酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 43 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 140 発言)

御質問ありがとうございます。

そのコピーの対象となるものが何かによって評価が変わってくるように思います。もちろん、個人情報データというものがコピーされるということであれば、それは、どういう目的かにもよりますけれども、本法案で考えられていることであれば、やはりそれは域外執行措置、執行管轄権の適用ということで、相手方の考え方次第ではありますけれども、相手国にとっての主権侵害行為になり得るということだろうと思います。

ただ、報告の中でも申し上げたとおり、サイバー空間を通じたそういった諜報活動だとか、あるいは部分的にその情報にアクセスするというようなことも、国によってはそれは執行管轄権の行使ではないのだというふうに理解をする国、イギリスなんかはそうだと思いますけれども、ありますので、そういった国との関係では、同じ措置であっても国際法上合法な行為だというふうにこちらは主張することができるということになります。

要するに、二国間の関係で相手方がどういうその法理に基づいて日本側の措置を合法とするか違法とするかによってこちら側も対応が変わってくるということになります。措置によって侵害される法益だとかあるいは被害だとか、そういったようなものとの勘案ということもありますけれども、一番大きいのは、やはり相手方がその主権侵害行為をどういうふうなものとして捉えているのか、それに応じた対応がこちら側が必要だということだろうと思います。

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