酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 41 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 140 発言)

御質問ありがとうございます。

まず、その在日米軍のサーバー等が攻撃にさらされるという状況を考えた場合に、そのサーバーどこにあるのかということも問題になると思います。例えばそれが日本国内に置かれているということであれば、そこに至るアクセス、相手側からのですね、攻撃側からのアクセスというのは、これは当然日本の主権侵害行為に当たる可能性が出てくるということになるんだろうと思うんですね。そういう意味では、被害国という概念をリジッドに考えても、その場合には日本も含まれるということになるんだろうと思います。

他方、例えばその米軍、在日米軍のサーバー等々が日本の領域外に所在するといった場合にでも、じゃ、日本に対して自衛隊に要請があって、それが何らかの措置を求めるということがあるかどうか、これはそのときになってみないとちょっと分からないんですけれども。今申し上げた限りでいうと、日本に直接確かに被害が生じるわけではないわけです。そうだとすると、日本が自らの法益が侵害されたということを理由にして対抗措置だとかあるいは緊急状態だとかというような法理で違法な行為を行っても阻却される、正当化されるということはなかなか難しいかもしれないと。

ですので、ただ、そのサーバーの位置付けというのはどこにあるのかというのが瞬時にあるいは正確に分かるかどうかというのはなかなか難しいところじゃないかというふうには思います。私その辺は門外漢なので、もしかしたらそれは正確に読み取れるということもあるのかもしれませんけれども、しかし、一応、国際法の観点から見ると、領域内か領域外かという点はやっぱり大きな違いが法理的には出てくるだろうと。まずはその点を分けて考えていく必要があるんじゃないかというふうには今の御質問としては答えたいと思います。

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