末冨芳日本大学文理学部教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 167 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

私立高校も含めて無償化してしまえば、私立高校が人気になって公立高校がどんどんなくなるのではないかという御懸念については、実は研究に基づく回答は、それは地域の特性によることと、そして公立も応援する仕組みをつくれば、そのような懸念には現実にはなりませんということです。実際には私立も定員割れしている高校はございますし、公立も同様です。

ただし、先ほどの意見陳述でも述べましたように、既に高校をこれ以上減らせないところまで来ている県も少なくございません。そうした地域においては、やはり都道府県が責任を持ってその地域にある高校を確保し、よりよくしていくという努力は不可欠です。

一方で、大阪ですとか東京などの都市部においては、確かに高校数は多いように見えますけれども、実は高校というのは既に、高校入試の段階でかなり、それぞれの特色ある学校を高校生が選択する仕組みになっておりますので、単純に私立に流れる、公立に流れるといったような問題ではないんですね。

一番のポイントは、やはり、公立、私立共に、我が国の人材養成を支え、かつ高校生がよりよく学べる学校であるということを一校一校に実現していくことなんですよね。そのような意味での戦略性を実現できれば、私立か公立かというような問題はそれほど大きな課題にはなってこないはずです。

しかしながら、減少する子供数の中で、特に公立、私立を含めた定員管理問題というのが、より一層深刻化していくことも考えられます。この部分の調整をどうしていくのかにつきましては、国としても今まで踏み込んだ調査ですとか検証はなかったはずです。大阪や東京の高校無償化の検証も重要ですけれども、その中で、この定員管理の方式、そして、私が先ほど申し上げた私学助成と授業料との関連性といったガバナンスの問題につきましても踏み込んだ検証を行いますことで、一校一校の学校運営や、それぞれの地域の特性に応じて、高校がそれぞれよくなりながら生徒を確保していくという戦略を実現していくことが最も重要かと思います。

以上になります。

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