ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。
昨年の財政検証によれば、過去三十年の状況を投影した経済前提では、マクロ経済スライドによる給付調整は、報酬比例部分は二〇二六年度に終了する一方、基礎年金は二〇五七年度まで継続する見込みとされています。現行の仕組みのままでは、基礎年金のみ給付調整が続くことになり、基礎年金の給付水準が長期にわたって低下してしまいます。
基礎年金の給付水準の低下は、中低所得層ほど影響が大きく、今後、低年金により生活に困窮する者の増加が懸念されるだけでなく、就職氷河期世代を含む現役世代や若者の将来の基礎年金部分を含めた厚生年金の受給額の低下を招くものであります。
このため、二〇二九年に予定される次期財政検証において、将来の基礎年金の給付水準が低下すると見込まれる場合には、将来世代の基礎年金の給付水準の向上を図るため、報酬比例部分のマクロ経済スライドを継続し、基礎年金と報酬比例部分の調整期間を一致させ、公的年金全体として給付調整を早期に終了させる必要があります。
また、報酬比例部分の給付調整を二〇三〇年度以降も続けることで、この期間中に老齢厚生年金を受給する者の年金水準が低下することになるため、この影響を緩和するための措置を講ずる必要があります。
こうした認識の下、基礎年金の底上げを図るため、修正を行うこととした次第であります。
次に、修正の内容について御説明申し上げます。
第一に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、この法律の公布の日以降初めて作成される財政の現況及び見通しにおいて、国民年金法に規定する調整期間の見通しと厚生年金保険法に規定する調整期間の見通しとの間に著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により老齢基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権者の将来における老齢基礎年金の給付水準の向上を図るため、国民年金法第十六条の二第一項の調整と厚生年金保険法第三十四条第一項の調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとし、この場合において、給付と負担の均衡が取れた持続可能な公的年金制度の確立について検討を行うものとする規定を追加すること。
第二に、政府は、この調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずる場合において、老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額が、当該措置を講じなかったとしたならば支給されることとなる老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額を下回るときは、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする規定を追加すること。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
4
柘植芳文(自民)
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
政府から趣旨説明を聴取いたします。福岡厚生労働大臣。
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5
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
我が国においては、健康寿命が延伸し、単身世帯や共働き世帯が増加するとともに、高齢者や女性の就業の更なる進展や持続的な賃上げの継続が見込まれます。こうした社会経済の変化を踏まえ、年金制度において、ライフスタイル等の多様化を反映し、働き方に中立的な制度を構築するとともに、高齢者の生活の基盤の強化のための所得保障及び再分配機能の強化を行うため、この法律案を提出いたしました。
以下、こ…
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6
柘植芳文(自民)
この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員井坂信彦君から説明を聴取いたします。井坂信彦君。
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- (上の発言)
7
井坂信彦(立憲)
ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。
昨年の財政検証によれば、過去三十年の状況を投影した経済前提では、マクロ経済スライドによる給付調整は、報酬比例部分は二〇二六年度に終了する一方、基礎年金は二〇五七年度まで継続する見込みとされています。現行の仕組みのままでは、基礎年金のみ給付調整が続くことになり、基礎年金の給付水準が長期にわたって低下してしまいます。
基礎年金の給付水準の低下は、中低所得層ほど影響が大きく、今後、低年金により生活に困窮する者の増加が懸念されるだけでなく、就職氷河期世代を含む現役世代や若者の将来の基礎年金部分を含めた厚生年金の受給額の低下を招くものであります。
このため、二〇二九年に予定される次期財政検証において、将来の基礎年金の給付水準が低下すると見込まれる場合には、将来世代の基礎年金の給付水準の向上を図るため、報酬比例部分のマクロ経済スライドを継続し、基礎年金と報酬比例部分の調整期間を一致させ、公的年金全体として給付調整を早期に終了させる必要があります。
また、報酬比例部分の給付調整を二〇三〇年度以降も続けることで、この期間中に老齢厚生年金を受給する者の年金水準が低下することになるため、この影響を緩和するための措置を講ずる必要があります。
こうした認識の下、基礎年金の底上げを図るため、修正を行うこととした次第であります。
次に、修正の内容について御説明申し上げます。
第一に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、この法律の公布の日以降初めて作成される財政の現況及び見通しにおいて、国民年金法に規定する調整期間の見通しと厚生年金保険法に規定する調整期間の見通しとの間に著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により老齢基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権者の将来における老齢基礎年金の給付水準の向上を図るため、国民年金法第十六条の二第一項の調整と厚生年金保険法第三十四条第一項の調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとし、この場合において、給付と負担の均衡が取れた持続可能な公的年金制度の確立について検討を行うものとする規定を追加すること。
第二に、政府は、この調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずる場合において、老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額が、当該措置を講じなかったとしたならば支給されることとなる老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額を下回るときは、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする規定を追加すること。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
8
柘植芳文(自民)
以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
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9
衛藤晟一(自民)
自民党の衛藤晟一でございます。
まず、今回の年金法の改正について質問させていただきたいと思います。
まずは、被用者保険の適用拡大についてでございますが、とりわけ事業主負担に関わるところについての質問を厚生労働省にいたします。
今回の法案には、主要な改正事項として、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大が盛り込まれています。厚生年金や健康保険における短時間労働者の加入条件を分かりやすくシンプルにし、働く方は自分のライフスタイルに合わせて働き方を選びやすくした上で、働くことで手厚い保障を受けられる方を増やすという方向性は良いと思いますが、加入に伴い新…
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10間間隆一郎厚生労働省年金局長
お答えいたします。
今回設ける保険料調整制度におきましては、労働者の保険料負担割合を軽減する分、一旦事業主の負担割合を増やし、総額としては同じ保険料額を納付していただくということで、御本人の将来の年金額を減らすことなく労働者の手取り収入の減少を緩和することが可能となる仕組みというものを構想したものでございます。
その上で、保険料調整制度は、事業主が労使折半よりも多く保険料を負担した場合に、労使折半を超えて負担した保険料相当額を、その分全額を還付することによって制度的に支援する仕組みとしております。この点につきましては、法案作成過程で委員からも御指導い…
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