辰巳孝太郎 (日本共産党)

2025年5月8日・第217回国会 衆議院 総務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 169 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 175 発言)

日本共産党の辰巳孝太郎です。

私は、日本共産党を代表し、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部改正法案に対する反対討論を行います。

NTT法は、国民の共有財産である通信インフラを承継したNTTに対し、その果たすべき業務と責務を定め、その実行に必要な担保措置を定めた法律です。ところが、昨年の法改正に続き、本法案は附則で改廃の検討を規定し、法の廃止を盛り込んでいます。

本法案は、NTTに国民生活に不可欠な電話の役務を適切、公平かつ安定的に確保させるためのあまねく提供責務規定の削除を行います。政府は、削除の理由について、メタル固定電話の契約者数の減少と、二〇三五年に維持限界を迎え縮退するためとし、代わりに最終保障提供責務にブロードバンドとワイヤレス固定電話等を追加し、複数事業者に担わせるとしています。しかし、NTT東西が提供してきた光電話は堅調に契約数を伸ばし、メタル固定電話の契約数と合わせれば、その需要は減少したとまでは言えません。NTTは、コストを理由に有線のブロードバンドについてはカバー率を一〇〇%とはせず、ワイヤレス固定電話等についても技術基準の見直しを迫っています。総務省の最終報告書でもNTTの主張を容認しています。結果的に通信品質が劣ることになれば、電話を公平かつ安定的に提供できなくなり、国民、利用者に地域格差を押しつけることになりかねません。

さらに、NTTの電報事業は、電気通信事業法の規定を削除し信書便法に基づく事業とすることで、撤退する自由を許すことも問題です。民営化の際に提供を義務づけてきた国内の電報事業は、減少したとはいえ、いまだ三百七十七万通の利用があります。電報事業は歴史も長く、国民に広く浸透しており、NTTの経営判断のみで自由に撤退できるようにすれば、国民の利便性に影響を及ぼすことになりかねません。

二〇二三年度のNTTグループ全体の営業収益は十三兆円を超え、営業利益も約二兆円で、毎年連続で増加しています。NTTに課せられた電話のあまねく提供責務を削除し、電報事業からの撤退を認めることは、利益優先のNTTの姿勢に追随するものであり、許されません。

NTTの完全民営化への布石になる本法案には反対することを述べて、討論といたします。

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