お答えいたします。
問題としては、配置転換という一般的に行われている行為について、それを行った時点では、それが不当かどうかということはやった事業者の側では判別できないといったことがございます。結局、裁判になってみないとこの不当性というのはなかなか分からないということになると、やはり、じゃ、仮になったときにどういう準備をしようかといったところで負担が増えるのではないかといったところでございます。
詳細に要件が定義できるということであれば検討に値するとは思いますが、やはり、実際に行う前に、これはまずい、こういう異動はまずいというような形がはっきり分かっていれば、事業者としても対応の余地はあるのかなと考えております。
91串串岡弘昭元トナミ運輸社員
ありがとうございます。
暴力団の脅迫を受けました。家族に迷惑がかかりましたので、ちょっと涙が出そうになるようなことでありました。
一九七九年、暴力団の脅迫を受けたときに、翌日、休みまして、すぐ富山県警へ行って、暴力団の方を見ました。そこにはありませんでした。そのほかにこれの被害を受けている人がおりまして、その人を教えてくれる人がおりまして、魚津警察署へ行きました。それで、魚津警察署で私の方に脅迫をした人間を特定できました。
どんなふうに警察はするかというと、三人の人を二枚ずつ、横顔と正面の写真を出すわけです。私は即、この人だということで、それで警察…
この発言のページ
92本本村伸子(共産)
本当に壮絶で、御家族も御苦労されたと。そういう思いを二度とどなたにもさせないように、私たちが国会として立法措置をしなければいけないというふうに痛感をしております。
先ほども志水さんから御紹介がありましたように、一九八六年の配転に関する最高裁判決ですけれども、串岡さんの場合はかなり明らかな配転命令権の濫用であるというふうに思うんですけれども、せめて、この明らかな配転命令権の濫用の部分だけでも、今回の罰則や立証責任、これを事業者に転換をするべきだというふうに思うんですけれども、ここでさえ、こういう明らかな分かりやすい事例でさえできないのかという点について、…
この発言のページ
93山山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答えをいたします。
先ほど申しましたように、この点、一番難しい問題であるというふうに認識をして議論をいたしました。
本当に明らかであれば、これは立証責任の問題にならず、もうこれは不利益取扱いだということになります。そこがやはりはっきりしないときにどうするかというところで、先ほど申しましたように、立証責任の転換ということまでするのはなかなか難しいだろうと。
ただ、今回、解雇と懲戒について立証責任を転換したことによって、配置転換等についてもやはり裁判所の認定は厳しくなるのではないかということを考えておりますし、実際に判例上どういうふうになるかというの…
この発言のページ
- (上の発言)
94土土井和雄全国商工会連合会中小企業問題研究所所長
お答えいたします。
問題としては、配置転換という一般的に行われている行為について、それを行った時点では、それが不当かどうかということはやった事業者の側では判別できないといったことがございます。結局、裁判になってみないとこの不当性というのはなかなか分からないということになると、やはり、じゃ、仮になったときにどういう準備をしようかといったところで負担が増えるのではないかといったところでございます。
詳細に要件が定義できるということであれば検討に値するとは思いますが、やはり、実際に行う前に、これはまずい、こういう異動はまずいというような形がはっきり分かっていれば、事業者としても対応の余地はあるのかなと考えております。
95串串岡弘昭元トナミ運輸社員
私はやはり、思うに、人事行為を行うのは会社側にあるわけです。そのいろいろな負担というものは、訴えた側、一個人で内部告発をする場合は、集団で労働組合が内部告発をするということはないわけですから、一人の人間が会社と対峙しなきゃならないというようなときは、会社側にその挙証責任を負わせなければ、個人に挙証の責任を負わせることは甚だ困難である、裁判を行うのも困難である。お金もないので、私も三百万円ぐらいでしたから、法律扶助をつけてやっと裁判を受けたので、長い間裁判を行おうと思ったのは、このときしかないと思って裁判を行ったんですけれども。
そういう意味からも、人事…
この発言のページ
96志志水芙美代弁護士/市民のための公益通報者保護法の抜本的改正を求める全国連絡会幹事
串岡さんのような事例について、配置転換であるとしても、やはり刑事罰相当のことをされているというふうに考えます。対象にすべきであると考えます。
配置転換の立証責任の転換に関しましても、労働者側からすると明らかに不利益なことをされている、追いやられているというふうに思われる事案であっても、先ほどの串岡さんのお話にありましたように、人事裁量の材料は全て事業者側にありますので、一見明らかに見えたとしても、裁判で闘うのは本当に至難の業でございます。
オリンパスの浜田さんの事案でも、一審では敗訴していらっしゃいます。後で、控訴審、上級審でひっくり返されております…
この発言のページ
97奥奥山俊宏上智大学文学部新聞学科教授
公益通報を理由とする違法な嫌がらせについては、例えば、刑法の強要罪を適用して被疑者を検挙するというふうな事例が近年はありました。
先ほどの串岡さんのような事例は、まさにそういう対象にもできたのであろうというふうにも思われますけれども、近年そういう裁判例が表れてきたのは、やはり公益通報者保護法が規範として世の中に浸透したということが、捜査当局、検察当局あるいは裁判所の、強要罪を適用するということの背景にあるのではないかなというふうに考えています。
串岡さんが受けたような、そういう明らかな違法な配置転換、権利濫用の配置転換、あるいは嫌がらせ、そういうもの…
この発言のページ