その趣旨だとは思い至らずでした。
今総裁がおっしゃったのは、将来二%が達成された段階で見直すことはあり得べしという趣旨だったということなんですが、じゃ、そもそも二%が達成されるかどうかというところが、これまでの経緯を見ると、永遠に二%を達成しないかのような言いぶりもされているわけですよ。要は、二%を永遠に道半ばにして金融緩和を続けるように市場関係者には見られるわけですよ。
私は、この二%という数値的なリジッドな目標、これを、達成することにこだわるんじゃなくて、そろそろ見直すべきではないかということを申し上げています。一番いいのは先ほど私どもが申し上げたような案なんですけれども、それになかなかすぐにはいけないということであれば、少なくとも、二%というのはめどという言い方にしたらどうかということなんですよ。
めどという言い方、先ほど海江田委員からも、現時点ではというのはなかなかいい表現だというお話も出ていたと思うんですが、めどという表現も、これは日銀が金融政策を変えるときの常套文句なんですよ。それまでの量的緩和から、イールドカーブコントロールを導入して金利を金融政策の中心的な手段にするときも、八十兆円の国債購入をめどというふうにしました。それから、イールドカーブコントロールをどんどんどんどん続けていって、例の指し値オペで国債を爆買いして金利の上限をくぎづけにするということも、変えていくときには、〇・五%をめどにするとか一%をめどにするとかそういう言い方をして、事実上、金融政策をマイルドに変えてきたわけです。マイルドな言い方なんだけれども、実際にはドラスチックに変えてきたんだと私は考えております。
そこで、振り返ってみますと、過去、二〇一二年、このときの日銀の物価に関する言いぶりはどうだったか。二〇一二年二月に、「「中長期的な物価安定の目途」について」ということで、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率で二%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は一%をめどとする、こういう言い方をしていたわけです。これが黒田総裁になって二%という数値的なリジッドな目標に変えたということがあるわけですけれども。
元々めどという言い方をしていたわけですし、一%がいいかどうかは別ですけれども、めどという言い方にして、金融緩和が永遠に続くような錯覚を市場に与えないようにすべきではないかと思うんですが、このめどという表現を入れることについて、総裁の見解をお願いします。
60植植田和男日本銀行総裁
もちろん、私ども、基調的物価上昇率がやや二を下回っていて、もう少し上昇していくことが望ましいと考えていますが、もちろん、今見ているペースを超えて、インフレ率あるいは基調的物価が上昇していくというリスクは常に注意して見ております。それが余り大きくならないように注意深く見通しをつくったり、あるいは分析をしたり、あるいは政策を決定しているということでございます。
実際、昨年来、金利の調整を三回ほどして、金融緩和の度合いを弱めてきているところでございます。
この発言のページ
61
階猛(立憲)
いずれにしても、二%という目標にこだわる理由はもはやなくなってきているということで、我々はもう既に、二年ぐらい前から、二%の目標は変えるべきだ、むしろ、賃金が物価を上回る状況、実質賃金がプラスという状況を目指して、物価はプラス領域でいいとすべきではないかというような提案もしてきました。
ただ、やはり、日銀の立場もあるでしょうから、急にドラスチックに変えるというのはなかなか厳しいんだと思います。だけれども、日銀総裁も、この間の金融政策決定会合の後、会見でおっしゃられていますよ。将来どこかの時点で目標を再検討するということもなきにしもあらずというようなこと…
この発言のページ
62植植田和男日本銀行総裁
現在は、私ども、二%の物価目標を持続的、安定的に達成するということに全力を注いでいるところでございます。
先日の記者会見で申し上げましたのは、そういう目標が達成されたということが皆様方に納得いただけるような状況になったときに、振り返ってみて、二%の目標を続けていくのがいいのかどうかという議論が起こる可能性はある、そこでもう一度改めて考えるという可能性は否定するべきではないという程度の趣旨でございます。
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- (上の発言)
63
階猛(立憲)
その趣旨だとは思い至らずでした。
今総裁がおっしゃったのは、将来二%が達成された段階で見直すことはあり得べしという趣旨だったということなんですが、じゃ、そもそも二%が達成されるかどうかというところが、これまでの経緯を見ると、永遠に二%を達成しないかのような言いぶりもされているわけですよ。要は、二%を永遠に道半ばにして金融緩和を続けるように市場関係者には見られるわけですよ。
私は、この二%という数値的なリジッドな目標、これを、達成することにこだわるんじゃなくて、そろそろ見直すべきではないかということを申し上げています。一番いいのは先ほど私どもが申し上げたような案なんですけれども、それになかなかすぐにはいけないということであれば、少なくとも、二%というのはめどという言い方にしたらどうかということなんですよ。
めどという言い方、先ほど海江田委員からも、現時点ではというのはなかなかいい表現だというお話も出ていたと思うんですが、めどという表現も、これは日銀が金融政策を変えるときの常套文句なんですよ。それまでの量的緩和から、イールドカーブコントロールを導入して金利を金融政策の中心的な手段にするときも、八十兆円の国債購入をめどというふうにしました。それから、イールドカーブコントロールをどんどんどんどん続けていって、例の指し値オペで国債を爆買いして金利の上限をくぎづけにするということも、変えていくときには、〇・五%をめどにするとか一%をめどにするとかそういう言い方をして、事実上、金融政策をマイルドに変えてきたわけです。マイルドな言い方なんだけれども、実際にはドラスチックに変えてきたんだと私は考えております。
そこで、振り返ってみますと、過去、二〇一二年、このときの日銀の物価に関する言いぶりはどうだったか。二〇一二年二月に、「「中長期的な物価安定の目途」について」ということで、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率で二%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は一%をめどとする、こういう言い方をしていたわけです。これが黒田総裁になって二%という数値的なリジッドな目標に変えたということがあるわけですけれども。
元々めどという言い方をしていたわけですし、一%がいいかどうかは別ですけれども、めどという言い方にして、金融緩和が永遠に続くような錯覚を市場に与えないようにすべきではないかと思うんですが、このめどという表現を入れることについて、総裁の見解をお願いします。
64植植田和男日本銀行総裁
私どもは、二%をめどという表現なしに、目指すということを申し上げているわけですが、二%を安定的、持続的に実現するという表現ですけれども、この場合、完全にきっちり二%にならないといけないということではなくて、もちろん、ある程度の幅を持って、二%の周りにあればいいというふうに考えております。
ただ、その幅がプラスマイナス何%かという辺りについては厳密な議論をしておりませんし、厳密に、外に公表するということもしていない。大体二%というところを目指しているということでございます。
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65
階猛(立憲)
現時点でも二%というのはリジッドな目標ではなくめどだという趣旨の御答弁だったということでよろしいですね。
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66植植田和男日本銀行総裁
めどということにどのような意味を込めるか次第だと思いますけれども、二・〇〇〇%を目指しているわけではないということでございます。
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