是非、二度と串岡さんのような事例が出ないようにということで、やはり、立法する力を持った大臣が、そして私たち国会が立法措置をして、二度と同じようなことが起こらないようにというふうに手だてを取るのが国会議員としての責任だというふうに思っております。
立証責任を事業者に転換しなければ、本当に立証するのが労働者側としては難しいんだということを、参考人の串岡さんもそうですし、志水さんからも言われたというふうに思います。だからこそ求めているわけです。
先日も尾辻議員が取り上げておられましたけれども、外資系の製薬会社で、指定難病の治療薬について、本来認められていない適応外の患者さんにも使用するように促す不適切なプロモーション活動を行っている実態を、仮名の小林まるさんが厚生労働省に公益通報をいたしました。会社内で通報をしたけれどもそれが是正をされなかったので、厚生労働省に公益通報をしたわけです。
厚生労働省は、二〇一九年の二月一日、薬剤の使用上の注意の改訂も指示をするということで、実際にそういう是正措置が図られるということになったわけですけれども、そういうアクションを起こしていただいたわけですけれども、その直後、配置転換がなされた。一人だけの部署で、ほぼ仕事がない状態に置かれた。裁判に訴えても、内部通報に対する報復だと認めるに足りる証拠はないというふうに言われてしまったわけです。
内部通報者はどのように証拠を出せばよかったんでしょうか。どう立証すればよかったんでしょうか。消費者庁にお伺いしたいと思います。
128尾尾田進厚生労働省大臣官房審議官
お答えいたします。
裁判例におきましては、転勤を含む配置の変更につきまして、就業規則等に根拠があれば、使用者はその裁量により配置の変更を命ずることができるとする一方で、業務上の必要性がない場合や、業務上の必要性が認められる場合であっても他の不当な動機、目的をもってなされたものであるときや、労働者に対して通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるときなどには、権利の濫用になると解されているものと承知しております。
この発言のページ
129本本村伸子(共産)
これまでの判決の中でもこういう整理がされてきたわけです。配転命令権の濫用というところで、業務上の必要性がない、不当な動機、目的がある、そして労働者に対して通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるもの、明らかな濫用のケースがあるわけです。
こうしたことをしっかりと明記をして、ここであれば濫用であるので、分かりやすい例でございますので、こうやって書いて、今回、そのことだけでもせめて改正をするべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
この発言のページ
130
伊東良孝(自民)内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)
昨日、録画を見ておりまして、串岡さんの、なかなか厳しい、壮絶な人生であった、このように感じたところであります。
一般論としての話をさせていただきますけれども、刑事罰につきましては、犯罪の構成要件は明確で、また、対象となる行為は罰則に値するものでなければならないという点、この点、委員御指摘の明らかに配転命令権の濫用と考えられるような行為につきまして、配置転換は個別の事案ごとに状況が異なることから、客観的に明確な定義を定めることがなかなか難しく、刑事罰の対象とすることはこれまでも困難でありました。
また、民事訴訟におきましては、自己に有利な法律効果の発生…
この発言のページ
- (上の発言)
131本本村伸子(共産)
是非、二度と串岡さんのような事例が出ないようにということで、やはり、立法する力を持った大臣が、そして私たち国会が立法措置をして、二度と同じようなことが起こらないようにというふうに手だてを取るのが国会議員としての責任だというふうに思っております。
立証責任を事業者に転換しなければ、本当に立証するのが労働者側としては難しいんだということを、参考人の串岡さんもそうですし、志水さんからも言われたというふうに思います。だからこそ求めているわけです。
先日も尾辻議員が取り上げておられましたけれども、外資系の製薬会社で、指定難病の治療薬について、本来認められていない適応外の患者さんにも使用するように促す不適切なプロモーション活動を行っている実態を、仮名の小林まるさんが厚生労働省に公益通報をいたしました。会社内で通報をしたけれどもそれが是正をされなかったので、厚生労働省に公益通報をしたわけです。
厚生労働省は、二〇一九年の二月一日、薬剤の使用上の注意の改訂も指示をするということで、実際にそういう是正措置が図られるということになったわけですけれども、そういうアクションを起こしていただいたわけですけれども、その直後、配置転換がなされた。一人だけの部署で、ほぼ仕事がない状態に置かれた。裁判に訴えても、内部通報に対する報復だと認めるに足りる証拠はないというふうに言われてしまったわけです。
内部通報者はどのように証拠を出せばよかったんでしょうか。どう立証すればよかったんでしょうか。消費者庁にお伺いしたいと思います。
132藤藤本武士消費者庁政策立案総括審議官
委員御指摘のように、明らかに配転命令権の濫用と認められるような行為については、実際に民事訴訟で無効になっている事例もあるというふうに考えております。実際の裁判実務におきましても、仮に立証責任が転換されていなくとも、立証責任のある方だけから話を聞くわけではなくて、双方の主張を聞いた上で中立的な判断がなされているものと考えます。
かつ、労働法制全体におきまして、立証責任の転換がなされている、原則ではなく例外措置が設けられていることにつきましては、マタハラの解雇の事例のみというふうに認識をしています。
こうした制度との平仄を考えますと、公益通報者保護制度に…
この発言のページ
133本本村伸子(共産)
個別の事情ですとか個人の主観とか言うわけですけれども、不当な配転は、個人が不当と考える背景、原因、客観的な事実があるわけです。その客観的な事実にしっかりと目を向けていただき、法修正をしていただきたいというふうに思っております。
闇カルテルを公益通報した串岡さんのように、暴力団を使った退職強要、これは明らかに配転命令権の濫用の場合があるわけです。その場合は、やはり解雇と同様に解釈をし、少なくとも立証責任の事業者への転換を行うべきだというふうに裁判所が判断できるように、是非QアンドAを出すべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
この発言のページ
134
伊東良孝(自民)内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)
御指摘の明らかな配転命令権の濫用と認められるような行為につきましては、民事訴訟で無効となると考えられ、裁判において勝訴している実例も一定程度あると承知をいたしております。
また、民事訴訟におきましては、自己に有利な法律効果の発生要件となる事実について立証責任を負うことが原則とされており、立証責任の転換はその例外を設けるものであるため、QアンドAで対処することは困難であると考えております。
この発言のページ