まず、電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させる方法としては、電磁的記録を記録媒体に記録させて当該記録媒体を提出させる方法等がありますところ、ここに言うところの「記録させ」には、暗号化された電磁的記録を復号させた上で、これを他の記録媒体に記録させるというようなことも含まれます。
そのため、捜査機関としては、パスコードがかけられている電磁的記録について、電磁的記録提供命令により、パスコードを解除して内容を知ることができる状態で提出するということを命ずることはできることとなります。そのようにして提供を命じたにもかかわらず、パスコードを解除せずに当該電磁的記録を提供し、提供を受けた者において内容を知ることができない場合には、必要な電磁的記録を提供したことにはならないということには考えられます。
もっとも、そのような場合に電磁的記録提供命令違反の罪というのが例えば成立するか否かということにつきましては、個別具体的な事案ごとに判断されるべきものでありますけれども、一般的には、命令の履行が物理的、客観的に不可能である場合には正当な理由に該当し、同罪の成立が否定され得るものと考えます。ですから、分からないものを出せといってもそれは出せませんので、その場合には命令違反の罪は成立しないというふうにも考えられます。
いずれにいたしましても、捜査機関におきましては、先ほど申しましたとおり、電磁的記録提供命令を発するに当たりまして、少なくとも協力的な、一般的な事業者との間では、必要に応じて、事前の調整を行って、どこまでのものが出せて、どこまでのものは出せないのか、パスコードを把握していないにもかかわらず、それを解除した状態で提供を命ずるといったような事態は、一般的には生じないというふうに考えております。
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藤田文武(維新)
ありがとうございます。
記録命令付差押えは今後なくなるということで、置き換わるんでしょうけれども、確かに、捜査関係事項照会は現場でかなり柔軟に運用されていて、それをマクロ統計するのが果たして価値的かどうかというのは議論はあると思うんです。ただ、記録命令付差押えは、今後、この電磁的記録提供命令とともに令状によるものになりますから、取ろうと思えばできると思うんですけれども、その効果とか、またその使用をマクロである種分析するという意味で、後でフィードバックするという意味で、あってもいいのかなということは思いました。ちょっとこれは指摘だけです。
それから、従…
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151森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
まず、事業者側のコストの点で、一つ目といたしましては、この制度を設けますことによりまして、これまで、処分者が被処分者のところへ赴いて、そして対面で手続をしていたという形のものがなくなる点は、事業者にとってはコストが減るところで利便性が増すところかと思います。
他方で、委員御指摘の点につきましては、捜査機関による電磁的記録提供命令については、令状で、その被疑事実との関連性を含めて令状に記載、記録したものに対象物が、対象の電磁的記録が限定されることになりますが、その処分と申しますのは、被処分者、事業者側にとって、提供を命じられる処分な…
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藤田文武(維新)
ありがとうございます。
いずれにしても、今までどおり、いわゆるこれまで任意だったものが罰則つきになるということで、趣旨の転換はあるわけですが、その大規模通信事業者等との信頼関係とかそういうものが必要だという認識はお聞きできました。
というのも、要するに、捜査側は、その事業者側に、どういう、そのデータがどこまでの範囲であるかということが分からないわけですよね、まず最初に見れるわけじゃないので。そうすると、それを事業者側が切り出すという行為が適切に行われるかというプレッシャーがかかるわけなんですよ。なので、その辺りというのは、非常にコスト、事業者側からす…
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- (上の発言)
153森森本宏法務省刑事局長
まず、電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させる方法としては、電磁的記録を記録媒体に記録させて当該記録媒体を提出させる方法等がありますところ、ここに言うところの「記録させ」には、暗号化された電磁的記録を復号させた上で、これを他の記録媒体に記録させるというようなことも含まれます。
そのため、捜査機関としては、パスコードがかけられている電磁的記録について、電磁的記録提供命令により、パスコードを解除して内容を知ることができる状態で提出するということを命ずることはできることとなります。そのようにして提供を命じたにもかかわらず、パスコードを解除せずに当該電磁的記録を提供し、提供を受けた者において内容を知ることができない場合には、必要な電磁的記録を提供したことにはならないということには考えられます。
もっとも、そのような場合に電磁的記録提供命令違反の罪というのが例えば成立するか否かということにつきましては、個別具体的な事案ごとに判断されるべきものでありますけれども、一般的には、命令の履行が物理的、客観的に不可能である場合には正当な理由に該当し、同罪の成立が否定され得るものと考えます。ですから、分からないものを出せといってもそれは出せませんので、その場合には命令違反の罪は成立しないというふうにも考えられます。
いずれにいたしましても、捜査機関におきましては、先ほど申しましたとおり、電磁的記録提供命令を発するに当たりまして、少なくとも協力的な、一般的な事業者との間では、必要に応じて、事前の調整を行って、どこまでのものが出せて、どこまでのものは出せないのか、パスコードを把握していないにもかかわらず、それを解除した状態で提供を命ずるといったような事態は、一般的には生じないというふうに考えております。
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藤田文武(維新)
ちょっと今の話、確認したいんですけれども。
要するに、クラウドサービス等でストレージ領域を一般利用者に提供していた、そこに対しては、個人のパスコードやパスワードが全部ひもづいていたり、又は、やり取りについては、暗号化されたりしているものも混在していると。それを、ある種、ここからここまでを出してくれという命令を出してやる場合に、暗号化されたものや、又はパスコードがかかっているものは、可能なんだったら、全部解除して見れる形にして出すのが筋ですよねというのが原則という意味ですか。
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155森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
それは、最初に裁判官から令状をもらうときにどういった書き方がしてあるか、そういったものを、暗号化されたものは復号化して出してくださいというところまで令状請求の段階で疎明して、そこまでの内容が令状に記載されている場合には、復号化して出すところまでの義務が生じるということになろうかと思います。
他方で、一般的なものにつきまして、取りあえずこの範囲のものを出してくださいというだけの電磁的記録提供命令だった場合には、かつ、事業者側としては、自分が設定したわけではないものが、パスワードとかパスコードとか、幾つもあるでしょうから、そういった場…
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藤田文武(維新)
なるほど。
それというのは、これは価値判断なのかもしれないんですけれども、例えば、一般利用者等が、今このネット時代に、プラットフォーマーとかに自分のデータなんかを上げながら、使いながらやり取りをするということが、世の中の全員が知っていますよね、今でいうと。
それは、暗号化されたりして送られたりするというのは、まず、プラットフォーマーの企業側の従業員とかにも分からないために暗号化されていたりするというのがあって、それも含めて、命令でそういうものを解除したり、又は可視化できるようにしてやれというようなことについては、そもそも限界もあるんだろうし、そこがど…
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