平林晃 (公明党)

2025年2月27日・第217回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 183 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 347 発言)

それでは、続きましての質問に移らせていただきます。

こちらも重要な技術開発に関してでございます。

AIに関する研究の世界情勢、歴史的には欧米が主導してきたわけでございます。第一次のブームも第二次のブームもそうでありました。

しかしながら、今ですけれども、第三次ブームにおきまして、徐々に状況が変わってきております。私が現役の研究者であった頃参加しておりました国際会議の受賞者、徐々に中国系の研究者が入ってこられるようになりました。それも、当初は所属が欧米の大学であったわけですけれども、徐々に中国本土の大学の所属になっていった、こんなような変化を目の当たりにしてまいりました。今はまさに米国と中国が覇権を争っている、そんな状況にあると認識をさせていただいております。

言うまでもなく、AIの開発に必要な三要素は、データであり、計算パワーであり、それと計算モデルである、このように認識をしております。二〇〇〇年代以降のビッグデータと呼ばれる大量データは、当初アメリカの巨大IT企業が独占をしてこられたわけですけれども、それが、二〇一〇年代に入ってからは中国も所有をされる、こんなような状況になってきているというふうに考えております。

また、計算パワーに対しましては米中共に巨額の投資を行っておられる。東大の松尾先生の資料によりますと、GPT―3の学習に数億円から数十億円のコストというふうに言われておりまして、今や最新の4・5でありますとか5でありますとか、こういったモデルに関しましてはもっともっと巨額のコストがかかっていると推測をするというところでございます。

データと計算パワー、これらの二大要素がAI開発において支配的であり、だからこそ米中が覇権を争っている、こんな状況かなと思うわけでございますが、日本はこれら二要素においてどうしても見劣りをしている、こんな状況にあるんじゃないかなというふうに思うわけです。

では、日本はどうしていくのか。ここで重要になるのが、第三の要素であるモデルというところでございます。これは、もっと平たく言えば、工夫であり、知恵であるというふうに思います。

例えば、データが大量にあればいいんですけれども、なければどうするか。猫の画像は幾らでもあるので、猫が映っている画像と映っていない画像をラベルづけしてモデルに提示をすれば、モデルは徐々に猫を判断できるようになっていくわけですけれども、では、難病データ、これは元々少ないわけですね。そういった病気であっても判定できるようにするにはどうすればいいか。こういった部分で工夫することによって認識精度を上げるという研究テーマがあるわけですけれども、これは日本の研究者はこれまでもずっと取組を進めているところでございます。

つい先日、中国浙江省のディープシークが低コストで高性能のAIを開発したことが世界に衝撃を与えたわけでございますけれども、いろいろなことを言われておりますけれども、私、方向性には非常に興味を持っております。低コストに加えて、ディープシークは低コストなわけですけれども、更にそれに、データが少ない、こんな制約も加えながらも高性能なモデルを開発できればすばらしいのではないかな、こんなふうにも考えるわけでございます。

ちょっと話は変わりますけれども、例えば米作り。広大な国土がある米国や中国と、平地が限られた傾斜地ばかりの日本とは、おのずと違いが出てくるわけですね。日本には日本にしかない知恵があり、発想がある。こういったところをどんどん伸ばしていって、AI分野においても日本らしさを発揮して日本の競争力を高めていく、こんな必要があるんじゃないかなというふうに考えております。

今次予算では、AI関係で百三十八億円が計上されているところでございます。この予算を使って今後どのような方向性で研究開発を進めていかれるのか、文部科学省に伺います。

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