溝口洋内閣官房内閣審議官

2025年4月23日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 43 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 203 発言)

お答え申し上げます。

内親王、女王が婚姻後も皇族の身分を保持する案につきましては、その配偶者や子を皇族とするか皇族としないかの両案があり得るわけでございますけれども、政府の有識者会議における検討におきましては、皇族方は基本的人権の制約を受けており、内親王、女王の配偶者が皇族になるということは配偶者本人にとって困難を伴う面もあるということも念頭に置いて考えていく必要があるという点も踏まえて議論が行われたところでございます。

様々な分野の方々からの有識者ヒアリングやその後の会議での議論における意見を整理して御紹介いたしますと、まず、配偶者の実生活という面では、今までの生活を大きく変えることがないようにするため、配偶者を皇族としないことが穏やかな解決方法であるという考え方は理解を得られやすいのではないか、配偶者が皇族とならないということは、女性皇族の御結婚のハードルを下げることにつながり、お相手の職業選択の自由が守られるなどプライベートの部分を守ることにもつながるのではないかといった御意見がありました。

二点目として、歴史や伝統、そして国民感情という点につきましては、内親王、女王が婚姻後も皇族の身分を保持した歴史的前例はあるが、配偶者、子を皇族とすることは前例がない、配偶者や子を皇族とするかどうかについては様々な意見が考えられ、皇族とすることについては国民感情の点でハードルが高いのではないかといった御意見がありました。

三点目に、家族法制の観点でございますが、配偶者に皇族の身分を認めなくても、夫婦の同居協力扶助義務を履行することは可能である、あるいは、配偶者と子を皇族としなくとも、夫婦は子に対して共同親権を行使することができ、子に対する監護、養育をする権利と義務を有するので子育てにも法的な支障はないといった御意見がありました。

最後に、諸外国の事例からは、イギリス王室では、アン王女は王族でありますが御家族は王族ではない、それによって問題が生じているわけではない、このような海外の例を見ても、御本人は皇族であるが御家族はそうではないという形もそれほど無理なく成立するのではないかといった御意見があったところでございます。

以上のような御意見、議論を踏まえまして、有識者会議の報告書におきましては、内親王、女王の婚姻後の配偶者と子については、皇族という特別の身分を有しないこととする考え方が示されたものでございます。

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