電磁的記録提供命令がそのデータを管理している事業者を名宛て人として発令された場合、事業者はまず被処分者になりますので、不服申立てが可能でございます。さらに、その事業者が管理しているデータが例えば顧客のデータであり、その情報主体が観念できるものである場合には、情報主体も当該処分に利害を有する者として不服申立ては可能でございます。まず、不服申立てはできます。
その上で、委員御指摘のとおり、その不服申立てをするためには当該電磁的記録提供命令が発令されたことを情報主体が知る必要があるわけでございますけれども、まず、秘密保持命令が発令されていない場合には、そのデータを管理する事業者は、もちろん事業者によりますけれども、一部の事業者は、もう契約上の義務として、捜査機関にその情報主体のデータを渡した場合、渡す前後どちらかですけれども、情報主体に対して通知をするというふうな義務を負っている事業者というのも複数ございます。そのような場合には事業者から情報主体に通知が行くことになりますので、それを受けて情報主体が不服申立てをするということが可能になってございます。
さらに、秘密保持命令が発令された場合には、その契約上の義務をオーバーライドする形で裁判所の命令が来ますので、事業者は一定期間はその電磁的記録提供命令が発令されたことを情報主体に伝えることはできないわけでございますけれども、先ほど申し上げた仕組みにより適切なタイミングに秘密保持命令というのは取り消される、ないしは失効することになっておりますので、それ以後はやはり契約上の義務に基づいて情報主体に通知が行くであろうと。そうだとすると、そのタイミングで情報主体が裁判所に対して不服申立てをすることは可能であるというふうに考えております。
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
いわゆる電子データのやり取りということを考えたときに、何が必要で何が必要でないのかというものをそのデータの中から抽出してそれだけを証拠として提供するということが具体的に可能なのかどうなのかというところが、正直、私自身もイメージができていない。
他方、参考人が御指摘されたような懸念が多くの衆参の委員の皆さんからも意見として出されているということを考えたときに、可能な限り厳格にその限定、証拠を、提出資料を限定するということの努力は必要だとすれば、現行法の中で、そもそもの刑事訴訟法自体を抜本的に、先ほど成瀬参考人がおっしゃったように…
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61成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
今回、衆議院の修正案におきまして、委員御指摘のとおり、一年以内ということで定められましたので、裁判官が秘密保持命令を発する際に一年以内の期間を定めるということになるんだろうと思います。ですので、まずは、その期間を経過した場合には当然のことながら秘密保持命令の効力はなくなります。
それからもう一点、重要な点だと思うんですが、改正法におきましては、捜査機関は、秘密保持命令が必要なくなったという判断をした場合には、それを取り消さなければならないという規定も設けられております。ですので、捜査機関が捜査の進捗状況を踏まえて、もはや秘密保持を命じておく必要はないと…
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
今、準抗告の話が出ましたので、そのことについても確認をさせていただきたいんですけれども、秘密保持命令に対するいわゆる不服申立て規定については、これ電磁的記録提供者が事業者なんかである場合には、その事業者に対して不服申立て権を認めるといった内容になっていると理解しております。
そうすると、情報提供の名宛て人ではないですよね。要は、情報のいわゆる持ち主ではない、いわゆる事業者にこの不服の申立て権があるということになりますから、本来の情報主体には不服申立て権が実質的にないということになりますので、そもそも何を証拠として差し押さえられ…
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- (上の発言)
63成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
電磁的記録提供命令がそのデータを管理している事業者を名宛て人として発令された場合、事業者はまず被処分者になりますので、不服申立てが可能でございます。さらに、その事業者が管理しているデータが例えば顧客のデータであり、その情報主体が観念できるものである場合には、情報主体も当該処分に利害を有する者として不服申立ては可能でございます。まず、不服申立てはできます。
その上で、委員御指摘のとおり、その不服申立てをするためには当該電磁的記録提供命令が発令されたことを情報主体が知る必要があるわけでございますけれども、まず、秘密保持命令が発令されていない場合には、そのデータを管理する事業者は、もちろん事業者によりますけれども、一部の事業者は、もう契約上の義務として、捜査機関にその情報主体のデータを渡した場合、渡す前後どちらかですけれども、情報主体に対して通知をするというふうな義務を負っている事業者というのも複数ございます。そのような場合には事業者から情報主体に通知が行くことになりますので、それを受けて情報主体が不服申立てをするということが可能になってございます。
さらに、秘密保持命令が発令された場合には、その契約上の義務をオーバーライドする形で裁判所の命令が来ますので、事業者は一定期間はその電磁的記録提供命令が発令されたことを情報主体に伝えることはできないわけでございますけれども、先ほど申し上げた仕組みにより適切なタイミングに秘密保持命令というのは取り消される、ないしは失効することになっておりますので、それ以後はやはり契約上の義務に基づいて情報主体に通知が行くであろうと。そうだとすると、そのタイミングで情報主体が裁判所に対して不服申立てをすることは可能であるというふうに考えております。
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川合孝典(国民)
適切なタイミングで秘密保持命令が解除されるまでは不服申立てはできないということ、単純にそういう理解でよろしいわけですね。はい、分かりました。
では、その次ですが、河津参考人に素朴な質問をさせていただきたいんですけれど、証拠の保管に関して、ありのままにどうやって保管するのかということの重要性についてお話を頂戴しましたけれども、そのお話をされた折に、保管している情報の中から本来開示するべき情報が開示されなかったことで裁判所の判断が変わってしまっていたような事例があるということを事例として挙げていらっしゃいましたけど、そういう事態を生じさせないようにするため…
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65河河津博史日本弁護士連合会刑事調査室室長
証拠の中で電磁的記録ということに限定してお話をさせていただきたいと思いますけれども、電磁的記録提供命令を使った場合を含めて、捜査機関が電磁的記録を収集する場合というのはいろいろバリエーションはあり得るだろうと思います。任意捜査、任意に提出を受ける場合も含めると、捜査機関は現在でも多くの電磁的記録を取得しているのではないかと思います。
先ほど御紹介させていただいた事例では、警察がその電磁的記録を取得して警察署内のパソコンに保管していたにもかかわらず、それが証拠として取り扱われていなかった。その結果として、検察官も恐らくその証拠のその電磁的記録の存在を知ら…
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
同様の質問を成瀬参考人にもさせていただきたいと思うんですけれども、このありのままに証拠を保管するということと同時に、いわゆる必要な証拠の開示をきちんと行える環境をどう整えるのかという意味でいくと、私は、むしろ、今の警察の捜査に当たっての証拠の収集したものなんかが何のルールもなくいわゆる捜査担当者のパソコンの中にごちゃごちゃに入ってしまっていると、そういった状況で今物事が進んでいるということを考えたときに、むしろこういったルール化をされることで電磁的記録が要は体系立って保管をされるようになるという意味では、むしろ進むのかというふう…
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