竹内努法務省民事局長

2025年5月21日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 75 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 203 発言)

お答えいたします。

委員御指摘のとおり、個別の動産を目的とする譲渡担保権について、目的である動産の盗難により設定者に損害賠償請求権が発生したという場合には、譲渡担保権者はこれに対して物上代位権を行使することができます。

他方で、集合動産を目的とする譲渡担保権につきましては、目的である財産の盗難により設定者に損害賠償請求権が発生した場合でも、設定者が動産の補充等によって集合動産の全体としての担保価値を維持することができるという間は譲渡担保権に基づく物上代位権を行使することはできないことになっております。

これは、集合動産譲渡担保においては、設定者は動産の補充等によって集合動産の全体としての担保価値を維持する義務を負っているということ、それから、集合動産譲渡担保契約が設定者が動産を処分して事業を継続することを前提とするものであることなどを踏まえまして、担保権者による物上代位権の行使を直ちに認めるのではなく、設定者自身に金銭その他のものを取得させた上で事業を継続させるのが適切であると考えられたことによります。

個別の動産を目的とする譲渡担保権につきましては、集合動産を目的とする譲渡担保権とは異なりまして、目的である動産が変動することを予定しておらず、その補充等を求める担保価値の維持義務に関する規定は存在しないことなどから、担保権者による物上代位権を認める必要があるところでございます。

このように、委員御指摘の違いでございますが、設定者が負う義務の違い等に起因しているものでございます。

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