渡辺努東京大学大学院経済学研究科教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 65 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

簡潔に申し上げます。

まず一点目の、仮に何らかの形で増税をして財政再建をしたときに、デフレ脱却のところにどう影響があるのかという御質問でした。

振り返ってみると、この三年間、ここで一応、デフレ脱却の動きが生まれているわけですけれども、消費が好調で、だから価格を上げることができたかというと、とてもじゃないけれども、そんなことにはなっていないわけです。

つまり、三年間、需要は余り活発じゃなかったんですけれども、しかし、価格と賃金の正常化ということは動き出しているわけです。私たちは需要と供給というふうに分けて議論しますけれども、需要よりも恐らく供給の方が決定的に大事な側面を持っていて、そこが変わってきたので、この三年間のところは曲がりなりにも正常化ができているんだというふうに思っております。

ということを考えると、将来の話ですけれども、財政の事情で増税ということになった場合にも、そこで需要が減るから直ちにデフレマインド、デフレがもう一回戻ってしまうんだというようなことにはきっとならない。もうちょっと上手にやれば、需要の減少を最小限にとどめつつ、しかし、供給面の方の、企業の活発な賃上げとか活発な価格の引上げとかというものの、そのモメンタムを維持するということは可能なんじゃないかというふうに思います。

二番目の、企業数を減らす、先ほどから私も申し上げていますけれども、そこでの事業承継というのは非常にいいアイデアだというふうに思いますし、私は専門家じゃありませんけれども、同僚に聞いても、今はいろいろなスキームが出てきている、いろいろな知恵もある、あるいはデジタルの役割もそういうところで果たせるんだというふうに聞いておりますので、是非そこは、そういう様々なテクニックを使って、それによって企業数を減らすという方向性で議論が進むといいかなと思っております。

前後のやりとり

61の発言を見る

69の発言を見る