれども、提出命令が出されたこと、あるいは提出したことについて、それを黙っておきなさいよと、いわゆる口止めを求める、そういう条項ができているんですけれども、これについては、これまでの押収など、あるいは差押えなどの場合に、こういう口止めをするという条項はあったんでしょうか、なかったんでしょうか。
この発言のページ
7森森本宏法務省刑事局長
現行の刑事訴訟法上、捜査機関が差押え等の強制処分により証拠物を押収した場合に、被処分者に対し、当該処分が実施された事実を第三者に漏らしてはならないことを命ずる旨の規定は設けられておりません。
この発言のページ
- (上の発言)
8
古庄玄知(自民)
それで、この点について、五月八日の参考人の質問をしたときに、法制審議会のメンバーであった成瀬参考人がこういうふうに言っているんですね。
今回の電磁的記録提供命令というのは、むしろその現場に対する捜索差押えを行うよりも更に前の段階で、事前にある程度情報を把握しておきたいという場面でも用いられ得るものですから、そのような段階で情報主体に提供命令が発令されたことが伝わるという事態を避ける必要性がより高いというふうに考えられると、こういうふうに成瀬さんは言っているわけですわ。
これ、どういうことかというと、通常の捜索差押えよりも前の段階でやって、提供された情報に基づいて更に突っ込んだ捜索差押えをやっていくんだと、こういう趣旨だと思うんですが、そうすると、捜索差押えをやるには、罪証隠滅、逃亡のおそれという、こういう要件が必要ですよね。それについて裁判所が判断して令状発付すると、そういう仕組みになっておりますが、それよりも前の段階ということは、裁判所が令状発付する要件である証拠隠滅、逃亡のおそれというのは、捜索差押えを認める場合のその罪証隠滅、逃亡のおそれよりももっと緩い罪証隠滅、逃亡のおそれでも足りると、そういう理解でいいのかどうかということを検察庁はどういうふうに考えているのか、その辺りを教えてください。
9森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
差押えとそれから電磁的記録提供命令を発付する際に、裁判官が疎明資料を見てその必要性が認められるかどうかということを判断して、命令を出すかどうかということを決めるということになるわけですが、そこの要件に違いは設けておりませんので、そういう意味では、法律上の要件としては差押えが行われるのと同様の基本的にはその疎明がなされることが必要であるというふうに思っております。
他方で、参考人がおっしゃったこと、済みません、参考人に確認していないので、実務的な感覚からどういうことが想定されるかと申しますと、捜索差押えを実施するというときにも、二通…
この発言のページ
10
古庄玄知(自民)
参考人に秘密保持命令に違反した場合の罰則についても聞いたんですが、ちょっと趣旨が違うから必ずしも私の質問は当たっていないんじゃないかというお答えだったんですが、民法百三十四条かな、百二十四条の二ですね、秘密漏示罪については、済みません、間違えました。百三十四条です、済みません、刑法百三十四条で、秘密漏示罪については六月以下の懲役又は十万円以下の罰金になっているのに、今回のその秘密を漏らした場合については一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金、それと両罰規定もあるというふうになっていて、刑だけを比較すると今回の秘密漏示罪の方がかなり刑が重いように思うんです…
この発言のページ
11森森本宏法務省刑事局長
法定刑について申し上げますと、今委員御紹介のとおり、電磁的記録提供命令についてその実効性を担保するための罰則というものが、一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金としております。
これにつきましては、これまでの議論を通じまして、刑事事件に関する証拠の顕出、証拠を出すことを妨害する行為であるという点で類似するものといたしまして、証人出頭拒否の罪、これが刑事訴訟法の百五十一条でございます。あるいは証言拒絶の罪、これが刑事訴訟法の百六十一条でございます。これらが一年以下の罪となっていること等との均衡、あるいは、罰金についてはそれよりも重くなっておるわけですが、…
この発言のページ