伊藤岳 (日本共産党)

2025年5月20日・第217回国会 参議院 総務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 230 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 234 発言)

私は、日本共産党を代表し、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部改正法案に対する反対討論を行います。

NTT法は、国民の共有財産である通信インフラを電電公社から承継したNTTに対し、その果たすべき業務と責務を定め、その実行に必要な担保措置を定めた法律です。ところが、昨年の法改正に続き、本法案は附則で改廃の検討を規定し、NTT法の廃止を盛り込んだものです。

本法案は、NTTに、国民生活に不可欠な電話の役務の適切、公平かつ安定的な提供を確保させるために規定したあまねく提供責務規定の削除を行うものです。代わりに、電話、ブロードバンドとともに最終保障提供責務を設け、複数事業者に担わせるとしています。

政府は加入電話の契約数の減少を指摘しますが、NTT東西が提供してきたひかり電話は堅調に契約数を伸ばし、メタル固定電話の契約数と合わせればその需要は減少しておらず、NTTが電話役務の適切、公平かつ安定的な提供の確保を行うことこそが求められています。この見直しの結果、国民、利用者に契約内容や通信品質の低下、地域格差を押し付けることになりかねません。

さらに、本法案が、電報事業についての電気通信事業法の規定を削除し、信書便法に基づく事業とすることでNTTが電報事業から撤退する自由を許すものとなっていることも問題です。

民営化の際に提供を義務付けてきた国内の電報事業は、減少したとはいえ、いまだ三百七十七万通の利用があります。電報事業は歴史も長く、国民に広く浸透しており、NTTの経営判断のみで自由に撤退できるようにすれば、国民の利便性に影響を及ぼすことになりかねません。

二〇二三年度のNTTグループ全体の営業収益は十三兆を超え、営業利益も約二兆円で、毎年連続で増加しています。利益優先のNTTの姿勢に追随し、NTTに課せられたあまねく提供責務を削除するとともに、電報事業からの撤退を許し、その公的役割を後退させることは重大です。

NTTの完全民営化への布石となる本法案には反対であることを述べて、討論といたします。

前後のやりとり

226の発言を見る