菅野拓大阪公立大学大学院文学研究科人間行動学専攻准教授

2025年5月9日・第217回国会 参議院 災害対策特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 26 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 89 発言)

今般、場所から人へなんという言葉が災害関連の中では出るようになりました。やはり、古い法体系ですね、災害救助法が一九四七年にできていますので、やはりどう考えてもこれ施設型なんですよね。だから、避難所をつくって、仮設住宅を造って、それでも駄目だったら公営住宅に入っていただくと。でも、今普通は、いわゆる要援護者と言われるような人たちって、まず在宅でケアを受けてもらって、本当にどうしようもないとなったら施設に入っていただいてと、こっちの方が普通の発想で、できる限り地域の中で暮らしていただくと、こういう体制でやっているのに、いきなり施設型が動き出すと。やっぱりここがまず根本的だと思うんですね。

例えば、避難所の環境が悪いからそこに行けない、だから家で把握もされずに亡くなっている。若しくは、そこで耐えられないから広域避難をする。でも、ちょっと考えていただくと、高齢者で認知症の方がお一人で広域避難したら、その方の情報って誰も分からないんですよね。適切なケアすら受けられない。そうすると、当然お亡くなりになると。

要は、こういう全然違う体制になってしまうということが根本的な問題だろうと思います。そのためにも、当然、医療の世界だけでは事足らない。今回も福祉的なケアの部分、でも、そこには情報もひも付かないわけですね。個人情報をちゃんと把握してリレーションできる、こういう仕組みも必要ですし、そこで適切なケアを使っていただくと、これをしないと根本的には防げないということになるかと思いますので、そういった体制をどうつくるのか、これが課題かというふうに思っています。

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